今まさにアイドルとしての第一歩に立ったばかりの“Under149cm”の小さな女の子たちの物語を描く、「アイドルマスター シンデレラガールズ」シリーズ発のTVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」(以下、「U149」)。その第3芸能課に所属する9人のアイドルが歌うOPテーマ「Shine In The Sky☆」を手がけたのが、同シリーズに長く関わる作曲家の俊龍だ。
「U149」とも以前から縁の深い彼が、今回のOPテーマに注いだ情熱とこだわり、そして「アイドルマスター シンデレラガールズ」に提供してきた楽曲について、大いに語ってもらった。

INTERVIEW & TEXT BY 北野 創(リスアニ!)

「U149」を象徴する名曲「ドレミファクトリー!」制作秘話
――俊龍さんは「アイドルマスター シンデレラガールズ」との付き合いも長いですが、本シリーズ絡みのインタビューを受けるのは珍しいことですよね?

俊龍 以前、ラジオ番組(「THE IDOLM@STER MUSIC ON THE RADIO」)にゲストで呼んでいただいたことはありますが、インタビューは今回が初めてですね。「Snow Wings」(2016年発売)からなのでもう7年くらいのご縁になりますが、自分もまさか、こういった形でアニメシリーズに関わらせていただけるとは思っていなかったので感無量です。

――そのTVアニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」(以下、「U149」)のお話に入る前に、ぜひお伺いしたいのが、俊龍さんが歌詞も含めて手がけた「U149」発のオリジナル楽曲「ドレミファクトリー!」(2018年発売)について。原案コミックの第3巻特別版に収録されましたが、そもそもどんな経緯で携わられたのでしょうか?

俊龍 当時は「Snow Wings」や「銀のイルカと熱い風」(2017年発売)のような明るい楽曲をやってきたなかで、柏谷(智浩/日本コロムビアの音楽プロデューサー)さんから「小学生アイドルの楽曲を作りませんか?」というオファーをいただきまして。役とはいえ、自分もあれだけちびっ子のアイドルたちに向けた楽曲を作ったことはなかったので、「ほお?」みたいな(笑)。実際の小学生でも覚えられるような歌詞やメロディ、ワチャワチャできるようなノリの面白さを意識して作りましたね。

――原案コミックを読み込んだうえで制作されたというお話ですよね。

俊龍 はい。最初に楽曲の全体像がわかるようなデモ音源を作りまして、そこから歌詞に取り掛かったのですが、そこでコミックをしっかりと読み込んで、キャラクターそれぞれのバックボーンやプロデューサーとの関係性、作中のライブシーンでパフォーマンスされる楽曲だということ、それと「U149」としては最初のオリジナル楽曲になるので、「はじめまして」の気持ちを込められるよう意識して作りました。

――原案があったからこそ、楽曲のイメージをより膨らませることができたと。

俊龍 そうですね。
今回の「Shine In The Sky☆」もそうですが、もう自分もプロデューサー目線と言いますか、「みんな、頑張ってこい!」みたいな気持ちで作っていましたね(笑)。

――「ドレミファクトリー!」は今やライブでも人気の高い楽曲になっていて。

俊龍 イントロが流れ始めるとファンの方々がワーッと盛り上がってくださって、本当にありがたいことです。東京ドームで開催された“バンナムフェス”(バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル)でも歌っていただいたことがあって(2019年10月19日のDAY1公演)。そのときはほぼオリジナルメンバーだったのですが、自分も現地で観ながら「緊張しているんだろうなあ」ってプロデューサー目線になってしまって、変な汗をかいてしまいました(笑)。

――まさに「U149」を象徴するような楽曲になっているわけですが、その流れを経て今回のTVアニメでOPテーマ「Shine In The Sky☆」の楽曲制作を担当されることになって。最初はどのようにお話をいただいたのですか?

