消臭剤――どこの家庭にも、おそらく1つはあるのではないだろうか。
「室内用」「トイレ用」さらには「車用」「衣類用」など、様々な商品が販売されているが、ふと思うのは、「具体的にどう違うのか」ということ。
たとえば、「トイレ用」を室内に置くのは抵抗があるけど、「トイレにも、いかにも“トイレ用”の香りより、ほのかな室内用の香りを置きたい」という人はいるかもしれない。
でも、「室内用」「トイレ用」では、成分などがやっぱり異なるもの?
「消臭元」でおなじみの小林製薬に聞いた。
「トイレの主な悪臭は『アンモニア』と『硫化水素』です。『トイレの消臭元』にはこの2つの悪臭に対して効果の高い成分を配合しています」
「室内用」のほうは?
「お部屋の悪臭は対象によっていろいろありますが、『お部屋の消臭元』には、酢酸やイソ吉草酸に代表される体臭、トリメチルアミンなどの腐敗臭、アルデヒド臭のタバコ臭に対して効果の高い成分を配合しています」
では、香りのバリエーションには違いがあるのか。
「香りのバリエーションは、お部屋、トイレでそれぞれ好まれる傾向のある香りを販売しています。『お部屋の消臭元』『トイレの消臭元』ともに、『ラベンダー』と『せっけん』が人気のある香りです。『ラベンダー』は発売当時からある香りで、愛用していただいている方が多いからと考えます。また、『せっけん』は清潔感があり、生活の中に違和感なく溶け込める香りだからだと考えます」
以前、「トイレの『キンモクセイの香り』が減った理由」の記事を書いたが、近年は、お菓子のように甘い香りの消臭剤なども続々出ているなか、やっぱり人気は、定番の香りのようだ。
しかも、「トイレ用」「室内用」ともに定番は同じところに落ち着いているとは、ちょっと意外。
ところで、同じ消臭剤でも、置くタイプと、スプレータイプがあるけど、やはり違いは「即効性」「効果の強さ」なのだろうか。
「『トイレの消臭元』『トイレの消臭スプレー』ともに、類似の芳香消臭成分を使用していますが、使用シーンの違いによって設計が異なります」
どんな違いがあるかというと……。
「置き型は、いつでも心地のいい空間が保てるよう常時芳香消臭するよう設計しています。
置くタイプと瞬間消臭タイプで違うのは、実は「成分」ではなく、成分の「出方」や「広がり方」のほうにあるのだった。
では、やっぱり「室内用」をトイレに置くというのは……?
「お部屋用をトイレに置いても問題はございませんが、やはりトイレの気になるニオイには対処できないかと思いますので、おすすめはできません」
中身も、容器も、それぞれ用途別に工夫されている「室内用」「トイレ用」消臭剤。やはり「適材適所」が大切です。
(田幸和歌子)
「室内用」「トイレ用」さらには「車用」「衣類用」など、様々な商品が販売されているが、ふと思うのは、「具体的にどう違うのか」ということ。
たとえば、「トイレ用」を室内に置くのは抵抗があるけど、「トイレにも、いかにも“トイレ用”の香りより、ほのかな室内用の香りを置きたい」という人はいるかもしれない。
でも、「室内用」「トイレ用」では、成分などがやっぱり異なるもの?
「消臭元」でおなじみの小林製薬に聞いた。
「トイレの主な悪臭は『アンモニア』と『硫化水素』です。『トイレの消臭元』にはこの2つの悪臭に対して効果の高い成分を配合しています」
「室内用」のほうは?
「お部屋の悪臭は対象によっていろいろありますが、『お部屋の消臭元』には、酢酸やイソ吉草酸に代表される体臭、トリメチルアミンなどの腐敗臭、アルデヒド臭のタバコ臭に対して効果の高い成分を配合しています」
では、香りのバリエーションには違いがあるのか。
「香りのバリエーションは、お部屋、トイレでそれぞれ好まれる傾向のある香りを販売しています。『お部屋の消臭元』『トイレの消臭元』ともに、『ラベンダー』と『せっけん』が人気のある香りです。『ラベンダー』は発売当時からある香りで、愛用していただいている方が多いからと考えます。また、『せっけん』は清潔感があり、生活の中に違和感なく溶け込める香りだからだと考えます」
以前、「トイレの『キンモクセイの香り』が減った理由」の記事を書いたが、近年は、お菓子のように甘い香りの消臭剤なども続々出ているなか、やっぱり人気は、定番の香りのようだ。
しかも、「トイレ用」「室内用」ともに定番は同じところに落ち着いているとは、ちょっと意外。
ところで、同じ消臭剤でも、置くタイプと、スプレータイプがあるけど、やはり違いは「即効性」「効果の強さ」なのだろうか。
「『トイレの消臭元』『トイレの消臭スプレー』ともに、類似の芳香消臭成分を使用していますが、使用シーンの違いによって設計が異なります」
どんな違いがあるかというと……。
「置き型は、いつでも心地のいい空間が保てるよう常時芳香消臭するよう設計しています。
そして、ろ紙部分で芳香消臭成分が少しずつ揮発または反応し、長時間持続するよう設計しています。一方、スプレータイプは、トイレの使用直後に瞬間的に発生する強い悪臭をすばやく消せるように、トイレ全体に一瞬で芳香消臭成分が拡散されるような形態となっています」
置くタイプと瞬間消臭タイプで違うのは、実は「成分」ではなく、成分の「出方」や「広がり方」のほうにあるのだった。
では、やっぱり「室内用」をトイレに置くというのは……?
「お部屋用をトイレに置いても問題はございませんが、やはりトイレの気になるニオイには対処できないかと思いますので、おすすめはできません」
中身も、容器も、それぞれ用途別に工夫されている「室内用」「トイレ用」消臭剤。やはり「適材適所」が大切です。
(田幸和歌子)
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