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学生時代、塾に通っていたゆくえ。塾の先生だった美鳥はいつも明るくて優しかったが、塾の皆からは嫌われていた。ゆくえが「何で先生になろうと思ったの?」と聞くと、「高校生の時、親戚の子にみどちゃん教え方が上手だねって言われて。生まれて初めて、誰かに必要とされてるって思えたの。それに、教えたことが誰かに伝わっていくって面白いなって」と答える美鳥。美鳥は親戚である夜々に褒められたため、塾講師になったのであった。
ある日、ゆくえは同じクラスの子に赤田鼓太郎(仲野太賀)が彼氏なのかと聞かれ、違和感を感じていた。ゆくえが相談すると、「男女が2人でいたら恋愛しかありえないと思う人もいる。それはそれ。でもだからって、2人の関係を恋愛だと決めつけるのは暴力」と美鳥は答える。そして夜のファミレスに行き、勉強をする2人。美鳥がオレンジのガーベラを指して「いちばんすきな花」と言うと、ゆくえは「なんで?」と聞く。
夜道を歩きながら、昔の話をする紅葉と美鳥。紅葉の記憶の中では、美鳥はいつも不機嫌そうで、皆から嫌われていた学校の先生だった。紅葉は学生時代、嫌いな自分を否定してくれて、自分の気持ちを肯定してくれる美鳥と過ごす時間が心地良いと感じていた。美鳥はいつも不機嫌に見えたが、本当は感情を殺していただけかもしれないと思う紅葉。紅葉は「いつか先生に帰りたい場所ができるように」と願っていた。
美鳥が北海道に戻る前日、椿の家に5人で集まることになった。ゆくえ、夜々、椿、紅葉の4人の仲の良さに、複雑な気持ちを抱く美鳥。翌日ゆくえが空港まで美鳥を見送りに行くと、美鳥は「私ね、2人って好きなんだよね」と話し始める。
美鳥は「4人それぞれと2人で会うのが好きだけど、5人は違うのかも」と打ち明ける。4人で過ごすのは楽しかったけど、“4人”と“1人”だったと言う美鳥。美鳥は「皆とは2人で出会ったから、それは変わらなくていい」と言い、北海道に向かうのであった。
今回の放送では、美鳥と4人が5人組にはなれないという描写があった。2人組が好きな美鳥と、2人組が苦手な4人。実際こういった問題は、日常に潜んでいるように思える。世の中には複数人が得意なタイプと、2人が得意なタイプの人が存在する。これはタイプの違いというだけで、そこの価値観が合わないから仲良くなれないというわけではない。
ただ、お互いがどちらのタイプかを踏まえて付き合うようにすると、心地良い関係を続けられるのかもしれない。本作では「男女の友情は成立するのか?」というテーマだけでなく、人間の繊細な気持ちを丁寧に描いている。
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