東京都北多摩南部建設事務所は2026年7月、三鷹市内の「東八道路」(三鷹3・2・2号東京八王子線)で新たなUターン路を7月23日に開放すると発表しました。
このUターン路は杉並区方面からの東八道路(下り線)が玉川上水との並行区間を越えて左へ大きくカーブした先に設けられます(三鷹市牟礼)。
従来の交差点は、右折レーンなどがない箇所です。現場をよく知る40代男性によると、「東八道路を直進する後続車にとっても、いきなり右折(Uターン)待ちの車が現れて危ないと思っていた箇所」だといいます。
この「Uターンを前提とした経路」に対し、専用のUターン路を設けた背景には、深い問題がありました。
現場は2019年6月に東八道路が延伸して東京都心方面の国道20号と接続し、東京の大動脈が形成された際に開通した区間です。この開通により、都心部と多摩地域を結ぶ東西方向の大動脈が形成され、周辺の交通混雑緩和やアクセス性向上が図られました。
しかしこのとき、新規開通区間に近接する「人見街道」と東八道路には接続点が設けられませんでした。歩行者や車両の安全確保、玉川上水の保全といった観点からです。
このため、都心方面(下り線)から来て人見街道へ向かう場合、前出の交差点(市道64号交点)でUターンしたのち、別の市道を左折して人見街道に入る経路が想定されました。
ところが、東京都の資料によると、開通後に地元住民から「想定通りにUターンせず、幅員の狭い生活道路(市道64号)へクルマが流入している」との声が寄せられます。調査の結果、実際に多くの車両が幅員約4mの生活道路を通り抜けていることが確認されました。
市道64号との交点に右折レーンなどの施設や案内が設けられていないのも、「右折」した先ですれ違いも困難な生活道路への流入を防ぐためと考えられます。
生活道路への車両流入という問題に対し、地元からは右折禁止や一方通行化といった交通規制を望む声が多く上がったといいます。しかし、これらの規制は、その道路を日常的に利用する住民の利便性を大きく低下させる可能性があり、周辺住民すべての合意をすぐに得ることは困難だったそうです。
そこで東京都は警視庁などと月1回程度の協議を1年半にわたって継続。地元住民との意見交換も粘り強く続けられました。要望に応じられない場合は代替案を検討し、提案することを何度も繰り返したといいます。
その結果、まとまったのが「Uターン路」を新たに設置するという対策でした。交差点の手前で安全にUターンできるようにすることで、本来想定されていたルートへ車両をスムーズに誘導する狙いです。
対策はこれだけではありません。Uターン路へ誘導するための案内看板を複数設置するほか、カーナビの経路案内を改善するよう、日本デジタル道路地図協会へも要望も行うそうです。
東京都は、これらの対策の効果を確認したうえで、必要に応じてさらなる対策を検討していくとしています。また今回の問題は、周辺の道路ネットワーク整備がまだ途上であることも一因とされています。周辺では外環道の新IC(東八道路IC)なども建設中のため、今後さらなる対策と道路整備が求められる可能性があります。

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