【スージー鈴木のゼロからぜんぶ聴くビートルズ】#49
アルバム『ヘルプ!』(1965年8月6日発売)⑪
◇ ◇ ◇
■『アイ・ニード・ユー』
久々のジョージのオリジナルソング。映画の中でも使われ、もっとも若きビートルもご満悦だったことだろう。
ただ、前回の『ユー・ライク・ミー・トゥー・マッチ』でも指摘したように、こちらもサビの盛り上がりが弱く、ジョンやポールの作品に比べて、まだまだ食い足りないのも確か。「がんばれジョージ、アイ・ニード・ユー」と伝えたい。
アレンジ的には、イントロの「♪ファッファー」という変な音に注目。これ、俗に「ボリューム奏法」といわれるもの。ギターを「♪ジャン」と鳴らす瞬間はボリューム0で、弾いた直後にボリュームをグイッと上げると「♪ジャン」だけ消された「♪ファー」というバイオリンみたいな音になるのを利用した奏法である。
このボリューム奏法で12弦ギターを弾いているのも、もちろんジョージ。ジョン兄さん、ポール兄さんができないことを身に付けるのに必死だったか。がんばれ、アイ・ニード・ジョージ。略してアイ・ジョージ。【オリジナル記事で試聴する】
■『アナザー・ガール』
と、ジョージが頑張って日の目を見たところで、「やい、リードギターはこう弾くんだよ」と言わんばかりに、ポールが自分の曲で、リードギターで目立ちまくる曲。
さらに歌詞も、ジョージが「アイ・ニード・ユー」と言っているのを尻目に「アナザー・ガール=別の娘を見つけちゃった」と可愛げがない。
が、さすがポール。
こういうマルチプレーヤーは、ロック界にしばしば見かけるが、ポールもそのひとりというか、その先駆け、かつもっとも有名なひとりだったのだ。
■『アクト・ナチュラリー』『ディジー・ミス・リジー』
残る2曲は、どちらもカバー曲。オリジナルはそれぞれバック・オーウェンスとラリー・ウィリアムズ。
手抜きをするわけではないが、この2曲は、まぁいいでしょう。
『ヘルプ!』や『イエスタデイ』まで書けるようになったビートルズが、この期に及んで手掛けるカバーに積極的意味などあろうはずがない。
そしていよいよビートルズの「第1期:アイドル時代」がここに終わり、次作『ラバー・ソウル』で、いよいよ第2期に突入する。
しかし、本連載はここでいったん立ち止まって、特別編の後、ここまでのシングルを集めた『パスト・マスターズ vol.1』を取り上げる。
▽スージー鈴木(音楽評論家) 1966年、大阪府東大阪市生まれ。昭和歌謡から最新ヒット曲まで幅広いジャンルの楽曲を、社会的な視点からも読み解く。主な著者に「中森明菜の音楽1982-1991」「大人のブルーハーツ」「日本ポップス史 1966‐2023」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。

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