高市首相と対峙した野党党首は6人。持ち時間が短すぎて、議論は総花的。
昨年11月以来、今国会初の党首討論が20日に行われた。国会答弁を執拗に嫌がる高市首相に自民党国対が“配慮”して4月の開催は見送られ、20日ようやく実現した。しかし、45分の質疑時間を6党に割り当てたため、トップバッターの国民民主党ですらわずか12分。深い議論に至らないのは明らかで、高市首相は安堵だったろう。
もっとも「高市らしさ」はよく出ていた。メンツにこだわり、言い訳、屁理屈をこねる。
中道改革連合の小川淳也代表が、政府が補正予算案の編成に入ったことについて「指示が遅れたのではないか」と批判すると、高市首相は「私は遅れたとは思っておりません」と真っ向反論。今年度の当初予算の成立が4月にズレ込んだことや、昨年度の補正で手当てした物価高対策がまだ執行中であることなどをズラズラ並べ立て、こう言い放った。
「情勢を見ながら考えていくということで、わりと早くからベストな対応を考えておりました」
高市首相は補正予算案について、「大型連休前に事務的には指示し、先週、片山大臣に正式に指示した」と強弁する。だが、18日に表明するまで、「現時点で補正は必要ない」の一点ばりだった。
GW中の外遊先では、「きょうの時点ですぐさま必要な状況とは考えていない」と突っぱねていたし、GW明けの11日の参院決算委員会でも、「直ちに必要な状況とは考えていない」と答弁していた。
中道小川代表は「メンツは横に置くべき」と批判
「答弁の中で私の表現ぶりが『現時点では』とか『今すぐ直ちに』とか『きょうの時点では』と変わっていっていたのは皆さまお気づきだと思います」
この屁理屈……開いた口が塞がらない。小川氏は「それ(発言の変化)は、世の中には伝わっていなかった」と呆れ、「総理のメンツは横に置くべきだ。真ん中に置くべきは国民生活じゃないですか」と批判した。
高市首相はナフサ不足についても絶対に認めない。「『足りているはずの』ナフサが届いていない」と言い張っていた。
椅子に座って、野党党首らの質問に耳を傾ける高市首相は、いつもの笑顔や首をかしげるしぐさでクネクネ対応。国民民主党の玉木雄一郎代表が「給付付き税額控除の給付部分を前倒しして、中低所得の勤労者を支援すべし」と提案した時には、両者でうなずき合う場面もあった。
自民の鈴木俊一幹事長が国民民主に対し、連立政権拡大の秋波を送っている。現状、玉木氏らは慎重な姿勢を見せているが「国会終了後に動くのか?」(野党議員)と思わせる共鳴ぶりだった。
政治評論家の野上忠興氏はこう言う。
「丁々発止もなく、党首討論とは名ばかりの空疎な意見交換でした。高市首相が適当に、はぐらかしてましたからね。党首討論なんてやりたくなかったのがアリアリ。総理として何を言うべきかの自覚が全くないのも見て取れました」
これで支持率6割。日本国民、大丈夫か。
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