「痩せられなくても、幸せでいる人がいたっていいよね」——体重112kgの肥満系アイドル・笑原はな。アイドルを選んだ理由から、ステーキ600g・わんこそば205杯の食欲の秘密、武道館への野望まで語ってもらった。
(前後編の後編)

【写真】びっくえんじぇるステーキ(生肉)担当・笑原はなの撮り下ろしカット【14点】

――大学では保育を学ばれていたそうですが、なぜアイドルの道へ?

笑原さん 元々アイドルが好きで、憧れはありました。でも小さい頃は「私には無理だろうな」っていう気持ちのほうが強かっんです。大学3年生で就活が始まった時に、「やっぱり芸能の道は諦められないな」って思ったんです。それで保育の道には進まない選択をしました。芸能の中でも「自分はどんな形で人を幸せにしたいんだろう」って考えた時に、アイドルだなって思って。もともとアイドルが好きで、たくさん勇気と元気をもらってきた存在だったので、ずっと憧れがありました。アイドルって歌って踊るだけじゃなくて、バラエティーやドラマ、モデルとか、いろんな形でより多くの人を笑顔にできる職業だなって感じたんです。

先生や友達にも反対されながら、大学卒業から1年間で結果が出なかったら諦めると決めてオーディションを受けました。TikTokで「アイドルになりたいデブ」として活動して、もう必死でしたね。

――反対されてもチャレンジできた理由はなんでしょう。

笑原さん 大学の時に、自分が踊っている姿をインスタのストーリーに投稿したことがあって。それを見た友達が「はなちゃんのダンス見て、きつかった実習を乗り越えられたよ」って言ってくれたんです。
その時、「私には人を幸せにする能力があるのかも」って思えて。それで芸能界への道が完全に開かれました。

――大学時代に一度、大幅に痩せたとも聞きました。

笑原さん 好きなK-POPアイドルに会うために2ヶ月半で25キロくらい痩せました。(笑)。でも正直、痩せていた時の記憶ってあんまりなくて……。当時痩せていたから幸せだったか?って言われると、そうでもない気がしていて、自分を無理に抑えてまで痩せることって、私にとってはあまり幸せだなって感じられなかったんです。痩せることが努力であることも間違いないし、ダイエットして人生が輝く人ももちろんいる。でもその反対に、痩せられなくても幸せでいる人がいたっていいよね、っていうのが私たちの考え方なんです。

――とはいえ、ライブではかなり激しいダンスを披露されています。体力的にきつくないですか?

笑原さん しんどいですけど、筋トレに近い感覚があります(笑)。体を大きく使って踊る分、他のアイドルさんと比べてもまた違った負荷がかかっている感覚があって、常に少し重りをつけているようなイメージなんです。
その分きついんですけど、経験を重ねるごとに体力もついてきて、できることが増えていくのが分かるんですよ。

――膝への負担を心配する声もありますが。

笑原さん 私は「エリートデブ」なので大丈夫です(笑)。ずっと太っていたから、膝もこの重さと一緒に成長してきた。今まで一度も痛くなったことはないです。ずっと付き合ってきた私の膝は最強なんです。対バンライブで「他のアイドルより動いてるよね」とか「最初は色物だと思ってたけど、ちゃんとアイドルだね」って言ってもらえることもありますよ。私たちはアイドルとして手を抜くことは絶対にしないので、それがめちゃくちゃうれしいです。

ライブパフォーマンスだけでなく、SNSでの発信力も彼女たちの大きな武器だ。特に、既存のヒット曲を“おデブあるある”にアレンジした替え歌動画は、大きな話題を呼んでいる。

――762万回再生(執筆現在)された「100キロ超えちゃだめですか?」という替え歌動画はどのようにして生まれたのかも教えて下さい。

笑原さん あれは、CUTIE STREETさんの「かわいいだけじゃだめですか?」の替え歌なんですが、マヨネーズ担当のえりぴよさんが中心になって考えてくれています。
彼女はもともと一人で替え歌動画を投稿してバズった経験もあって、「一人でやるより、みんなでやったほうがいい」と提案してくれて生まれました。その後、CANDY TUNEさんの「倍倍FIGHT!」の替え歌、「倍倍WEIGHT!」も作ったりと、とにかくグループを知ってもらうために、色々なことに挑戦しています。

――ご自身の中で、理想の体重というのはあるのでしょうか。

笑原さん 実は、デビューしてから20kgくらい太ってしまって。自分の中で一番かわいくいられる「美重」が100kgくらいだと思っているので、今はそこを目指して12kgほど落としたいと思っています。太っていることが正解ではなく、自分が一番輝ける体重でいることが大事なんですよ。

――ちなみに、一番好きな食べ物は?

笑原さん 狙っているわけではなく、ステーキです!お店で頼める最大の量を頼むのがマイルールで、大体450gから600gは必ず食べますね。

――わんこそばだと、何杯くらい食べられますか?

笑原さん 女性の平均が105杯らしいんですけど、ストイックにかきこんだら205杯でした。私にとって甘いものはデザートじゃなくて「エンジン」なんです。例えばアイスを挟むと胃がリセットされてまたいけるから、もっと記録伸ばせたかな……。

――では、最後にこれからの活動目標を教えてください。

笑原さん まずは、武道館に立てるくらいのアーティストになりたいです。
私たちが国民的なアイドルになることで、世間の目をもっと変えられると思うし、世の中を笑顔にできるグループになりたいです。そして「自分らしく輝いていいんだよ」っていうことを伝えていきたいです。今の世の中って生きづらいなって感じることも多いと思うんですけど、その中で私たちが先陣を切って、新しい当たり前を作っていける存在になれたらいいなって思っています。自分のやりたいことを選ぶのはすごく勇気がいるし、簡単なことじゃないけど、それでも「挑戦していいんだ」って思えるきっかけになれたら嬉しいです。私たちがその背中を少しでも押せるように、これからも全力で輝き続けます。

▽プロフィール
笑原はな(えみはら はな)/通称:はなっこりー
肥満落下系堕天使アイドルグループ「びっくえんじぇる」メンバー。担当カラーは赤=ステーキ(生肉)担当。身長173cm・体重112kg。物心ついた頃からずっと太っていたという自称"エリートデブ"。大学で保育を学ぶも、在学中に芸能界を志しフリーターの道へ。TikTokで「アイドルになりたいデブ」として活動し話題を集め、びっくえんじぇるに加入。「#細くないとアイドルになれないなんて誰が決めた?」のハッシュタグ投稿が大きな反響を呼んだ。


【前編】体重112kgアイドル・笑原はな、「アンチコメントが気持ちいい」鋼のハートの原点は「おもろくないデブはダメ」
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