◆第108回全国高校野球選手権沖縄大会▽決勝 沖縄尚学4-3エナジックスポーツ(20日・沖縄セルラー那覇)

 昨夏の甲子園王者・沖縄尚学がエナジックスポーツに勝利し、2年連続12度目の夏の甲子園出場を決めた。昨夏は2年生エースとして全国制覇の立役者となった今秋ドラフト1位候補の最速150キロ左腕・末吉良丞(3年)が2点リードの9回1死から救援し、最速147キロの直球とスライダーで逃げ切った。

沖縄尚学は2004、05年の駒大苫小牧(南北海道)以来となる史上7校目の大会連覇に挑む。

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 深紅の大優勝旗を持ち帰った末吉に対する、沖縄県民の思い入れは強い。この日もその名がコールされると、超満員に膨れあがった沖縄セルラー那覇の場内が、この日一番の大歓声に包まれた。

 その末吉は昨夏の甲子園大会後、沖縄で開催されたU-18ワールドカップに侍ジャパン高校日本代表の一員としてメンバー入り。2年生では唯一の選出となったが、事実上のエースとして日本代表をけん引し、銀メダル獲得に貢献した。

 3年生主体のチームに末吉が溶け込めるよう、汗をかいたのは横浜のエース左腕で、ドラフト3位でロッテ入りした奥村頼人(18)だ。

 大会期間中には、「比嘉(公也)監督から『末吉のことを頼むよ』と言われたので、弟のようにかわいがっています。トム・ブラウンのみちおに似てるので、みんなで『みちお』って言ってます。末吉があんまり良くないことをしたら、相方のギャグのまねして、みんなで『ダメ~』って言ってます」と笑顔で舞台裏を明かしてくれたものだった。

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 18日の沖縄大会準決勝・名護戦。末吉は今春センバツの帝京戦以来、121日ぶりのマウンドに立った。左肘靱帯の負傷から復帰登板。

6回2安打無失点と好投し、大きな一歩を記した。

 その日、末吉のもとにメッセージが届いた。

 奥村からだった。

 「やるやん」

 うれしい一言だった。返信すると、冗談交じりにこんな言葉が寄せられた。

 「さすが日本代表のエースですよ」

 胸が熱くなった。

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 最上級生として迎える夏。昨夏の甲子園優勝も、U-18で日の丸を背負った日々も、左肘のけがから歯を食いしばってリハビリに励んだ毎日も、全てが末吉の成長へのエネルギーになっている。

 戦いの舞台は、再び聖地へ。仲間と過ごす最後の夏は、長い夏にすると決めている。(加藤 弘士)

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