消費税減税を巡る議論が迷走し、どんどん訳がわからなくなってきた。


 高市首相が「私の悲願」だとして衆院選公約に掲げた「2年限定の飲食料品の消費税ゼロ」。

「社会保障国民会議」で検討されているが、政府は27日、与野党議員が参加する実務者会議で、働く中低所得層を支援するとされる「給付付き税額控除」のイメージ案を示したのだ。それも、税額控除(減税)はやらず、「給付」に一本化する案だ。


 これには野党や与党の日本維新の会からも「バラマキというメッセージが国民に広がる」などと当惑の声が上がった。確かに、毎度の「給付」と何がどう違うのか疑問だ。


 高市首相が「消費税減税は税額控除を実施するまでのつなぎ」と位置づけたため、これまでも国民会議での議論は消費税減税より、給付付き税額控除が先行している感があった。消費税減税については、ここへきてゼロではなく、レジシステム改修の時間を短縮できる「1%」が有力だと喧伝されている。世論調査でも「0%」より「1%」が優勢。高市首相は20日の党首討論で消費税減税の実施について「できるだけ早く」と答弁した。ならば、最終的に1%で決着するのか。


「まだ不透明」と言うのは税制に詳しい自民党関係者だ。


「1%にするにしても、実施は早くても来年4月です。夏以降、物価がさらに一段高となるのは確実なのに、来年まで何もしなくていいのか。

このタイミングで税額控除を外して『給付』だけでの実施案が出てきたことを深読みした方がいい。給付だけなら年内に実施できる。だったら『消費税減税は見送って、最初から給付で』という議論に持っていくつもりだろう」


■高市首相は1%で突っ込むか


 財務省はハナから消費税減税に反対で、自民党内の多くも消費税減税で日本の財政悪化懸念が内外に広がることを警戒しているという。


「国民会議の名称に『社会保障』と名前がついた時点で、そういうシナリオだった。あとは総理がどう決断するか。『悲願』と言ってしまった手前、1%でも減税に突っ込むのか。党首討論での発言は『私は早くやりたかったのに、みんなに邪魔された』と弁解するための予防線に聞こえなくもない」(前出の自民党関係者)


 6月にも取りまとめる中間報告はどうなるか。高市内閣の支持率急落の分岐点になるかもしれない。


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