今、最も注目を集めているお笑いトリオ、「ぱーてぃーちゃん」。ギャル2人を従え、ホスト風のいでたちのすがちゃん最高No.1が華麗にツッコんでいく。
2022年の『おもしろ荘』でブレイクを果たして以降、勢いはとどまるところを知らず、2024年現在、ぱーてぃーちゃんはすでに新たなフェーズに突入。ギャル2人のお笑い能力の高さが世間に知られていき、最近ではツッコミを担当するすがちゃん最高No.1(以下すがちゃん)の衝撃の生い立ちが明らかとなった。それについては4月26日に発売された著書『中1、一人暮らし、意外とバレない』(ワニブックス)で詳細が綴られているが、お笑いとの出会いや向き合い方はどのようなものだったのか。これから目指す先についても話を聞いてみた。(前後編の後編)。

【写真】初のエッセイを発売したすがちゃん最高No.1の撮り下ろしカット【7点】

家族が次々と菅野家を“離れて”いき、中学1年生から一人暮らしとなったすがちゃん。
孤独をナルシズムで乗り越えたことはすでにインタビュー前編で話してくれたが、お笑いとの出会いさえも男磨きのひとつだった。

「僕は勉強もスポーツも秀でていなかったので、どうしたらモテるかなと考えていて、面白かったらモテるかもと考えるようになりました。そこで、一人暮らしなのでテレビを自由に見まくりましたね。当時は芸人になりたかったわけじゃないですけど、モテるために行動に移したというところが出会いですね」

当時のすがちゃんのお笑いの礎となっていたのは「『行列のできる法律相談所(※現在は行列のできる相談所)』(日本テレビ系列)、『めちゃ×2イケてるッ!』、『ワンナイR&R』(フジテレビ系列)。喋り方や例えツッコミなどは島田紳助に憧れを抱いていたというが、自身が描いていた芸人としての道はまだ歩めていないという。

「今は、見たことのない道を歩いちゃっている感じですね…。
ちょうど昨日、千原ジュニアさんに『第二の狩野英孝』と、はっきり言われて。『8年6か月前の狩野英孝ちゃんと一緒やわ』と細かい単位まで。狩野英孝さんはすごい素敵で、なんでもできる方ですけど、(自分が目指している先と)ちょっと違うというか(笑)」

すがちゃんの目指すところは南海キャンディーズのツッコミ、山里亮太。ツッコんでよし、仕切ってよしのお笑い界屈指の実力者だ。しかし、現実はまだ厳しい。『アメトーーク!』や『千原ジュニアの座王』といったあらゆるお笑い力をストイックに試される番組で、思うようにいかず、すがちゃんの不本意な表情が映し出されることも少なくない。
だが、そうした失敗もすがちゃん流の乗り越え方がある。

「俺はまだ本気出していないんだと思っていますね。落ち込むにしても、ただ、『はあ』とため息をつくんじゃなくて、地面に座って膝立てて、かっこいい画を作っています。ただ失敗しちゃったなぁ、じゃなくて、『はあ…失敗してやったな』と。そうすると、一気に明日も頑張るぞと思えます。僕もADとして働いていた時代にいじめられていたこともあるので、『もう、仕方ないね…』ってキザにかっこつけてると結構楽になります」

波乱万丈の人生を歩んできたすがちゃん。
苦労もあったはずだが、それを乗り越えるために自己防衛として身につけたのが「ツッコミ」だった。

「家族が起こす変なことには全部ツッコんでいました。ツッコミ力が高いと生活が楽になるんです。ツッコんでいる時点でしんどさを抱えないじゃないですか。例えば、家に泥棒が入ったとしたら『いや泥棒入るんかい!』とか、『俺、(中1で)一人暮らしかい!』って思っていると、楽でしたね」

お笑いに不可欠なツッコミにしても、すがちゃん独自の武器がある。それは相手を“下げない”言い回しだ。
個人的に印象に残っているのが、信子が一人で『相席食堂』に出演した時のこと。旅人がロケをし、それをスタジオで見守る千鳥の2人が「ちょっと待てい!」とツッコむという関西ではおなじみの人気番組だが、そこで信子はエンディングでサラリと結婚していることを公表。すがちゃんにも電話で伝えると、すがちゃんは「ギャルで人妻だと、キャラが乗っかりすぎるから、一番いいタイミングで発表しようって言っていたじゃないの」と指摘しつつ、「はぁーおめぇ、面白い女だね」と返し、千鳥の2人を爆笑させていた。

プランとは異なったとしても、相手を尊重しつつ、肯定的に本音をぶつける。そのスタイルはデビュー当初からあまり変わっていないという。

「最初はお笑いやツッコミって下げたりいじったりするもだと、どこかで思っていました。
でもある時、誰かがスベって僕が本音で一言『いいじゃん、かわいいじゃん』と、アゲめな言葉を言ったらウケたんですよね。誰かの良いところを見つけて、肯定的なことを言うという形で、今の僕ができあがっていきました」

だが、「すがちゃん最高No.1」の根底にあるのは父親の存在。「カッコつけていた」父が核の部分にいると語る。

「親父がきょんちぃと信子と初めて会った時に初手で、『どうだ、かっこいいだろ?』って言ったんですよ。俺と同じじゃん! って恥ずかしくて。ナルシスト以外は真逆で、親父は自分にわがままに生きていて、僕は気を使ってしまうタイプなんですけど、核の部分には親父がいますね」

すがちゃんならではの魅力を磨き、さらに先へ。自身の最終形態は「オリエンタルラジオ藤森慎吾さんとキングコング西野亮廣さんと山里さんを合わせたアルティメット・パーフェクト芸人」だと語る。道のりは簡単なものではないが、すがちゃんはその道すがらも面白がり、そのかっこよさの糧としていく。

【前編はこちら】すがちゃん最高No.1が衝撃の生い立ちをエッセイに「生きるのが辛い方、自分に酔いしれてください」