大学生の子どもの一人暮らし。「家賃のほかに月数万円渡せば足りるだろう」「物価高だから仕送りも増額した方がいいの?」と考えていませんか?

塾選ジャーナルが保護者100人を対象に実施した最新アンケートでは、物価高に直面しながらも63%が「増額はしていない」との回答。
家賃抜きの仕送り平均は月3万3000円でした。

「甘やかし過ぎず、でも困らせない」ための金額設定の目安はどこにあるのか——。総額平均から、親子で決めている「仕送りの線引き」ルール、お悩み解消の工夫まで、アンケートから見えた“生の声”をお届けします。

■迫る物価高の波……それでも約6割が「仕送り額は据え置き」
近年は、食料品や光熱費を中心に物価高が続いており、大学生の一人暮らしにも影響が出ています。こうした状況のなかで、仕送り額は変化するのでしょうか。

物価高への対応について見ると、「仕送り額は変えていない」とする回答が63%と最も多く、全体の過半数を占めています。「増額を検討している」は26%、「実際に増額した」家庭は6%にとどまりました。

一方で、保護者のコメントには、物価上昇により子どもにとって生活費の負担が増していることを心配する声も見られました。

「材料費や光熱費の高騰で、当初想定していた金額ではやりくりが厳しい様子です。(あおばさん / 宮城県 / 大学2年男子 / 保護者)」

「食費や電気代が上がっていると聞き、仕送り額を見直すべきか悩んでいます。(さくらさん / 東京都 / 大学1年女子 / 保護者)」

「 値上げが続いているので、今の金額でやっていけるのか心配になることがあります。(ひろさん / 大阪府 / 大学3年男子 / 保護者)」

このように心配する気持ちはあるものの、家計全体への影響や、仕送り以外の支出とのバランスを踏まえ、すぐに金額を変更するのが難しいケースもあるようです。


■大学生の仕送り実態——家賃抜きの平均額は「3万3450円」
では、大学生への仕送りは、いくらが一般的なのでしょうか。

▼仕送りは家賃抜きで「月2~3万円台」がボリュームゾーン今回の調査では、家賃抜きの仕送り平均は3万3450円という結果でした。

分布を見ると、「3万円台」が24%で最も多く、次いで「2万円台」が22%と続きます。

この2つを合わせると約半数を占めており、生活費としての仕送りは「月2~3万円台」が中心という結果でした。

一方で、「2万円未満」と回答した割合は18%で、アルバイト収入を前提に仕送り額を抑えている家庭も少なくありません。

また、「5万円以上」の層も24%存在し、仕送り額は幅広く分布しており、生活スタイルや地域によって金額に幅が出ているようです。

▼家賃込みの仕送り総額平均は7万6000円、最多層は「8~9万円台」次に仕送り総額の分布と家賃の支払い方法について見ていきます。

仕送り総額の分布を見ると、最も多いのは「8~9万円台」で21%、次いで「4~5万円台」が20%、「10~11万円台」が17%でした。

平均値は約7万6000円で、特定の金額帯での大きな偏りは見られず、各家庭の状況に応じて設定されている様子がうかがえます。

また、進学先の地域や住居費の違いなどによって、仕送り総額に違いが表れるようです。

▼家賃は「保護者の直接支払い」が62%家賃の支払い方法について見ると、「保護者が直接振り込む」が62%と最も多く、過半数を占めています。

この結果から、多くの家庭では家賃と生活費を分けて管理していることが分かります。


■仕送りの不足分は“アルバイトで補う”前提——保護者の多くが学業優先で容認
次に、仕送りでカバーしきれない生活費について、各家庭がどのように対応しているのかを見ていきます。

▼ 生活費不足は「アルバイトでカバー」が88%!生活費が不足した場合の対応として最も多かったのは「アルバイトをする」で88%と、圧倒的な割合を占めています。一方で、「追加の仕送りを頼む」と回答した家庭は14%にとどまりました。

▼保護者の73%が「学業に支障ない範囲ならアルバイトOK」子どもがアルバイトすることへの考え方を聞いてみると、「学業に支障がない範囲であれば問題ない」とする回答が73%と多数を占めました。また、「積極的に経験するべき」という回答も20%見られます。

大学生のアルバイトは一定程度容認されているだけではなく、保護者が推奨している家庭も少なくないことが分かりました。

つまり、仕送りについては生活費を全てまかなうのではなく、不足分はアルバイトで補うという前提のもとで、金額を設定している家庭も多いことが考えられます。

■大学生への仕送り2大悩みは「金額の妥当性」と「お金の使い方」
物価高による生活費の負担増だけではなく、そもそも仕送りについて保護者はどのような悩みを抱くのかも聞きました。

