便秘や腹痛は日常的によくある不調です。しかし、その「いつもの便秘」が、実は大腸がんのサインかもしれません。
大腸がんによる症状は、生活習慣の乱れによる一時的な便秘とは性質が大きく異なります。

今回のテーマは、「普通の便秘・腹痛と大腸がんの症状を見分けるポイント」です。
大腸がんによる症状は「腸の構造が狭くなる」ことで起こる

中路先生によると、一時的な便秘は、食物繊維不足やストレスなどで腸の動きが鈍くなることで起こります。一方、大腸がんによる便秘は、がんが腸の内側に張り出して通り道を狭くすることで生じます。

そのため、「便が細くなる」「腹部の鈍い痛みが長引く」といった症状が続くことがあるそうです。中路先生は、こうした変化は食事内容の見直しや整腸剤だけでは改善しにくい点も特徴だと強調しています。
「改善しない症状」「繰り返す不快感」は要注意

通常の便秘は食事改善や整腸剤でよくなることが多いですが、がんによる症状は対処療法だけでは改善しないことがあります。中路先生は、「改善しない便秘」や「繰り返す腹部不快感」が続く場合は注意が必要だと指摘します。

こうした変化が2~3週間以上続く場合は、生活習慣の乱れだけでは説明できないことも多いため、内視鏡検査などで原因を確認することが勧められます。「お腹の痛みがないから大丈夫」と自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。

○中路 幸之助(なかじ こうのすけ)

1991年、兵庫医科大学卒業。兵庫医科大学、獨協医科大学での勤務を経て、1998年に医療法人協和会に入職。
2003年より現在まで、医療法人愛晋会 中江病院 内視鏡治療センターにて臨床に従事。専門はカプセル内視鏡・消化器内視鏡・消化器病。学会活動および論文執筆にも積極的に取り組んでいる。【資格・役職】日本内科学会 総合内科専門医・指導医/日本消化器病学会 専門医・指導医・学会評議員/日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医・学術評議員/日本消化管学会 代議員・近畿支部幹事/日本カプセル内視鏡学会 認定医・指導医・代議員/米国内科学会(ACP)上席会員(Fellow)

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