竹丸は46.1イニングを投げ、防御率2.91でチームを引っ張っている(C)産経新聞社

 伝統の一戦。阪神・立石正広と巨人・竹丸和幸の「ドラフト1位対決」は、立石に軍配が上がりました。

 5月24日、東京ドームで行われた巨人-阪神戦。阪神のルーキー・立石は1点リードの5回2死一塁、竹丸のストレートを捉え、逆方向の右翼席に2ランを叩き込みました。デビューからこれで5試合連続ヒット。巨人3連戦では14打数7安打の打率5割、5打点の大暴れで、G党を震撼させたのです。

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 スポーツ紙のデスクは言います。

「巨人ファンの中で、『岡本がメジャーに挑戦する中、なぜ1位を立石で行かなかったのか』という声があるのは事実です。昨年、実際に創価大の試合には、巨人のスカウトも足繁く視察を繰り返して、立石のパフォーマンスを注視していましたから。しかし、首位・阪神と15ゲーム差をつけられての3位に終わったという現状を踏まえ、首脳陣から即戦力投手の獲得を提言され、『1位・竹丸』にした経緯があるようです」

 そして、こう続けるのです。

「今の巨人の先発投手陣を見渡した時、『もし竹丸を一本釣りしなかったら、今頃どうなっていたか』を考えると、『1位・竹丸』は正解だったと思います。確かに立石は希少な右の強打者で、巨人の補強ポイントにも合致していましたが、抽選になることも必至でした。巨人は竹丸の抽選を避けるため、事前に『1位・竹丸』を公表しています。竹丸に興味を示していた球団に『竹丸に行ったら抽選になっちゃうよ。

それでもいいの?』と牽制した形です。その効果もあって、一本釣りに成功した。中日は当日まで『1位・竹丸』を模索していたとも聞きます」

 今季の竹丸は球団で64年ぶりに新人開幕投手を務め、阪神を相手に6回1失点の好投で、球団史上初の新人開幕勝利投手になりました。今季はここまで全て先発で8試合に登板し、チームの勝ち頭となる5勝3敗、防御率2.91の好成績。巨人がAクラスに踏みとどまっていられるのも、竹丸の5勝が効いています。即戦力を見極めて、一本釣りを決めたスカウト部の土壇場の決断が光った例と言えるでしょう。

「竹丸も立石も、今はデータが揃わない中での好調とも言えます。プロのスコアラーは今後、欠点や弱点、攻略法をあぶり出してくる。プロの一流はそのさらに上を行く技術を備えて、リーグ戦を戦っていくのです。二人のプロ野球人生はまだ、始まったばかり。真価が問われるのは、これからです」(前述のデスク)

 立石と竹丸が今後、どんな名勝負を演じていくのか。

 伝統の一戦にまた一つ、楽しみが加わったと言えそうです。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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