長年続けてきたアイドル活動に区切りをつけ、所属事務所・シャイニングウィルの代表取締役という新たな立場に踏み出した百川晴香。ストイックすぎる仕事観、若いアイドルへの向き合い方、そして目指す社長像とは。
後編では、アイドルから経営者へと歩みを進めた彼女の現在地に迫った。(前後編の後編)

【写真】アイドル卒業と同時に社長へ転身した百川晴香の撮り下ろしカット【11点】

――長年アイドルとして活動されてきましたが、昨年、ついに卒業しました。やはり30歳という年齢が大きかったのでしょうか?

百川 そうですね。31、32歳になってもツインテールをしてミニスカートで踊っている自分が想像できなかったというか、なんとなく昔から「アイドルは20代までかな」って決めていたところがあったんだと思います。

――そして、アイドル卒業と同時に事務所の社長に就任されました。これはどういった経緯だったんですか?

百川 もともと会長から社長業の話を聞いていて「面白そうだな」と思っていたんです。会長にお子さんもいなかったので、「誰もやらないなら私がやりたいです」ってずっと言っていました。

――ご自身から立候補されたんですね。

百川 はい。それで28歳の誕生日を過ぎたあたりで会長と話したら「30歳に向けてそろそろやってみるか」と言われて。「え、じゃあやってみようかな」って、めっちゃ簡単に言っちゃいました(笑)。

――その決断力はすごいですね。
社長就任にあたって、副社長の存在も大きかったとか。

百川 会長に「お前一人じゃ絶対に無理だから、グループにいる桃子(現・副社長)も一緒にやらせる」って言われたんです。私が仕事に対してストイックで厳しくなりすぎることがあるから、「桃子みたいに柔らかい子を横に置かないと、今の時代の女の子は怖がっちゃうよ」って。それは確かにそうだなと思いました。

――ご自身のストイックさは自覚されているんですね。例えばどんなときに厳しいと思いますか?

百川 遠征先でみんなでワイワイするのは好きなんですけど、次の日の集合時間にダルそうに来られるのが嫌なんです。「だったら部屋に帰って寝てろ」って思っちゃう。やるべきことをやらないのがすごく嫌なんですよね。でも、副社長の桃ちゃんは「できないよね~。私も無理~」みたいなタイプ。今の時代は「なんでやってこないの!」ってガン詰めするより、「こうやったらできるよ」って寄り添う方が大事なんだと思います。

――確かに大事な役割ですね。
ちなみに、社長就任が発表されたときの周囲からの反応はいかがでしたか?

百川 「大丈夫?」って言われました(笑)。プライベートは抜けているし、勉強もできる方ではないので、祖父からは社長になるための本が送られてきたりしましたし、「社員さんにお給料を払う大変さをわかってるのか?」ってすごく心配されました。「わかんないですけど、頑張ります」と言って、今はとにかくいろいろな人に「助けてください。教えてください」と言っている期間です。

――社長業と並行して、タレント活動も続けていらっしゃいます。グラビアを続けるのには、何か理由があるのでしょうか?

百川 会社にとってメリットがあるならやりたい、という感じです。グラビアは、新しい人に事務所を知ってもらうためのいいツールだと思っているので。私がグラビアに出ることで「この子、何してる人なんだろう?」って一人でも気になってくれる人がいるなら、これからも挑戦していきたいと思っています。

――ご自身の経験を活かして、小学生・中学生のアイドルグループもプロデュースされているそうですね。

百川 「おのまとペッペ共和国」というグループです。12歳からこの世界に入って、いろいろと遠回りをしてきたので、私が長い年月をかけて得た知識を若い子たちに教えてあげたら、何段か飛ばしで進んでいけるんじゃないかと思って。自分の考えで若い子たちを育ててみたい、という気持ちで始めました。


――社長就任から1年、今一番難しいと感じることは何ですか?

百川 やっぱり、所属している女の子たちへの接し方ですね。アイドル時代から一緒にやっている子は信頼関係があるんですけど、私が社長になってから入ってきた子とは、信頼がない状態から始まります。どうやって説得して、どう信頼関係を築いていくかが今の課題です。私が言っても締まらないけど、会長が出てくると場が締まる、みたいなことがあるので(笑)。まだまだパワーが足りないなと思っています。

――今後、シャイニングウィルをどんな事務所にしていきたいですか?

百川 その子の個性に合ったグループを作って、のびのびと活動できる環境を作れたらいいなと思っています。私の発想って、ちょっとファンタジーなことを言い出しがちなので(笑)、ギスギスした感じよりも、そういう部分を活かしていきたいですね。

――ズバリ、目指している社長像は?

百川 アパホテルの社長さんみたいになれたらいいなと思っています。あの方って、ご自身が表に出てインパクトがあるじゃないですか。私も敏腕社長というよりは、自分が表に出てみんなを集める「看板」として頑張る方が、役割として正しいんじゃないかなって。

――最後に、30代をどのように歩んでいきたいか、将来の展望を教えてください。

百川 今はまだ、社長として地道な育成作業が続いているので、何か「バーン!」と跳ねる経験をしてみたいです。
それはタレントでもグループでも、何でもいいんです。自分が関わったことで大きな結果が出た、というのを経験できるように、これからも知識を得て、自分の考えも柔軟にして、いろいろな人と話しながら頑張っていきたいです。まだ社長1年生なので、本当にこれからだと思っています。

▽百川晴香(ももかわ・はるか)
1995年11月1日生まれ、神奈川県出身。アイドル、女優、タレント。12歳でグラビアデビューし、その後アイドル活動を本格化。「怪傑!トロピカル丸」「Ru:Run」「全力少女R」「Bety」などで活動し、リーダーも務めた。女優としては『ウルトラマンX』などに出演。2025年には所属事務所・シャイニングウィルの代表取締役に就任し、タレント活動と並行して経営にも携わっている。

【前編】百川晴香、『ウルトラマンX』で人生激変 12歳グラビアデビュー⇒“売れない地下アイドル”扱いからの逆転劇
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