【城下尊之 芸能界ぶっちゃけトーク】


 あの中森明菜(60)がニュース・情報番組のインタビューに答えるのを知って、正直、ビックリさせられた。


 5日のテレビ東京系経済ニュース番組「WBS(ワールドビジネスサテライト)」の単独インタビューに答えていた。

その中で最近インタビューに応じたかを聞かれ、「ないですね」と返答。


 いや、そりゃそうだ。こちらは長い間ワイドショーの取材を続けて、何度となく追いかけたのに、彼女の言葉をキャッチすることができたのは指で数えることができるほど。取材するのも難しいのに、今はインタビューに答えているのだから「時代が変わってしまった」と感じた。


 経済ニュース番組なので、本人は「経済は弱い方なんですけど一生懸命見るようにしている」と話した上で、「以前のレコーディングは海外が多く、その頃は円高で、日本でレコーディングスタジオを押さえて録音するより、海外に泊まって5日間ぐらいで集中してやった方が安くつく」といった体験を語っていた。


 今は円安でもちろん日本でやるわけだが、彼女がそんな話をするのも珍しい。


 一方、僕らが頻繁に追いかけたのは1989年の自殺未遂の前後で、大晦日に当時交際を伝えられていた近藤真彦(61)と一緒に記者会見をしたのが彼女の生の声を聞いた最後といってもいいくらいだ。


 その後、独立して活動していく中、次々と所属事務所を変わる時期があり、当時のマネジャーが違法薬物の所持で逮捕された際、仕事先にいた彼女を僕らだけがつかまえたことがあった。僕はタクシーに乗り込もうとする彼女に質問を投げかけたが、それには一切答えず、「アンタ、仕事、変えた方がいいよ。生き方、考えた方がいい」と投げ返してきた。


 まあ、昔の僕らの取材も荒っぽかった。アポイントなしでいきなりカメラを回しながら質問する「直撃取材」というやり方を常としていたのだから、今考えれば、そんなふうに言われても仕方のないことだ。


 あれから長い年月が過ぎ、明菜は歌手活動44周年になった。昨年末には8年ぶりのディナーショーを成功させ、今年は20年ぶりのライブツアーを行う予定となっている。


 僕は昔から彼女は“完璧主義”の一面を持っていると思っている。ライブのリハーサルで満足できるパフォーマンスを出せなければ本番などできないというわけで、コンサート中止が多かった。しかし、近年はジャズっぽいアレンジで、声量が多くなくてもいけるとなって、仕事ができるようになった。


 明菜が生で出てくれさえすればファンは喜ぶ。完璧でなくとも仕事に少し融通を利かせばいいと思う。実際、ツアーのチケットはあっという間に完売したようだ。


(城下尊之/芸能ジャーナリスト)


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