俊龍 柏谷さんから「『U149』がアニメ化されるので新しい楽曲をお願いしたい」とお話をいただきまして。そのときは特に「ドレミファクトリー!」のことは言われなかったのですが、多分、あの子たちのことをよく知っている作曲家ということで選んでいただいたんだと思います。

――なおかつ、俊龍さんが「アイドルマスター」シリーズのアニメのOPテーマを手がけるのは今回が初なので、その意味での喜びもあったのではないでしょうか。

俊龍 もちろんありました。自分が「Snow Wings」を作っていたとき、ちょうど「アイドルマスター シンデレラガールズ」のTVアニメが放送されていて、(2nd SEASON)OPテーマの「Shine!!」(2015年発売)を初めて聴いたときにすごく感動したんです。素晴らしい曲だし、面白い展開もあって、思わずウルウルしたことを覚えていて。
なのでその系譜で自分も参加させていただけることがすごく嬉しかったですね。

「Shine In The Sky☆」の旋律に込めた第3芸能課への想い
――「Shine In The Sky☆」の制作にあたり、作品サイドからはどのような要望があったのでしょうか。

俊龍 やはりアニメのOPテーマになりますので、柏谷さんからは「明るくてテンション高めな曲調」といったオファーをいただきました。最初に「こういう感じはどうですか?」というデモ曲を作ったのですが、「ドレミファクトリー!」とメロディは全然違うものの、音像が少し寄りすぎているというお話になって。エッセンスは残しつつ、一度すべて作り直したんです。

――そうだったんですね。

俊龍 そこから制作の方々が思うイメージと自分のイメージになるべく寄り添う感じにしていきました。あとは、各アイドルや応援しているプロデューサーの方々にも各々にヒストリーがあるので、感動するような要素も入れつつ、その一方で今回のBメロ部分みたいに、ワチャワチャ感も出したかったので、その両方の要素をどうやって入れるか。そこは色々と試行錯誤しました。

――アニメ主題歌ならではの苦労や工夫はありましたか?

俊龍 苦労というわけではないのですが、これまで(「アイドルマスター シンデレラガールズ」で)制作してきた楽曲は、基本、まずゲームサイズで楽曲をご提案していたのですが、今回はアニメサイズの89秒が肝になるので、アニメを観ている人の気持ちが盛り上がることを意識して作りました。例えば、楽曲のスピードが速すぎるのも良くないかなと思って、BPMを整えた結果、色んな要素を全部詰め込むのは難しいと感じたので、イントロは少し短くしたりして。それと最初は歌で始まるのですが、そこのメロディをサビ始まりのものにすると尺が合わなかったので、肝となるサビ後半のメロディを持ってきました。


――歌始まりになっているのも、アニメ主題歌なりのインパクトを求めた結果でしょうか。

俊龍 そうですね。そこも色々試したのですが、やはりみんなの声で始まったほうがいいだろうと思いまして。

――メロディの展開についても聞きたいのですが、AメロからBメロで雰囲気が一気に切り替わるところも、アニメ主題歌らしさを感じました。

俊龍 そうですね。Aメロは、アイドルに成りたての心情といいますか、新鮮な気持ちでアイドルを始めたけど、担当プロデューサーがなかなか決まらない不安、でもみんなといると毎日が楽しい、という両方を入れたいなと思いながら作りました。かといって彼女たちは年齢的にも未来のある子ばかりなので、切なすぎるのもいけないなと思って。「私たちはどういうアイドルになるんだろう?」という期待もありつつ、「上手くできるのかな?」というニュアンスも入れたつもりです。で、Bメロはいきなりワチャワチャし始めるっていう(笑)。

――そのテンションの切り替えの早さもまた、年少組らしいですね(笑)。そしてサビは前半と後半の2段構成になっていて。

俊龍 サビは「ドレミファクトリー!」のようにガヤをふんだんに入れるのではなく、彼女たちがステージで「良い音楽だな」と感じながらパフォーマンスができるように意識して作りました。
テンションが高めな楽曲ではあるのですが、音程が高いところばかりだと疲れてしまうので、一番最初の小節(“朝だよ おはよう!”)のところは上から始まりつつ少し低くして、だんだん上に上げていく構成になっています。自分のメロディの中では珍しいサビの始まりですね。

――サビ後半も“叶えるの 奇跡さえ”の箇所でメロディの音程が一旦落ちたあと、最後のフレーズ“Shine In The Sky☆”でファルセットを使わないと歌えないくらい高音になりますよね。あそこはまさに空を駆けあがるような景色がメロディからも浮かびました。

俊龍 今回は9人で歌唱されるので、思い切って高い音程も入れてみました。地声で歌える方は地声でもいいし、ファルセットで歌ってもいいし、それが重なることでいい感じになるのではないかと思って。

――だからこそ、シングルに収録されている9人それぞれのソロ・リミックス版では、各自の個性がより伝わるように思います。また、今回はMahiroさんが作詞を担当していますが、これはどのような経緯で?

