ソニー、かつてない繁栄…理想的な経営実現、メーカーの原点回帰と事業分散体制両立

 10月下旬、ソニーは長崎工場の生産能力を引き上げる計画を発表した。それによって同社は、CMOS(イメージセンサー)の生産体制を強化し、画像処理センサー需要の高まりに対応する目算という。ソニーが、自社の強みである“モノづくり”の重要性を明確に認識し、その実力を高めようとしているということだ。かつて日本のモノづくりの象徴であったソニーが、高いシェアを誇るCMOSの生産力を高めようとしていることは、日本経済にとっても心強い動きだ。

 今後、注目したいのは、世界経済の先行きの不透明感が徐々に高まる中で、同社がどのように業績の拡大を実現するかだ。ソニーが技術力などの向上を通して新しいモノを世界に送り出し、それを通して人々に新しい価値観や生き方を提示し、共感を得られるのであれば、さらなる成長は可能だろう。ソニーが先端分野においてテクノロジーを生み出す力を高め、それを用いたヒット商品を創出していくことを期待したい。

新しいモノを生み出してきたソニーの力

 ソニーは、新しい発想を基に技術力を高め、それを用いた新しいモノを生み出し、成長してきた。かつて、ソニーとは新しいテクノロジーを生み出してヒット商品を実現し、人々の常識を覆してきた企業だった。

 同社が生み出した「ウォークマン」はその代表例だ。その登場によって、世界の人々は、より気軽に、より良い音質で音楽を楽しむことができるようになった。ウォークマンを生み出したソニーは、アップルの創業者である故・スティーブ・ジョブズにも影響を与え、iPodなど、新しいモノの創造に少なからぬ影響を与えたともいわれている。


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