ディズニープラスの「スター」オリジナルドラマシリーズ『フクロウと呼ばれた男』(全10話)が全話独占配信中。本作では、ハリウッド式の物語作法で描いた“現代日本”の姿が映し出されている。


主人公は、あらゆるスキャンダルやセンセーショナルな事件を、時にもみ消し、時に明るみにさらして解決してきた黒幕/フィクサー、その名も“フクロウ”こと大神龍太郎。演じるのは、世界的に評価されるダンサー・舞踊家にして、俳優としても唯一無二の存在感を発揮する田中泯。そして、ダークヒーローさながら「道筋を正すため」と暗躍を繰り返す父親に反して、対極な生き方で「正義」を掲げる大神龍を、数々のヒット作に出演し、現在は海外でも精力的に活動する新田真剣佑が演じている。

2人を取り巻く家族や政治家役には、妻・大神杏子に萬田久子、長男・大神一郎に安藤政信、長女・影山弓子に長谷川京子、次女・大神理沙子に中田青渚、自由新進党幹事長・竹内創に中村雅俊、内閣総理大臣・渡辺しおりに原田美枝子、財務大臣・西條宗介に大友康平、厚生労働大臣政務官・丸山ひろしに益岡徹など実力派俳優が集結した。

大神家と親交の深かった次期総理候補の息子が謎の死を遂げ、龍太郎は国家の裏側から、龍は真正面から、政界に潜む巨悪の正体へと近づいていく。金、名声、女、権力……あらゆる欲がうごめく世界で、それぞれがたどり着いた衝撃の結末とは?

近年、『SHOGUN 将軍』や『忍びの家 House of Ninjas』など、海外の制作陣とコラボして“日本”を描く作品が話題になっているなか、そのバトンを受け継いだ『フクロウと呼ばれた男』。日本とアジア諸国発信のコンテンツ制作と配給を手掛けるアイコニック・ピクチャーズのデビッド・シン(『時をかける愛』)が、本作のエグゼクティブ・プロデューサーと脚本を務め、さまざまな作品で魅力的な人間ドラマを描いてきた森義隆(『宇宙兄弟』『聖の青春』『パラレルワールド・ラブストーリー』)、石井裕也(『舟を編む』『月』『愛にイナズマ』)、松本優作(『Noise ノイズ』『ぜんぶ、ボクのせい』『Winny』)といった3人の日本人監督が演出を担当。海外と日本の実力派クリエイター陣が手を組んだ。

SNS上では「今まで日本には無かった日本を描く重厚なドラマ」、「日本でもこういうコンテンツがつくれるようになったんだ~と関心」と絶賛の声が続くなか、日本と海外の良さを掛け合わせた海外ドラマ風の壮大なスケールはもちろん、本作での日本の描写にも注目が集まっている。

本編では、綺麗な東京の夜景や温泉、大衆食堂や居酒屋など日本を象徴するような風景のほか、キャラクターやシチュエーション、セリフのなかでも今の日本を映し出したような表現が多い。この世界観を作り上げたデビッド・シンは「私が挑戦したかったのはハリウッド式の物語作成法で、現代日本の作品を作ることでした」「この物語は完全に架空のものですが、登場人物は私が日本で働き、生活してる間に出会った多くの方々にインスパイアされています。ビジネスマンとしてこの国で働いていた際に理解できなかったことや多くの取り引きの裏に隠された力を感じることがありました」と語り、日本スタッフ&キャストだけでは描けない海外ドラマ風の壮大なスケールの背景に、外国人ならではの目線と実体験があることを明かす。


洋画作品や海外ドラマで登場する“日本の描かれ方”に違和感を覚えたことも少なくないが、海外の制作現場を多く経験してきた田中泯と新田真剣佑は、本作で描かれた“日本の描写”に太鼓判を押している。

田中は撮影現場を振り返り「場所の選択やそこの雰囲気の設定は間違いないと思いますし、納得していました。非常に日本らしいと言ったらいいのかしら。まさに今見れば、今の日本社会の様子が感じ取れるんじゃないかなと」と、撮影場所や物語のなかでも“日本らしさ”という描写は納得の仕上がりになっていると述べ、新田は「(デビッド・シンさん)ご本人が日本に来て覚えた違和感も盛り込まれていますし。僕も生まれも育ちもアメリカなので、そういった違和感を覚えることが多くあって、すごく理解できました。きっと見てみると日本そのままを映し出している、真の日本が映し出されているのかもしれないですし。どう見てもらえるかはその人次第だと思います」と、作品のなかで感じ取れる“違和感”も作品を楽しめるひとつの見方であると語った。

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