俊龍 実は当初、自分が歌詞も書いていたんです。ただ、自分の中で「こういうメロディなので歌詞はこうしたい」と思っていたところと、作品サイドのイメージが合わなかったみたいで……(苦笑)。それで柏谷さんから「ごめんなさい、今回、歌詞はコンペにさせてください」というお話になって。最終的に出来上がったのがMahiroさんの歌詞なんです。

――その歌詞の印象はいかがでしたか?

俊龍 「U149」という作品を真っ直ぐに捉えている印象を受けました。
自分はこの作品とは初対面ではなかったので、歌詞にも仕掛けを作って「ここは面白くしてやろう!」みたいな気持ちが強かったんです。でも、Mahiroさんの歌詞は、あの子たちの今のアニメの心持ちをすごく素直に表現されていて。純粋に夢を想う言葉や、「輝きたい」という気持ちがたくさん詰め込まれているので、本当にこの歌詞で良かったなと思います。

――ある種、今回のアニメで初めて「U149」という作品に触れる人により適した内容になっていると。

俊龍 そうだと思います。もしかしたら自分はコミックを読み込みすぎたのかもしれませんね(笑)。先のお話にも絡む要素を歌詞に入れ込もうとしていたのですが、今、考えるとネタバレになっちゃうかもなあと思うので。

――ただ、個人的には「ドレミファクトリー!」の歌詞と繋がる部分もあるように感じました。サビに“朝だよ おはよう!”とありますが、「ドレミファクトリー!」も“Hi! Good Morning!!”から始まる楽曲ですし。

俊龍 たしかに“はしゃごう!”の部分とかも含めて、自分も「ドレミファクトリー!」と繋がっている部分があるように感じました。そもそも楽曲を作っているときから「朝」と「夏」のイメージがいいと伺っていたんですよね。

――それはアレンジ面でも意識したことでしょうか?

俊龍 そうですね。
「朝」や「夏」、そして爽やかなんだけど無邪気さや勢いが感じられるものを意識しました。

――Bメロでハモンドオルガンっぽい音色が使われたり、2番になるとベースの主張が強くなったりと、サウンドにも色々な工夫が入っているように感じました。

俊龍 鍵盤楽器にしても色んな音色を使うようにしていて。それとアニメサイズの1コーラス部分はスタンダードな爽やかさや楽しさを意識して、王道スタイルでアレンジしたのですが、2番以降はもう少し楽器が見えるようなアレンジにしましたね。

――キャストの皆さんのレコーディングには立ち会われましたか?

俊龍 全員ではなかったのですが、スケジュールが許す限りは立ち会わせていただきました。キャラクター感やテンション感に関しては、基本、柏谷さんが中心となってディレクションしていただいて、自分は「ここはあまり音程を気にせず、もう少し無邪気さを出してもいいんじゃないですか?」といったやり取りをさせていただきました。各自が色々な楽曲を歌ってきたうえでの今回のOPテーマなので、全体曲で年上のアイドルたちと一緒に歌うのとはまた違うし、ソロ曲の個性を思いきり入れた歌い方とも違う、第3芸能課のみんなで歌うからこそのテンション感を表現していただけたと思います。

――あと、今回の機会にぜひ聞いてみたかったのが、今回のアニメで中心になっている橘 ありす役の佐藤亜美菜さんとの関わりです。俊龍さんは佐藤さんがアイドルとして活動していた時代から、楽曲提供を通じて接点がありましたが、その後「アイドルマスター シンデレラガールズ」の現場でご一緒することになったんですよね。

俊龍 アイドル時代は直接お会いしたことがなかったのですが、そこから時を経て、「咲いてJewel」(2016年発売)のレコーディングのときに初めてお会いしました。その前、2015年の幕張公演で初めて「アイドルマスター シンデレラガールズ」のライブを現場で観させていただいたのですが(“THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 3rdLIVE シンデレラの舞踏会 – Power of Smile -”11月29日公演)、そのときにありすのソロ曲「in fact」を歌っているのを観てものすごく感動したんですよね。「in fact」は哀しみに近いような切なさが描かれている楽曲で、ライブ映えするテンションの高い曲だけでなく、そういう聴かせるタイプの楽曲でみんなと感動を共有し合える「シンデレラガールズ」は、すごいコンテンツなんだなと思いました。


俊龍×「シンデレラガールズ」楽曲の軌跡をプレイバック!
――ここからは「アイドルマスター シンデレラガールズ」における俊龍さんのお仕事について、お話をお聞かせください。改めて本シリーズならではの楽曲制作の魅力や醍醐味について、どのように感じていますか?

