暗号資産記事を担当することになったけど、入門書を読んでも呪文にしか見えないガサツなライター・ガサ子が泣きついたのは楽天ウォレットのマットさん。物分かりが悪く、早とちりもヒドイ私に、本当に暗号資産が分かるのか? マットさんの忍耐力が試される、波乱の「100問100答」連載、スタートです!


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難易度ゼロ!「そもそもビットコインって何?」-ガサ子×マットの暗号資産100問100答[Vol.1]
ガサ子×マットさん プロフィール画像

聞く人:ガサ子


 ガサツな言動が目立つトウシルのライター。

暗号資産記事を担当することになり、何冊か本を読んだがまったく理解できなかったため、マットさんに助けを求めることに。最初に言っときますが、新しいことを覚えられなくなってきて不安しかないです…。早とちりもヒドイし。ほんとに分かるまで教えてくれます?


教える人:マットさん(楽天ウォレット株式会社 シニアアナリスト 松田康生)


 東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予測業務に従事。2022年1月より現職。食いしん坊。分かるまでとことん付き合います!


Q1 そもそも、「ビットコイン」って何よ?

A1 ビットコインとは「電子マネー」の一種です。

 暗号資産の代表格「ビットコイン」とは一言でいうと楽天Edyや楽天ペイ、Suicaのような「電子マネー」の一種です。正確には電子マネーシステム。ビットコインのホワイトペーパー(論文)のタイトルも「ビットコイン: P2P 電子通貨システム」です。


 ビットコインが「お金」なのか議論になることもありますが、少なくとも電子マネーとして設計され、つくられています。


Q2 普通の電子マネーとどこが違うの?

A2 普通の電子マネー(楽天EdyやSuicaなど)とビットコインの違いは主に二つです。

 一つ目は、仲介する会社がいない点です。


 SuicaはJR東日本(東日本旅客鉄道:9020)、楽天Edyは楽天ペイメントが残高を管理・移動してくれていますよね。ビットコインはそうした企業や銀行を一切介さずに、ネット上で直接送金できる仕組みを作りました。これが最大の違いです。


 二つ目は、円建てではない点です。


 ビットコインは最初「電子マネーシステム」として生まれましたが、価値がどんどん上がっていき、結果として「仮想の国・ビットコイン国の通貨」のような存在になりました。そのため、ビットコインの価格は「円との交換レート(為替レート)」のようなものになっています。


Q3 ていうことは、お買い物の支払いに使えるの?

A3 街の中ではあまり使えません。

 日本ではほとんどの値札が円建てです。そのため、国内でビットコインをそのまま支払いに使えるお店は非常に少ないです。これは米ドルを受け取ってくれるお店がほとんどないのと同じ理由です。


 米ドルも立派なお金ですが、日本国内ではそのまま使えませんよね。これはビットコインの性質というより、日本の商習慣の問題だと思います。


 ただし、便利な使い方もあります。


 アリペイ(Alipay:中国のアリババグループ系列のAnt Groupが提供する世界最大級のモバイル決済)やウィーチャットペイ(WeChat Pay:中国発のメッセンジャーアプリ「WeChat」に付帯するモバイル決済サービス)で支払いできるお店はありますよね? あれは、ユーザーの人民元を自動で円に換金して、お店に支払っています。


 同じように、楽天ウォレットに預けたビットコインを楽天ペイにチャージすれば、街中のお店で支払うことができます。ビットコインも自動で円に換金されて使われる仕組みです。


Q4 じゃあ誰が残高や支払いを管理してるの?

A4 いい質問ですね。結論から言うと、みんなで管理・監視し合っています。

 銀行やカード会社、電子マネー会社などは、皆さんの残高や取引データを自社のコンピューターで厳重に管理しています。一方、ビットコインはこの台帳を誰でも自由にダウンロードできるようにしました。


 その結果、誰かが残高をごまかそうとしても、他の参加者がすぐに「ダウト!」と気付いて不正を防ぐことができます。つまり、みんなで協力して管理・監視している仕組みなのです。


Q5 監視ってどうやってするの? 自分もしなきゃいけないの?

A5 いいえ、自分で監視しなくても大丈夫です。

 ビットコインの台帳(ブロックチェーン)に取引を記帳するのも、不正がないかを監視するのも、誰でも自由に参加できます。


 その代わり、みんなを代表して新しい取引を10分ごとにまとめて記帳する人を、システムが1人選ぶ仕組みになっています。選ばれた人は報酬としてビットコインをもらえます。

現在は約10分ごとに3.125BTC(約3,000万円相当)が支払われます。


 この報酬が欲しい人たちが一生懸命競争するおかげで、過去17年間、一度も不正が成功しなかった非常に堅牢なシステムができあがりました。


Q6 ズルをする人が出てきたりしません?

A6 ズルはすぐにばれる仕組みになっています。

ビットコインの台帳は、取引を約10分ごとにまとめて「ブロック」にし、それぞれのブロックに「鍵(暗号)」をかけています。そしてそのブロックを順番に鎖(チェーン)のようにつなげていくため「ブロックチェーン」と呼ばれています。


 もし誰かが過去の取引を書き換えようとすると、後ろの全てのブロックの「鍵」が合わなくなり、すぐに不正が発覚する仕組みです。


 ビットコインなどの仮想通貨が、なぜ「暗号資産」と呼ばれるかというと、この仕組みを実現するために、暗号技術(暗号化)を使っているからです。


Q7 代表的な暗号資産って何?

A7 ビットコインです。

暗号資産はオリジナルであるビットコインと、それ以外のアルトコインとに分かれます。アルトコインは1万種類以上ありますが、暗号資産全体の時価総額で見ておよそ半分がビットコインです。


Q8 じゃあそのビットコインはどこでどうやって手に入れるの?

A8 日本では、金融庁に登録された正規の暗号資産取引所で購入できます。

楽天ウォレットもその一つです。海外の業者や知らない個人から直接購入するのは、詐欺などのトラブルや違法性のリスクが高いので避けた方が安全です。


Q9 持ってたらなんかいいことあるの?

A9 金融資産の一つと考えるのが◎!

ビットコインは電子マネーの一種ですが、銀行預金のように金利をもらえたり、クレジットカードのような優待サービスが受けられたりするわけではありません。例えるなら、海外旅行で余った米ドル札をそのまま財布に入れて持っている感じに近いです。


 為替レートの変動によって価値が上がったり下がったりすることはあります。


Q10 値動きが激しいってよく聞きます! なぜそんなに価格が変動するの?

A10 「お金」の一種だからです。

 さきほどお話ししたように、ビットコインは仮想の国「ビットコイン国」の通貨のようなものです。つまり、ビットコインの価格とは円やドルとの交換レート(為替レート)と似た性質を持っています。お金同士の交換レート(為替)は、モノの値段よりも変動が激しいのが特徴です。


 モノには「使ったら便利」という使用価値があるため一定の適正価格がありますが、お金は信用だけで成り立っているため、一度信用が揺らぐと価値が急激に下がる(または上がる)可能性があるのです。


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なんとかここまでは理解できたガサ子です。ただ、この後がきっと徐々に怪しくなってくるはず…。マットさんの100本ノック、お手柔らかにお願いします!


(トウシル編集チーム)

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