◆第108回全国高校野球選手権大会第7日 ▽2回戦 敦賀気比10―0横手(11日・甲子園

 半世紀以上、この日を待ち望んだ。「毎年応援してました。

特別な場所、神聖なものがありますね」。OB会長の高橋典雄さん(74)は横手が1969年夏、甲子園に初出場した際の2年生部員。「昨日着いたときに暑いな。そうだったなと思い出した」。アルプスからナインを応援した57年前の夏を回想した。

 高橋さんは同校卒業後、高校教師を志して日体大に進学。教員として地元・秋田で37年間高校野球に携わり、89年から2001年まで母校で監督を務めた。この試合先発したエース・佐藤宙斗の父・昭大さん(45)は当時の教え子で、かつてのエース。同じ「背番号1」をつけた親子の系譜に「感慨深い」と目を細めた。

 今年のメンバーも遠征中のバスの車内や宿舎などで勉学にも励んできた。県内屈指の進学校で野球をすることについて高橋さんは「みんな勉強も野球も文武両道で頑張る」と話す。57年前と同様、聖地で1勝の夢は果たせなかった。

ただそこには月日が流れても変わらない「横手野球」が、確かに受け継がれていた。(渋谷 拓人)

編集部おすすめ