俊龍 いつも最初に「こういうアイドルが歌うこういうイメージの楽曲」という大まかなテーマをいただくのですが、それに対してこちらから全力投球のアイデアを提供してキャッチボールできる環境にあるのが、すごくありがたく感じています。ほかのコンテンツだと「ちょっとクセが強いかも」と言われるようなアイデアでも、「面白くて楽曲も良いからこれでいきましょう!」と言ってくださることが多いんですよ。だからこそファンの方々も、色々な楽曲で自分のエモさを感じるポイントを見つけられるんだと思います。

――「アイドルマスター シンデレラガールズ」に登場するのは個性的なアイドルばかりですし、しかも190人以上もいますから、受け入れられる幅も広いのかもしれないですね。

俊龍 それはあると思います。決して王道だけではないというか。

――俊龍さんは作曲だけでなく作詞と編曲も込みで楽曲提供することが多いですが(※編曲はSizuk名義)、最初はどういった形で自分のアイデアを提案するのでしょうか。

俊龍 基本は楽曲のイメージと歌唱を担当するアイドルを提示されて、それに対して音源を作って提案するのですが、たまに仮歌も入れて、「歌詞も込みでこういう曲にしました」という提案もしますね。例えば「エチュードは1曲だけ」(2017年発売)に関しては、音源だけだとあまりにも歌謡曲すぎて「何ですか、この曲は?」という感じになると思ったので(笑)、歌詞も併せて付けて「こういう感じだから面白いと思うんです」と提案して。

――「エチュードは1曲だけ」はかなり際どい恋愛ソングにも受け取れますが、“ギュンギュン”や“いやんいやん”といったユーモラスなフレーズも入っていて、独特の楽曲になっていますよね。

俊龍 あの曲は「しんげき(アイドルマスター シンデレラガールズ劇場)」のEDテーマとして作ったので、クール属性のアイドルが歌う楽曲だけどかわいらしくて面白い要素も入れたくて、「クールだけどチャラい奴に騙されちゃう女の子の歌」というイメージを広げていけば面白くなるんじゃないかと思いまして。スタイリッシュなアイドルたちがこういう言葉を歌ったら笑えるだろうし、聴いている側も「やりやがったな!」と反応してくれることを狙って作りました(笑)。本人たちもライブで歌っていて楽しくなる感じにしたいなと思って。

――なるほど。そのほかにご自身の提案が上手くハマった楽曲はありますか?

俊龍 自分的には3人組ユニットのセクシーギャルズが歌っている「Gossip Club」(2019年発売)ですね。あの曲もスタイリッシュなのですが、どこか下世話なところがあって。かっこいいんだけど、どこか隙のある女の子っていう。

――この楽曲を歌う大槻 唯(CV:山下七海)、藤本里奈(CV:金子真由美)、城ヶ崎美嘉(CV:佳村はるか)は、いわゆるギャルっぽいキャラクターですが、それを意識して楽曲を書かれたわけですよね。

俊龍 はい。クールでかっこいい音楽というのは色々ありますが、そのなかでも個性があるもの、セクシーかつ出来るだけキャッチーなメロディの曲にしたくて、自分の中で形にするのに結構苦労しました。最終的にはバブリーな感じを入れて、今っぽさとバブルっぽさが混ざり合うと面白いかなと思って作りましたね。

――たしかに、もろバブルというわけではないんですけど、そういうフレイバーが端々から滲み出ているんですよね。それがギャルらしさにも繋がっていて。

俊龍 とはいえ、彼女たちはアイドルなので、ラスサビ前の部分で女の子としての純粋な部分も描くようにしていて。フルコーラスを聴いていただいた方に向けて、そういう仕掛けも作るようにしました。

――例えば、いただいたテーマを形にするのに苦労した楽曲はありますか?

