テレビデビュー40周年を迎える渡辺謙に迫るドキュメンタリーシリーズ『役者道~渡辺謙があなたに語る仕事と人生~』(全4回)が、2月19日10時よりWOWOWにて放送・配信される。このたび、渡辺の出演作『明日の記憶』の堤幸彦監督と、『Fukushima 50』『沈まぬ太陽』の若松節朗監督よりコメントが到着した。
【写真】コメントを寄せた堤幸彦監督&若松節朗監督
『役者道~渡辺謙があなたに語る仕事と人生~』は、渡辺のモノローグ(ひとり語り)で、これまでの人生やキャリアを徹底的に語り尽くすドキュメンタリー番組。人生を変えた役者との出会いや、クリント・イーストウッド監督にみた仕事の流儀、度肝を抜かれたクリストファー・ノーラン監督との撮影現場、人生最大の挑戦となったブロードウェイ。更に、東日本大震災、コロナ、ウクライナ侵攻など、激動の時代に思うこと。
常に第一線を走り続け、世界で活躍する渡辺ならではの魅力的なエピソードの数々からは、エンターテインメントの奥深さや存在意義を改めて感じることができる。さらに、渡辺自身が生きていく上で大切にしていることなど、現在の地位を確立するに至った行動術や思考法の一端も明かされ、多くの人々にとって人生の指針となるような言葉が数多く語られる。
そして今回、本番組に対してコメントを寄せたのは、渡辺と親交の深い2人の監督。
2人目は、渡辺にとって思い入れの深い作品『沈まぬ太陽』『Fukushima 50』の監督を務めた若松節朗。番組では、『沈まぬ太陽』で渡辺がたった一度だけ行ったある禁じ手や、『Fukushima 50』への出演がもたらしたものなどについて語られる。なお、本番組の放送・配信を記念して、『明日の記憶』と『沈まぬ太陽』もWOWOWで放送・配信されることが決定した。
堤幸彦監督は「代役でやりますからと言った私を拒否し氷点下の冬の海に飛び込んだ男、雨降る夜中の1時に『読んでほしいホンがある』と電話してくる男、早朝にスタジオに行って先回りし鼻を明かしてやろうとしたが暗い楽屋で一人で脚本を読んでいた男、夜中から夜明けの森の中の撮影で切り株を枕に夜を明かした男、映画のキャンペーンの移動の停車時間でホームの立ち食い蕎麦をかきこむ男、津波で廃墟になった場所に食堂を建て自ら料理を作る男、誕生パーティーを自ら進行しあらゆる関係者から自分のマイクでコメントを引きずり出す男、お願いして取材させていただいた人々にいち早く映画を見せ、泣きながら人々と抱き合う男、自身と《世界》の間にキャメラや舞台を置く男、それが私の知る渡辺謙であり、この番組の端々で実感できる」とコメント。
若松節朗監督は「渡辺謙と言う俳優の魅力。謙さんは話し上手ではない。しかし朴訥で人間味が豊かでチャーミングな笑顔がたまらない。そして人を説得する」と渡辺の魅力を明かし、「日本での仕事の流儀に馴染めず色々抗いながら、それでも米国に渡って得た自信や自覚の芽生えは謙さんには力強い結果になりました。文字を芝居で表現する俳優たちの任務は苦難の道です。
『役者道~渡辺謙があなたに語る仕事と人生~』(全4回)は、2月19日10時よりWOWOWにて放送・配信。『明日の記憶』は2月19日10時30分より、『沈まぬ太陽』は2月19日12時45分より放送・配信。
※若松節朗監督のコメント全文は以下の通り。
■若松節朗
渡辺謙と言う俳優の魅力。謙さんは話し上手ではない。
この人が新しい自分探しの為に世界に飛び出した。クリント・イーストウッド監督やトム・クルーズと一緒に仕事をして得た財産は限りないのだ。役を育てる。湧きあがらせる。
日本での仕事の流儀に馴染めず色々抗いながら、それでも米国に渡って得た自信や自覚の芽生えは謙さんには力強い結果になりました。文字を芝居で表現する俳優たちの任務は苦難の道です。この「役者道」が若い俳優達への応援歌になる筈です。
2010年、山崎豊子さん原作の『沈まぬ太陽』の公開初日の忘れられないエピソードがあります。