俳優の佐藤二朗が主演する映画『さがす』より、追加キャストとして俳優の伊東蒼、清水尋也、森田望智の出演が発表された。

【写真】片山慎三監督、長編映画デビュー作『岬の兄妹』フォトギャラリー

 本作は、長編映画監督デビュー作『岬の兄妹』でポン・ジュノ監督、山下敦弘監督、香川照之など各界からの激賞を受けた片山慎三監督が放つ衝撃作。

アジア最大規模の映画祭である第26回釜山国際映画祭で、アジアの新進気鋭の映画監督の第1~2作目が対象となるニューカレンツ(コンペティション)部門への出品が決定している。

 「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」そう告げた翌朝に、娘をひとり残して姿を消した父親と、孤独と不安を押し殺しながら父の行方を探す娘の姿が描かれる。主演の佐藤がユーモラスなイメージを封印し、突然姿を消した父・原田智を演じる。

 智を探す娘・原田楓役として、映画『湯を沸かすほどの熱い愛』で2016年度の国内映画賞レースを席巻、『島々清しゃ』で主演を務めた気鋭の女優・伊東が出演する。伊東は、「楓と私の境目がわからなくなるくらい、思い切って、がむしゃらに頑張りました」とコメント。


 映画『東京リベンジャーズ』、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』など話題作の出演が絶えず、“カメレオン俳優”とも評される清水が演じるのは、指名手配中の連続殺人犯・山内照巳。清水は、「現場では監督と日々ディスカッションを重ね、不穏で底の見えない山内の空気感を丁寧に作り上げました」と明かしている。

 ドラマ『全裸監督』(Netflix)のヒロイン役で脚光を浴び、現在は『おかえりモネ』で清水と共演中の森田が演じるのは、連続殺人犯と関わりをもつ女性・ムクドリ役。森田は、「片山監督の丹念で奇抜な演出は、役の着地点がどんどん変化していくので、想像を超える発見があり、とても楽しかったです」と語っている。

 映画『さがす』は2022年全国公開。 今回発表された追加キャストのコメント全文は以下の通り。


■伊東蒼(原田楓役)
初めて台本を読んだとき、難しそうだけどこの役をやりたい、この機会を逃したくないと思いました。撮影中、片山監督が「もう一回、もう一回」と何度も同じシーンを繰り返されるので、はじめは不安が大きかったのですが、楓と私の境目がわからなくなるくらい、思い切って、がむしゃらに頑張りました。楓の抱える悲しみや不安がどのように変化していくのか、是非劇場でご覧頂きたいと思います!

■清水尋也(山内照巳役)
山内照巳役を演じさせて頂きました清水尋也です。片山監督・佐藤二朗さんをはじめとした素晴らしいキャスト・スタッフの方々と共にこの作品に参加できた事、光栄に思います。台本を読ませて頂いた時、ページを捲る手が止まらなかったと共に、山内という印象的なキャラクターを演じる事への不安と興奮が入り混じった気持ちを抱きました。また、現場では監督と日々ディスカッションを重ね、不穏で底の見えない山内の空気感を丁寧に作り上げました。
決して妥協せず、より良いモノを追求する監督の気持ちに応えられるよう、一層気持ちに熱が入りました。目の背けられないリアルな温度感のストーリーを映像に落とし込む事が出来たと思います。皆様にお届け出来る日が大変楽しみです。

■森田望智(ムクドリ役)
初めて脚本を読んだ時、これはすごい話だと衝撃を受けました。粛々と不穏な空気が漂う中に、見過ごせない何かを感じました。それが何か知りたくて、私が演じるムクドリさんと共に撮影期間を過ごした気がします。
片山監督の丹念で奇抜な演出は、役の着地点がどんどん変化していくので、想像を超える発見があり、とても楽しかったです。コロナ禍で、なかなか思うように作品作りが出来ない今、キャスト、スタッフさん、それぞれの濃密な想いが各シーンに刻み込まれています。そんな色濃いこの作品が早く皆さんの元に届くといいなと心から待ち遠しく思います。