俊龍 そうですね……「君のステージ衣装、本当は…」(2020年発売)は、歌う方々にどういう心持ちで歌っていただくかをよく考えて、丁寧にメロディにしないといけないなと思いました。この曲は「秋」というテーマをいただいたので、総じて切ない感じにしたくて、自分の中で前々から作ってみたいと考えていた、それこそほかのコンテンツで描くのは難しいテーマに挑戦したんです。最終的には色んな捉え方ができる楽曲と歌詞になっていますが、失恋として捉えることもできるし、推し変と捉えることもできる。「好きだったけど別れてしまった」というのをストレートに言葉にするのではなく、アバウトに描いていて。ジーンとくるというよりもウーンと唸らされるような、心地良いトラウマになるようなものを考えていました。

――サウンド的にも、生々しいエモーショナルさがあって、俊龍さんの多彩な作風の中でも、珍しいタイプの曲調ですよね。

俊龍 そうですね。メランコリックな感じで、アコースティックギターやピアノとの兼ね合いがありつつ、サビのドラムがすごく速いっていう。この楽曲に関してはライブでのコールのことも一切考えず、楽曲の世界観を聴かせようと思って作りましたね。

――それと個人的に「パ・リ・ラ」(2021年発売)の、ラテンとサンバがミックスされたようなハイテンションなノリも大好きです。

俊龍 “Ola!”って歌ってますしね(笑)。あの楽曲はナターリア(CV:生田 輝)がセンターポジションだったので、南米ならではの「明日のことは置いておいて騒ごう!」というイメージと、歌唱メンバーはほかにもいるので、日本の中高生のあるあるネタみたいなものを入れてみたら、化学反応を起こして面白いテンション感の楽曲になりました。

――「中高生のあるあるネタ」というのは、夏休みの宿題や髪を染めるくだりですよね。“「やんのか?!やめるか?!やんのか?!やめるか?!」”っていう。

俊龍 それで“やーめーた!!”って言ってしまうっていう(笑)。この楽曲はライブで声出しが解禁されて披露されるのが楽しみですね。宿題やらないのをこの楽曲のせいにされるのは嫌ですけど(笑)。

――あはは(笑)。こういったハイテンションな曲調は、それこそライブの定番曲にもなっている「Yes! Party Time!!」(2017年発売)の系譜に連なる部分があると思うのですが。

俊龍 やはり自分にオファーをいただいた以上は、もちろん“良い楽曲”という前提はありつつ、どこか笑える要素を入れたいなと自分の中で意識していて。「Yes! Party Time!!」もちょっと笑えるところがあったりしますし。

――その一方で「Snow Wings」のようなアイドルらしい楽曲も作られていて。

俊龍 あの曲の場合は、自分が「アイドルマスター シンデレラガールズ」というコンテンツに触れて最初に書いた曲なので、いわゆるクリスマスのアイドルソングの王道的なものを意識しつつ、「キラキラに輝いていたい」だとか「歌って踊っている自分を見てほしい」といった、アイドルたちの純粋できれいな願望を歌詞やメロディに落とし込むようにしましたね。

――ライブでご自身が書いた楽曲のパフォーマンスを観て印象に残っていることはありますか?

俊龍 さっきお話した「Gossip Club」はライブで初披露されたのですが(“THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 7thLIVE TOUR Special 3chord♪”9月3日・4日公演)、観させていただいた席がステージからものすごく近くて、自分が恥ずかしくなってしまうくらいだったんです(苦笑)。そのライブ後に3人とご挨拶する機会があったのですが、そのときの第一声が「私たち、ちゃんとセクシーにやれていましたか?」だったんですよ(笑)。そこで「セクシーだったよ!」って言うのもアレだなと思って、「すごく良かったです!」みたいな返事をしたのを覚えています。

――良い思い出ですね(笑)。今回は俊龍さん提供の「アイドルマスター シンデレラガールズ」楽曲について色々語っていただきましたが、どの楽曲もとても個性的で、きっと俊龍さんにとっても色んなチャレンジができる現場なんでしょうね。

俊龍 そうですね。ほかのクリエイターの皆さんもそういう気持ちで作っていらっしゃると思いますし、明るい系でも楽しい笑いからハチャメチャな笑い、かっこいい系でもロックからセクシーまで、同じ喜怒哀楽の中でも色んな種類のものを皆さん表現されているので、自分も聴いていて楽しいです。

――そんななか、今後作ってみたい楽曲はありますか?

