2011年3月の東日本大震災から10年となる。東北経済はその後復興特需に牽引され回復基調で推移し、企業業績も着実に改善されてきた。
2月19日、東京商工リサーチが東北6県「東日本大震災後の企業業績」調査の結果レポートを公表している。これによれば、東北の企業売上高は震災時と比較し1.2倍にまで達しているが、未だ震災関連倒産は20年5月を除くと毎月発生している状況だ。被災企業は、人材、商圏、設備、財務などの基盤喪失が大きく震災前の状態に戻ることが難しい企業も少なくないようだ。
09年を100として売上高、利益の推移を見ると、売上高は12年度に109.3、13年度は115.9と大きく回復し、その後は緩やかながら増加傾向で推移したが、18年度の122.8をピークに19年度は122.0と減少に転じている。利益は、震災時の10年度は17.7と大幅に落ち込み、特別損失の発生で翌11年度も17.8という低水準であったが、12年度は売上回復に伴い214.9と急回復、17年度368.4まで回復した。しかし、人件費高騰などにより18年度は316.2と減益に転じ19年度は277.9と13年度の水準まで低下している。
業種別に見ると、建設業は震災時10年度に減収となったものの復旧工事で11年度には106.8と急回復し、その後も回復傾向を維持し16年度には151.3まで達した。しかし、17年度以降は復興予算の削減の影響で19年度まで3年連続の減収となっている。製造業は12年度まで減収だったが、その後円安などで持ち直したものの、19年度は基幹産業の水産加工などの不振で減収に転じている。卸売・小売業は個人消費の回復を追い風に持ち返したが、消費増税などの影響で15年度は売上高が減少、19年度も消費増税の影響などで卸売業が減収となっている。
東北と全国を比較すると12年度以降は復興とともに東北の回復ペースが全国を上回っていたが18年度からは利益で全国を下回る状況が続いている。

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