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「尊い」の手話はデマだったけれど……“新しい手話の生まれ方”を全日本ろうあ連盟に聞く

Twitter上で拡散された「『尊い』を意味する手話」が誤りであることがわかった。アニメ・漫画好きの間で称賛の意味を表す「尊い」という言葉が流行していることから拡散された誤情報だが、そもそも新しい手話というものは、どのように生まれるのだろう?

「鳥」の手話の解説が改変された


「尊い」の手話はデマだったけれど……“新しい手話の生まれ方”を全日本ろうあ連盟に聞く
イラストを盗用された『子どものための手話事典』(汐文社の公式サイトより)。

あるTwitterユーザーが、両手のひらをパタパタと上下に動かすイラストに「『尊い』の手話」「天に召されるしぐさをする」という注釈が付けられた画像を投稿したところ、7万件以上リツイートされるほど話題をよんだ。近年の「尊い」というネットスラングの流行ぶりから、新たに作られた手話だと誤解した人も多かったようだ。

しかし、汐文社のTwitterアカウントが11月21日、拡散されている画像は、同社の刊行物である『子どものための手話事典』内にある「鳥」の手話の解説を改変したものだとアナウンスした。イラストはそのままに「鳥」「両手で飛ぶしぐさをする」という文言が改変されて、「『尊い』の手話」として広められてしまったらしい。同社は、「心ある皆様のお力で訂正情報が広まりつつあり感謝申し上げます。誤った情報を拡散することのないようお願いいたします」と呼びかけている。




なお、「『尊い』を意味する手話」のツイートはすでに削除されている。投稿者自身も“クソコラ(画像を改変して行う大喜利的な遊びのこと)”として制作されたネタ画像を実在する手話と誤解して投稿してしまったようだ。

「インスタ映え」も手話になった


『子どものための手話事典』の監修も務めた全日本ろうあ連盟に今回の騒動についてコメントを求めたところ、「今回のネット拡散で、ご本人への誹謗中傷が大きくならないことを願っています」と当該ツイートの投稿者を気遣った上で、「今回のネット拡散は、レゴランドでの入場拒否(テーマパーク「レゴランド」が、介助者がいないことを理由に聴覚障害者の入場を拒否していたことが今年6月に報じられた。その後、同社は謝罪)のように、一時的なものと見ています」と指摘。2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けて多様な人々が日本を訪れるとして、「多種多様な人々と自由にコミュニケーションをし、『心のバリアフリー』によるおもてなしをもって迎えることができるようになってほしいものです」と見解を示した。

今回の「『尊い』の手話」は誤情報だったが、新しい手話は毎年いくつも生まれている。厚生労働省の委託を受けて、日本手話研究所の標準手話確定普及研究部が確定・普及に取り組んでいると教えてくれた。また、客席から舞台への飛び入り参加者同士で腕を競い合う「創作手話コンテスト」も毎年行われており、日本手話研究所による「新しい手話の動画サイト」を開いてみると、今年2月に「インスタ映え」や「フェイクニュース」といった今どきの言葉が追加されていることもわかる。

もちろん間違った情報の拡散が手話使用者たちに混乱をもたらすことは当然として、手話もまた生きた言葉だ。全日本ろうあ連盟が毎年発行している『わたしたちの手話 新しい手話』をチェックすれば、「こんな言葉も手話になっているの?」と驚くような言葉が掲載されているはずだ。

(原田イチボ@HEW)

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