保護者の回答を見てみると、大きく分けて「お金の使い方」と「金額の妥当性」に関するものが多く見られます。

▼悩み1. お金の使い方に対する不安最も多かった声は、仕送りしたお金がどのように使われているかに対する不安です。

特に、一人暮らしでは日々の支出が見えにくく、無駄遣いや管理の甘さを気にする声が挙がっています。

「コンビニなどで、お金を下ろすことが多く、無駄な手数料を払っているのが気になる。
(ねこねこさん / 広島県 / 大学2女子 / 保護者)」

「何にいくら使っているのか分からず、きちんと管理できているのか不安です。(たけしさん / 千葉県 / 大学1年男子 / 保護者)」

「必要なもの以外にも使ってしまっていないか心配になることがあります。(みきさん / 福岡県 / 大学3年女子 / 保護者)」

▼悩み2. 金額の妥当性に迷うもう1つ多く見られたのが、仕送り額について「多過ぎても少な過ぎてもよくない」と考えてはいるが、どの水準が適切なのか判断に迷う声です。

生活費をどのように使っているのか実態が見えにくい、他家庭との比較が難しいことも、悩みの背景にあると考えられます。

「子どもへの仕送りについて一番悩んでいるのは、金額の妥当性です。(仮面ライダーさん / 青森県 / 大学3年男子 / 保護者)」

「周りと比べることもできず、この金額でいいのか判断に迷います。(ゆきさん / 神奈川県 / 大学1年女子 / 保護者)」

「多すぎても自立の妨げになるのではと感じ、どこまで出すべきか悩んでいます。(まささん / 愛知県 / 大学2年男子 / 保護者)」

■仕送りの悩み解消、家庭で実践したい「共有」と「線引き」のルール
保護者に仕送りの悩みを解消するための工夫を聞いたところ、共通して見られたのは「お金の使い道を把握するための共有」と「どこまでを仕送りでまかなうかの線引き」という2つの観点です。

単に仕送りして終わりではなく、子どもの生活状況を把握しながら、必要以上に干渉しないバランスを意識している様子がうかがえます。

▼工夫1. 家計簿や報告で「使い道を共有」お金の使い方を把握するための工夫として多く見られたのが、家計簿アプリや定期的な報告による情報共有。

支出の内容を可視化することで、無駄遣いを防ぐだけでなく、生活費の金銭感覚を身につけてもらう狙いもあると考えられます。

「家計簿アプリは最近つけるようになったり、足りない場合には内容を共有して、見直しをさせています。
(木村さん / 長崎県 / 大学2年男子 / 保護者)」

「毎月の光熱費や食費の明細を確認し、無駄遣いがないか一緒にチェックしています。(KKさん / 東京都 / 大学2年男子 / 保護者)」

「毎月の支出を大まかに分類してメモしてもらって、月末に一度だけ報告してもらうようにしています。細かい家計簿までは求めませんが、何にどれくらい使ったかを把握することで、本人も無駄遣いに気付きやすくなりました。(マリコさん / 兵庫県 / 大学2年男子 / 保護者)」

▼工夫2. 仕送りの範囲を決め、それ以上は自己負担もう1つの特徴として見られたのが、「仕送りでまかなう範囲」と「自己負担とする範囲」をあらかじめ決めておくという考え方です。

「娯楽費はアルバイト代から払うように決めています。(鮭茶漬け / 神奈川県 / 大学3年生 / 男子 / 保護者)」

「基本的には月々の与えられた金額でやりくりする分には使い方は自由。足りない娯楽費などはアルバイトでまかなうというルールにしている。(おやじさん5018さん / 群馬県 / 大学2男子 / 保護者)」

生活費は仕送りで支えつつ、娯楽費や追加の支出はアルバイトでまかなうといったルールが多く見られました。

■まとめ:大学生への仕送りは「生活費は最低限+不足分はアルバイト」が主流
今回の調査から、物価高でも大学生への仕送り額は6割の家庭が据え置きであることが分かりました。

また、大学生への仕送りは「生活費の全てをまかなう」のではなく、「最低限を支え、不足分はアルバイトで補う」という設計が主流。特に家賃については保護者が直接支払うケースが多く、生活費とは切り分けている家庭が多いようです。

▼調査結果のポイント物価高への対応:仕送り額は据え置きが6割
総額(家賃含む):平均7万6330円
家賃抜きの金額:平均3万3450円(月2~3万円台が中心)
役割分担:生活に必要な費用は仕送り、娯楽費や不足分はアルバイトで補う家庭が多数

大学生への仕送りで重要なのは、「どこまでを仕送りで賄い、どこからを自己負担とするか」という線引き。
この基準を明確にすることで、仕送り金額への迷いは大きく減ります。

まずは「生活費は月2~3万円台」を1つの目安としつつ、子どもの生活スタイルや家計の状況に応じて、仕送りの範囲とルールを話し合ってみてはいかがでしょうか。

■アンケート調査概要
調査対象:大学生の子どもを持つ保護者(有効回答数100名)
調査時期:2026年3月
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットを使用した任意回答
調査レポート名:「大学生の仕送り」に関する実態調査

※本調査レポートの内容(グラフ・データ・本文など)の無断転載・改変を禁じます。
掲載しているグラフや内容を引用する場合は、出典「塾選ジャーナル調べ:『大学生の仕送』に関する実態調査」と明記し、『塾選ジャーナル』の記事(https://bestjuku.com/shingaku/s-article/51815/)へのリンク設置をお願いします。

この記事の執筆者:塾選ジャーナル編集部
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