松田詩野がアジア1位で東京五輪の出場資格を獲得

2019年9月10日(火)宮崎県宮崎市の木崎浜海岸にて、世界のトップサーファーが集まるオリンピックの前哨戦『ISA World Surfing Games』の女子決勝が行われ、ペルーのソフィア・ムラノビッチが決勝でアメリカのカリッサ・ムーアらを破り、今大会のウィメンズ優勝を勝ち取った。

注目の日本代表勢は、松田詩野が敗者復活戦であるリパチャージラウンド7まで勝ち上がり全体の15位でフィニッシュ。この結果でアジアでは1位となり、日本代表で初めて五輪の出場資格を獲得した。

松田はリパチャージラウンド7で、3度のワールドチャンピオンであるカリッサ・ムーアと対戦したがインターフェアを犯してしまい、最後は悔しい敗退となった。他、前田マヒナは本戦ラウンド4でWCT選手ステファニー・ギルモアと対戦し敗退、その後リパチャージラウンド6まで残ったが最後は21位でフィニッシュ、脇田紗良はリパチャージラウンド4で4位敗退となり全体の41位で大会を終えた。日本代表の3選手ともここ数年はQSシリーズを中心に海外転戦もあり、国際大会の経験や実績が決して少ないわけではなかったが、それ以上に、メンタル力やスキルを兼ね備えるWCT選手の強さが際立つ大会となった。

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松田詩野がアジア1位に、東京2020へ大きく前進!メンズは世界のトッププロによる戦いがスタート ISA World Surfing Games
松田詩野がアジア1位に、東京2020へ大きく前進!メンズは世界のトッププロによる戦いがスタート ISA World Surfing Games

メンズはWCTトップランカーが勢ぞろい

10日からはメンズのラウンド1が開始され、海外の注目選手が続々と登場する。今大会はオリンピックの選考を兼ねた大会となるため、WCTツアーに参加する世界のトッププロが日本の宮崎に集結している。

アメリカからは、過去11度のワールドチャンピオン経歴を持つサーフィン界のレジェンド、ケーリー・スレーターが参加、ブラジルからは前年の世界チャンピオンである、カブリエル・メディーナとトップランク常連のフェリペ・トレドやイタロ・フェレイラが出場している。他にもサーフィン大国の一つであるオーストラリアからはジュリアン・ウィルソン、オーウェン・ライト、南アフリカからジョーディ・スミス、フランスはジェレミー・フローレンスなど、数多くの世界的な選手がエントリーし、日本の波で五輪出場権をかけた激闘を繰り広げる。

現役WCT選手であり、今シーズンのバリ戦ではアジア人初の優勝という快挙を成し遂げ、今まさに絶好調の日本の五十嵐カノアが、世界の強豪を相手にどんな戦いをするのか、要注目である。

松田詩野がアジア1位に、東京2020へ大きく前進!メンズは世界のトッププロによる戦いがスタート ISA World Surfing Games
松田詩野がアジア1位に、東京2020へ大きく前進!メンズは世界のトッププロによる戦いがスタート ISA World Surfing Games
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五輪選考について


出場選手はメンズ、ウィメンズ共に20名ずつで、国別の枠はメンズ、ウィメンズ共に最大2名ずつ。

選考の優先順位と枠については以下の通り。

1. 2019年CTランキング(2019年12月に決定)
→上位メンズ10名/ウィンメンズ8名

2. 2020年ISAワールドサーフィンゲームス(2020年5月)
→上位メンズ4名/ウィメンズ6名

3-1. 2019年ISAワールドサーフィンゲームス(2019年9月)
→アフリカ・アジア・ヨーロッパ・オセアニアの男女トップ1名ずつ

3-2. 2019年パンアメリカン競技大会(2019年8月終了)

その他、開催国枠として日本は男女共に1名。日本人選手が男女各1名でも枠を獲得した場合、開催国枠は返上となり、2020年『ISAワールドサーフィンゲームス』のランキングから他の国の選手が繰上げで選ばれる。

大会概要

大会名称 : 2019 ISA World Surfing Games Presented by VANS
開催期間 : 2019年9月7日(土)~15日(日) =9日間=
大会会場 : 宮崎県宮崎市木崎浜海岸
主催   : 国際サーフィン連盟(International Surfing Association:ISA)
主管   : 日本サーフィン連盟/2019 ISAワールドサーフィンゲームス実行委員会 (宮崎県、宮崎市、一般社団法人日本サーフィン連盟、 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会ほか関係団体)
大会役員 : 名誉会長/河野 俊嗣(宮崎県知事)
会長  /戸敷 正(宮崎市長)
      副会長 /酒井 厚志(日本サーフィン連盟理事長)他4名     特別名誉顧問/森 喜朗 (東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長)
協賛   : 株式会社エービーシー・マート、株式会社ソラシドエア、米良電機産業株式会社、全日本空輸株式会社、株式会社ヤマダ電機、 霧島酒造株式会社、株式会社宮崎銀行、株式会社日本旅行、 株式会社宮崎太陽銀行、REGAIN GROUP株式会社、九州電力株式会社、TOYO TIRE株式会社 
出場国  : 約50ヵ国・地域(予定)
出場選手 : 約300名(予定) ※各国男子3名、女子3名
五輪出場権: アジア、アフリカ、ヨーロッパ、オセアニア各エリアの 最上位選手が、東京オリンピック出場権を獲得します。
大会アンバサダー: 松田 丈志(元競泳選手・オリンピック4大会出場)

文:秋山 真 

写真:ISA official

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