俊龍 「君のステージ衣装、本当は…」は聴き方によってはバラードにも捉えられるかもしれないですが、いわゆるバラードのカテゴリーに入る楽曲はまだ作っていないので、そういう楽曲を作ってみたいですね。

――例えばどのアイドルに歌ってもらいたいですか?

俊龍 よく柏谷さんからも「次はどのアイドルに書きたいですか?」と言ってもらえるんですけど、自分はどなたが歌うかはご縁だと思っていて、もちろんキャラクターはみんな好きなので名前を挙げるとキリがないのですが、「こういう子はどうですか?」とお話をいただいたほうが、自分としては自然なのかなと思います。

――なるほど。その流れのなかでまた新しい出会いや新鮮な楽曲が生まれるかもしれないですね。最後に改めてTVアニメ「U149」および「アイドルマスター シンデレラガールズ」シリーズの今後に期待することを教えてください。

俊龍 アニメに関しては、米内(佑希)さん演じるプロデューサーと彼女たちの絆がどう深まっていくのか、その先も観てみたいですし、ライブシーンや年上のアイドルたちとのコラボレーションももっとたくさん行われるといいなあと思います。シリーズ全体に関しては、コロナの状況も落ち着いてきたので、大きい会場や近くで触れあえる場所を含め、色んな会場でライブを観れる機会が増えたら最高ですね。

●リリース情報
「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS U149 ANIMATION MASTER 01 Shine In The Sky☆」
発売中

品番:COCC-18121
価格:¥1,650 (税込)

CD購入はこちら
https://imas.lnk.to/U149-01-CD

配信はこちら
https://imas-u149.lnk.to/Shine-In-The-Sky

<収録曲>
1.Shine In The Sky☆
歌:U149(橘ありす櫻井桃華、赤城みりあ、的場梨沙、結城晴、佐々木千枝、龍崎薫、市原仁奈、古賀小春)
2.Shine In The Sky☆ 橘ありす ソロ・リミックス
歌:橘ありす
3.Shine In The Sky☆ 櫻井桃華 ソロ・リミックス
歌:櫻井桃華
4.Shine In The Sky☆ 赤城みりあ ソロ・リミックス
歌:赤城みりあ
5.Shine In The Sky☆ 的場梨沙 ソロ・リミックス
歌:的場梨沙
6.Shine In The Sky☆ 結城晴 ソロ・リミックス
歌:結城晴
7.Shine In The Sky☆ 佐々木千枝 ソロ・リミックス
歌:佐々木千枝
8.Shine In The Sky☆ 龍崎薫 ソロ・リミックス
歌:龍崎薫
9.Shine In The Sky☆ 市原仁奈 ソロ・リミックス
歌:市原仁奈
10.Shine In The Sky☆ 古賀小春 ソロ・リミックス
歌:古賀小春
11.Shine In The Sky☆
(オリジナル・カラオケ)

●作品情報
TV アニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ U149」

原作:バンダイナムコエンターテインメント
原案:「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」 廾之(サイコミ連載)

【スタッフ】
監督:岡本学
副監督:高嶋宏之
シリーズ構成:村山沖
アニメーションキャラクターデザイン:井川典恵
コンセプトアート:大久保錦一
デザインワークス:
野田 猛 小田崎恵子 中村倫子 渡部尭皓 槙田路子
美術設定:曽野由大
高橋武之 金平和茂
美術監督:井上一宏
色彩設計:土居真紀子
3DCG:石川寛貢 榊正宗 神谷宣幸
撮影監督:関谷能弘
編集:三嶋章紀
音響監督:岡本学
音楽:宮崎誠 川田瑠夏 睦月周平
音楽制作:日本コロムビア
アニメーション制作:CygamesPictures

【キャスト】
橘ありす:佐藤亜美菜
櫻井桃華:照井春佳
赤城みりあ :黒沢ともよ
的場梨沙:集貝はな
結城晴:小市眞琴
佐々木千枝:今井麻夏
龍崎薫:春瀬なつみ
市原仁奈:久野美咲
古賀小春:小森結梨
プロデューサー:米内佑希

©Bandai Namco Entertainment Inc. /PROJECT U149

関連リンク
TV アニメ「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」
公式HP
https://cinderella-u149-anime.idolmaster-official.jp/

公式Twitter
https://twitter.com/u149_anime

Sizuk/俊龍《Official》Twitter
https://twitter.com/Sizuk_official
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