いまや全国的にもかなり有名になった「吉田のうどん」。山梨県富士吉田市で昔から食べられているご当地うどんで、硬いという表現がぴったりくるほどの強いコシが持ち味だ。


山梨県内ではスーパーでも気軽に買えるが、先日、吉田のうどんと並んで見慣れない商品を発見。その名も「吉田のひやむぎ」。パッケージには吉田のうどんのキャラクター「うどんぶりちゃん」も描かれている。もしかして姉妹品?

さっそく商品を販売している富士吉田市のうどん店「麺'ズ 冨士山」に問い合わせてみると、吉田のうどん生地を使ったひやむぎで、4~5年前から販売しているという。開発の理由は、
「吉田のうどん生地でひやむぎを作ったらおもしろいと思ったので作りました」
と実にシンプル!

ちなみに「麺'ズ 冨士山」はうどん店のほかに製麺所も所有。同店の麺は国技館のお土産として採用されているほか、東洋水産とのコラボ製作による吉田のカップうどんも販売している。
聞けば、パッケージのキャラクター「うどんぶりちゃん」も社長の娘さんが考案したもので、吉田のうどんの知名度アップの一助になれば、と富士吉田市に寄付したのだとか。

「吉田のひやむぎ」はひやむぎとしては少々めずらしい生麺タイプ。
「細くても歯ごたえがあり、のど越しがよいのが特長です」
という担当者の言葉どおり、実際に食べてみると、しっかりしたコシと風味に驚く。乾麺タイプだと、麺自体の味が乏しく、つゆの味にごまかされていることも多いが、これは麺そのものが旨い。一度この味を知ってしまったら、通常のひやむぎでは物足りなく感じてしまう人も多いかも。

販売は夏季限定。
最近では暖かくなってくると販売開始前から問い合わせも増えてくるそうで、知名度は着実にアップしている様子。商品は富士吉田市内の道の駅、一部スーパー、同社の工場直売店などで販売しており、1袋200円ほど(1袋・2食入り300グラム)。

吉田のうどん店が作った、吉田のひやむぎ。これからの季節にぜひ試してほしいひと品だ。
(古屋江美子)