柳葉敏郎佐々木希らが参加する「秋田県人会」
『THE カラオケバトル』(テレビ東京系)でグランプリを獲得するなど、数々の大会で実績を残す歌手、セレン。ライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」でも、“歌うまライバー”として活躍している。
また、柳葉敏郎や佐々木希をはじめとする秋田県出身の芸能人が多数参加する「秋田県人会」のメンバーでもある。今回のインタビューでは、「秋田県人会」でできたつながりや、彼女が歌手になった経緯について話を聞いた。

○■「秋田県人会」の話で盛り上がりました(笑)

――セレンさんは秋田の出身で、「秋田県人会」にも参加されているそうですね。参加者の方がSNSに写真を投稿していたり、番組で共演しているのをよく目にしますが、どのような会なんですか?

柳葉敏郎さん、加藤夏希さん、佐々木希さん、吉田輝星さん、鳥居みゆきさん、グランジの大さんと椿鬼奴さん夫婦をはじめ、秋田で活躍されている方も合わせて、30人くらいのメンバーが参加しています。私もたまたまご縁があって参加させていただきました。秋田県人会のLINEグループがあって、毎回スケジュールの合うメンバーが都内の秋田料理のお店に集まって、盛り上がっていますね。


――同郷のつながりが広がって、素敵ですね。

柳葉さんとは、『柳葉敏郎のGIBAちゃんとGOLFへGO!』(秋田テレビ)でも共演させていただいて。父と一緒に出演させていただいたのですが、このときも「秋田県人会」の話で盛り上がりました(笑)。

加藤夏希さんは、私のイチナナの配信にも出てくれたことがあるんですよ! 「なっちゃん、出て~」と言ったら、「いいよ!」って(笑)。リスナーさんも「加藤夏希ちゃんだ!」「『花より男子』見てました!」と大盛り上がりでした。私もなっちゃんのYouTubeに出させてもらったことがあって、その時はチームラボプラネッツTOKYOへ一緒に行きました。


○■次でダメなら音楽もやめようと思っていました

――配信のゲストにも! 加藤夏希さんのYouTubeでセレンさんが登場した動画もチェックしてみます。続いて、セレンさんの活動についてお話を聞かせてください。さまざまな活動をされていますが、セレンさんといえば、“歌”だと思います。何か、歌手になりたいと思ったきっかけがあったのでしょうか。

4歳からエレクトーン教室に通って、小学4年生で吹奏楽を始めて高校までずっと続けていたので、音楽はずっとそばにあるものでしたが、歌手になりたいと思ったのは、高校2年生の時に『NHKのど自慢』で優勝したことがきっかけですね。父が歌手を目指していたこともあって、私も小さい頃から歌うことが大好きだったんですけど、ある日、父が「『のど自慢』出てみる?」と聞いてくれて。


その時はまだ人前で歌ったことがほとんどなかったのですが、『のど自慢』の出演をきっかけに、秋田県内の大会に出るようになって、2013年に『全日本歌唱力選手権 歌唱王』(日本テレビ系)に秋田県代表として出場しました。ダメ元での参加でしたが、テレビ収録まで進むことができたんです! 同じ年に、カラオケの世界大会でも日本代表まであと一歩のところまで選考に残ったんですけど、最終的に落ちてしまって。それが悔しくて、その後もチャレンジを続けましたが、なかなか最後の一人になることができなくて……。次でダメなら音楽もやめようと思っていました。

――背水の陣で臨まれたわけですね。そして見事、日本代表の座を勝ち取った。


翌年には、テレビ東京の『カラオケバトル』への出場も決まって、この大会でも2回目の参加で優勝することができて、それがきっかけで、芸能事務所に入らせていただきました。『キスマイBUSAIKU!?』(※2017年、『キスマイ超BUSAIKU!?』に改題)や『ネプリーグ』(ともにフジテレビ系)、ゆきぽよさんと筧美和子さんと3人で韓国に行く番組など、バラエティ番組への出演も少しずつ増えていたのですが、コロナ禍になって、仕事がなくなってしまって。それで半年ぐらい、コンビニでアルバイトをしていたときに、当時の事務所の方からイチナナを勧めてもらって、ライブ配信を始めました。

地元の秋田でチャリティコンサートを開催

○■舞台の上で泣いてしまいました(笑)

――『のど自慢』出場から、まさに激動の日々ですね……。ライブ配信をやってみて、いかがですか?

やっぱり、いつも配信に来てくれるリスナーさんがリクエストしてくれる曲を優先的に歌いがちなので、新しく見にきてくれたリスナーさんが入りづらい配信になってしまっているかもしれないなと思うこともあります。でも、アンチコメントもほとんどないですし、たまにあっても歌いながらすぐにブロックしているので(笑)、すごく穏やかに配信をさせていただいています。
あと、お喋りもすごいしてて、リスナーさんをイジりまくってます(笑)。

――歌のリクエストからリスナーさんイジりまで幅広いですね(笑)。配信はコメントに対して一人で喋ることが多いと思うのですが、難しさを感じたりは?

人とお話しすることは元々好きだったんですけど、ライブ配信を始めてからは毎回、自分の配信をフルで画面録画してました。誰がどんなコメントをしてくれて、私がそのコメントに対してどんなふうに返しているか、他の人の配信を見るような感じで見返すんですね。終わった直後は気分も高揚していて、自分の配信がよく見えちゃうこともあるので、2日ぐらい空けてもう一度見るという作業を繰り返しました。そうすることで「これは面白くないな」とか、「これは意外とウケてたんだ!」という発見がありましたね。


私、リスナーさんを増やすための努力というものは全然できていないと思うんですけど、配信で自分の歌を聴いていただいて、それで「はい、さよなら」ではなく、私の歌を通して、何か感じてくださる方が一人でも増えていったらいいなという思いは持っていて。先日、地元の秋田でチャリティコンサートを開いたのですが、リスナーさんも聴きにきてくださったことが本当にうれしくて、ありがたくて、舞台の上で泣いてしまいました(笑)。

――チャリティコンサートでは、ご自身で作詞されたオリジナル曲「あなたとあなたへ」も歌われたそうですね。この楽曲に込めた思いを最後にお聞かせください。

私、親と血がつながっていなくて。「あなたとあなたへ」は親へ向けて作詞した楽曲なのですが、世界には、養子縁組をされている方もたくさんいらっしゃいますし、血のつながっていない子どもの子育てで悩んでいるお母さんとお父さんにこの曲を届けられたらという思いがあります。作曲をしてくださったのは、カラオケ世界大会の審査員もされていた鈴木康志先生という方なのですが、その先生が今年、急死してしまって。歌で悩んだ時は先生のところに行けばいいと思っていたのに、こんなに急に会えなくなってしまうんだと思って、ショックでしたね。先生から作っていただいた曲はこれからも大事にしていきたいし、先生の名にかけて、「あなたとあなたへ」を有名にしたいとひそかに思っています。

■プロフィール
セレン
秋田県大仙市出身。2010年、秋田県羽後町で行われた『NHKのど自慢』で優勝を機に、音楽活動をスタート。2013年、『全日本歌唱力選手権 歌唱王』(日本テレビ系)に秋田県代表として出場。2018年、「KWC(カラオケワールドチャンピオンシップス)2018」の日本大会で優勝を果たし、フィンランドにて行われた世界大会に日本代表として出場。2019年 、『THE カラオケバトル』(テレビ東京系)チャンピオンズカップ2019に出場し、グランプリを獲得した。