第75回毎日映画コンクールの各賞ノミネート作品、ノミネート者が発表され、黒沢清監督が初めて歴史の闇に挑んだ『スパイの妻 劇場版』が最多10ノミネートを獲得。男優主演賞では『ミッドナイトスワン』の草なぎ剛、女優主演賞では『MOTHER マザー』の長澤まさみらがノミネートされた。



【写真】「第75回毎日映画コンクール」ノミネート作品&主演賞候補

 毎日映画コンクールは1946年、日本の映画産業の振興に寄与し、国民に映画の楽しさを広く伝えることを目的に、毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社によって創設された映画賞。

 第75回にてノミネート数ではこのほか、人生から見放された三匹の負け犬たちがリングの上で巡り合う『アンダードッグ』が8ノミネート、直木賞作家・辻村深月による同名のベストセラー長編を実写化し河瀬直美が監督を務めた『朝が来る』と大林宣彦監督が20年ぶりに故郷・尾道で撮影した『海辺の映画館 キネマの玉手箱』が6ノミネートを獲得した。発表は2021年1月下旬。表彰式は2月17日に都内で行われる。

 第75回毎日映画コンクールの各賞ノミネート作品、ノミネート者は以下の通り。

【作品部門】
■日本映画大賞・日本映画優秀賞
『朝が来る』
『アンダードッグ』
『海辺の映画館 キネマの玉手箱』
『スパイの妻 劇場版』
『MOTHER マザー』

■外国映画ベストワン賞
『異端の鳥』
『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』
『TENET テネット』
『はちどり』
『パラサイト 半地下の家族』
『燃ゆる女の肖像』

【俳優部門】
■男優主演賞
石橋蓮司『一度も撃ってません』
草なぎ剛『ミッドナイトスワン』
高橋一生『スパイの妻 劇場版』
森崎ウィン『本気のしるし 劇場版』
森山未來『アンダードッグ』

■女優主演賞
蒼井優『スパイの妻 劇場版』
芦田愛菜『星の子』
土村芳『本気のしるし 劇場版』
長澤まさみ『MOTHER マザー』
水川あさみ『喜劇 愛妻物語』

■男優助演賞
阿部サダヲ『MOTHER マザー』
宇野祥平『罪の声』
勝地涼『アンダードッグ』
北村匠海『アンダードッグ』
成田凌『窮鼠はチーズの夢を見る』
東出昌大『スパイの妻 劇場版』

■女優助演賞
浅田美代子『朝が来る』
神野三鈴『37セカンズ』
岸井ゆきの『空に住む』
ベッキー『初恋』
蒔田彩珠『朝が来る』
渡辺真起子『37セカンズ』■スポニチグランプリ新人賞(男性)
上村侑『許された子どもたち』
岡田健史『望み』
奥平大兼『MOTHER マザー』
下倉幹人『アイヌモシリ』
宮沢氷魚『his』
寄川歌太『滑走路』

■スポニチグランプリ新人賞(女性)
芋生悠『ソワレ』
佳山明『37セカンズ』
工藤遙『のぼる小寺さん』
服部樹咲『ミッドナイトスワン』
モトーラ世理奈『風の電話』
森七菜『ラストレター』

【スタッフ部門】
■監督賞
大林宣彦『海辺の映画館 キネマの玉手箱』
河瀬直美『朝が来る』
黒沢清『スパイの妻 劇場版』
諏訪敦彦『風の電話』
武正晴『アンダードッグ』
土井裕泰『罪の声』

■脚本賞
足立紳『アンダードッグ』
足立紳『喜劇 愛妻物語』
野本亜紀子『罪の声』
濱口竜介・野原位・黒沢清『スパイの妻 劇場版』
丸山昇一『一度も撃ってません』

■撮影賞
今井孝博『窮鼠はチーズの夢を見る』
佐々木達之介『スパイの妻 劇場版』
月永雄太・榊原直記・河瀬直美『朝が来る』
西村博光『アンダードッグ』
灰原隆裕『風の電話』
三本木久城『海辺の映画館 キネマの玉手箱』

■美術賞
安宅紀史『スパイの妻 劇場版』
磯見俊裕・露木恵美子『罪の声』
磯見俊裕・露木恵美子『ばるぼら』
瀬下幸治『Fukushima50』
相馬直樹『窮鼠はチーズの夢を見る』
竹内公一『海辺の映画館 キネマの玉手箱』

■音楽賞
渋谷慶一郎『ミッドナイトスワン』
長岡亮介『スパイの妻 劇場版』
半野喜弘『窮鼠はチーズの夢を見る』
安川午朗『一度も撃ってません』
山下康介『海辺の映画館 キネマの玉手箱』

■録音賞
内田誠『海辺の映画館 キネマの玉手箱』
加藤大和『罪の声』
藤丸和徳『アンダードッグ』
森英司・ロマン・ディムニー『朝が来る』
矢野正人『おらおらでひとりいぐも』
吉野桂太『スパイの妻 劇場版』

【アニメーション部門】
■アニメーション映画賞・大藤信郎賞
『生きる壁』
『いしのしし』
『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』
『劇場版 ごん -GON,THE LITTLE FOX-』
『音楽』
『かたのあと』
『サイダーのように言葉が湧き上がる』
『The Balloon Catcher』
『ジョゼと虎と魚たち』
『DINO!』
『どうにかなる日々』
『Birth‐めぐるいのち‐』
『附子』
『魔女見習いをさがして』
『Radio Town』
『レベッカ』
『わたしたちの家』

【ドキュメンタリー部門】
■ドキュメンタリー映画賞
『アリ地獄天国』
『サマショール 遺言 第六章』
『さよならテレビ』
『セノーテ』
『花のあとさき ムツばあさんの歩いた道』
『れいわ一揆』