藤井聡太「勝率予想1%」から奇跡の逆転、なぜ起きた?前人未踏の「10代で九段」に期待

 高校卒業直前の藤井聡太二冠(18/棋聖・王位)が、またしても伝説をつくった。

 2月11日に有楽町ホールで行われた朝日杯将棋オープン。決勝で三浦弘行九段(46)を破って3度目の優勝を果たした。昨年こそ準優勝で敗退したが、全棋士と女流棋士、アマ強豪が参加するこの一般棋戦、4度の参加で3度優勝、トータルの星勘定も驚異の20勝1敗だ。本人も「朝日杯は相性がいいのかな」と喜んだ。例年は観客を入れての公開対局だが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で無観客だった。コロナの影響で将棋の現場取材も最近は「主催社のみ」などが続き悶々としていたが、久しぶりに駆けつけられた。

AI勝率予想1%からの逆転

 三浦との決勝は鋭い攻めに追いつめられた藤井の玉が三浦陣に入玉し、三浦玉と1マス挟んでにらみ合う大熱戦だったが、三浦の飛車の横効きを止める4四銀の好手から藤井が逆転勝ちした。

 だが、それよりも驚いたのは渡辺明三冠(名人・棋王・王将)との準決勝だ。渡辺が優勢のまま双方、40分の持ち時間を使い果たしての1分将棋に入った。なんと藤井が8枚もの歩を持ち駒にする珍しい場面もあった。藤井の玉は守り駒もないまま8三に浮いた形でつり出され、渡辺の香車で王手された。この時点で中継していたAbemaTVのAI(人工知能)の表示した藤井の勝率は1パーセントとなっていた。

 藤井は歩の「中合い」(離れた位置からの王手に対し、玉から1マス以上離れた位置で守る合い駒)で守ったが、解説していた広瀬章人八段は「(藤井が)負けたことは当然わかっているので、それ以外の変化に賭けたんでしょうね」と話していた。


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