「EVOLTA(エボルタ)」はパナソニックが今年の4月26日に発売を開始した乾電池シリーズ(10月からは充電池も)。

ゴールドとブルーを基調としたデザインの外装缶のEVOLTAは、新技術を導入したため、リモコンや時計などの消費電力が小さい機器から、デジカメ、ストロボなど消費電力の大きい機器まで幅広く使用でき、電池の持ちも良いという。


そんなEVOLTAの実力の片鱗は、ギネス世界記録に「世界で一番長持ちする単3形アルカリ乾電池」として登録されたとか、使用推奨期限が10年という情報からもうかがえる。

そのスグレモノのイメージキャラクターは、愛嬌たっぷりなルックスの実証ロボット「エボルタ」。単3形乾電池EVOLTAを2個搭載したエボルタ君は、なかなか侮れんヤツで、今年5月にグランドキャニオン登頂を達成している。CMなどでご存知の方も多いことだろう。

体長が17cmのエボルタ君がロープ1本で登った530.4mの絶壁を、人間のスケールで置き換えると、身長160cmの人間にとっての4992mの高さ。有名どころの山を例にあげればマッターホルン(4477m)やモンブラン(4810.9m)より高い。
このパワーと根性凄すぎ! 

しかし、感動とともに「なんでエボルタ君はグランドキャニオンに登らなきゃいけなかったの?」という疑問が残る。パナソニックの宣伝担当者にお話を伺ってみた。

「EVOLTAは、日本のみでなく、世界での販売を視野に入れた商品です。また、この電池の特色を活かし、かつ、アピールできる実証実験も当初から視野に入れていました」

パナソニックの実証実験って、もしかして乾電池駆動の自動車や、乾電池2個を動力とする飛行機での有人飛行なんかのことかな? 現金かもしれないけれど、かわいいエボルタ君が参加した実験と思えば凄く親近感が湧くかも。

「EVOLTAの最大の特徴はギネス世界記録も認めた世界No.1長もち乾電池であるということ。その魅力をわかりやすく実証できる実験という条件に加えて、今回はその実験を行う場所を、どなたもご存知ない秘境ではなく、日本のみならず世界的に知名度の高いロケーションでと考えていました。
そこに行ったことがない方でも、名前を聞けばどういう場所かイメージが湧く、そんな場所が理想でしたね」

今回の実証実験の舞台となったグランドキャニオン以外の候補は残念ながら教えていただけなかった。

「今回は4月下旬の発売直後の話題を提供するためにも、5月にエボルタ君がグランドキャニオン登頂した訳です。諸事情により詳しい場所はお教えできませんが、グランドキャニオンといっても、国定公園の中ではありません。EVOLTAの特徴を活かせそうな場所として目星をつけてあった場所に事前に下見に行ったりはしましたが」

お話を伺ったかぎり、エボルタ君のデザインが生まれる以前から、世界にアピールできるイメージ戦略というか、実証実験などを念頭に置いておいでだったような印象も受けた。
今後もまた、実証実験を行うおつもりがあるようなので、エボルタ君の伝説第2弾が楽しみだ。

ちなみに、2009年1月31日まで、パナソニックは「EVOLTA W(ダブル)キャンペーン」なるものを実施中とか。
その賞品の1つはグランドキャニオンに登ったエボルタ君のレプリカロボット(限定3台で専用ロープ付き)だという。もしかして、あなたのおうちでもあの勇姿が?!
(いぬい亨)