2003年7月2日。シングル「ブラスター」でメジャーデビューを果たしたFLOW。
あれから20年。2023年7月2日に彼らは、デビュー20周年を迎えた。そんな記念すべき日の前日である7月1日、彼らの名を遠く海外にまで轟かせたアニメソングを引っ提げてアニメタイアップ曲だけでライブを展開する“アニメ縛り”を、実に3年ぶりに、しかもバンド史上最大規模の会場で開催。この日のために長い時間をかけ、綿密な準備を進めてきたFLOW。これまで関わってきた作品で共に歩んできたゲストや盟友も駆けつけ、丸1日をかけてファンを楽しませた。彼らがこのフェスを通して届けたかったものとは――。

TEXT BY えびさわなち
PHOTOGRAPHY BY eri shibata、MASANORI FUJIKAWA

FLOWが作り上げたFLOWによるアニメコンベンション!?
午前11時にオープンとなった幕張メッセ国際展示場。ライブ会場の開場時間を前に、サブステージではアニソンDJとしてお馴染み、DJシーザーがFLOWの楽曲をはじめとした様々なアニメの人気曲をプレイしていた。まだ午前中ながら、会場は完全にアニクラ化。フロアに集ったオーディエンスが思い思いに手に持つペンライトを輝かせ、響く楽曲に声を合わせ、時にチャントを入れながら楽しんだ。会場にはほかに射的などの出店をはじめ、フェス飯の屋台が並ぶスペースも設置され、この日1日をFLOWとアニメと共に楽しめるフェス仕様となっていた。
DJのあとにステージに現れたのはアニメソングの有識者たち。
「クリエイターズトーク」と題された時間に登壇したのは日本が誇るアニソンフェスの一柱・“Animelo Supper Live”のプロデューサーである齋藤P、日本のみならず海外でも活躍するアニソンDJのDJ和、内田真礼やClariSらを手がける音楽プロデューサーにして音楽評論家でもある冨田明宏、そしてFLOWのボーカル2人と高校のクラスメイトでもあったリスアニ!編集長・馬嶋 亮だ。ニッポン放送の吉田尚記アナウンサー(酔ったTAKEに遭遇し「MCやって」とオファーされたのだとか!)を司会に迎えてのトークセッションが開幕。後方のスクリーンにお題が映し出され、近代のアニソンをつぶさに見続けてきた彼らが想いを放ち合う。そのトークを見るために、ステージ前は多くの観客が集結した。「FLOWデビュー2003年以前のアニソンとその後のアニソン」「バンドサウンドとアニソンの歴史」とお題が出れば、2005年に初開催となった“アニサマ”の立ち上げ、2010年には「リスアニ!」が創刊時のことやアニクラの台頭、世間に認知されるようになっていったアニソンの軌跡など、それぞれの立場や見識からとても興味深い話が飛び出す。その様子はまるで海外で開催しているアニメコンベンションのようだった。FLOWが海外のアニメコンベンションに初めて出向いたのはアメリカ・ダラスの“AnimeFest 2006”。近年、海外でのアニメコンベンションは各地で活発に開催され、FLOWも数多く参加。そんなイベントを彷彿とさせるサブステージだ。

有識者たちのトークに続いたのは「カラオケFLOWグランプリ」の決勝。今年4月の肉フェス2023会場内で行われた予選を勝ち残った3名が出場し、FLOWソングを聴かせると、フロアではペンライトが揺れた。このフェスに出店していたWEB3×AI×アニメという共創型アニメスタジオ・ZEROアニメーションによるトークのあとにステージを華やかに彩ったのは『コードギアス 反逆のルルーシュ』のキャラクターに扮したコスプレイヤーたちによるショーだった。
国内外で人気を誇るコスプレイヤー・コノミアキラたちが見せたのは、海外のアニメコンベンション会場やアニメイベントで見られるコンセプチュアルなショー。FLOWが紡いできた『コードギアス 反逆のルルーシュ』の楽曲に合わせて、ダンスパフォーマンスで物語を魅せる。16年前からコスプレパフォーマンスをしてきたというコノミ。当時は冷ややかな視線にさらされてきたが、16年を経た今では多くの人たちの拍手を受けるまでとなったと話し、辛いときも支えてくれたFLOWの音楽への感謝の想いで作ったステージだと涙ながらに語ると、暖かな拍手が送られた。

続いてサブステージに上がったのは氏原ワタル(DOES)、YOU-TA(MADKID)、SHiNNOSUKE(ROOKiEZ is PUNK’D)、kevin mitsunaga(fhána)、熊谷和海(BURNOUT SYNDROMES)。ここからは数々のアニメタイアップを経験してきた“ロックバンド”のメンバーによるアーティストトークだ。「幼い頃に好きだったアニソン」からはじまり「タイアップで楽曲を提供するときの作り方のこだわり」「アニメタイアップをすることによってバンドにもたらされた変化」など、お題に対しての熱いトークセッションが繰り広げられた。『銀魂』『BLEACH』『デュラララ』『青の祓魔師』『テイルズ オブ』シリーズや『ハイキュー!!』など、錚々たる作品とのコラボで愛すべき楽曲を世に届けてきた彼ら。過去の名曲たちの話から「現代のアニソン」に至るまでのターニングポイントの話など、一瞬たりとも聞き逃すことのできないものだった。いよいよサブステージの終幕へ。ラストはメインMCを務めた吉田によるDJタイム。「これでもか!」とテンションのアガるセレクトで大歓声と歌声、会場を揺らすほどのジャンプに迎えられ、熱気と共にサブステージを締め括った。


アニメ×バンド!ダンサブルなロックンロールのコラボ曲で宴の幕が上がる!
観客がメインステージの前の座席に続々とついていく。アニメ縛り恒例のライブの注意事項をアナウンスする影ナレーションを今回担うのは『七つの大罪』の主人公・メリオダスを演じる声優・梶 裕貴だ。サプライズで響く声に、会場から歓声が沸く。梶としてしゃべっていたところに突然現れたメリオダス。そんなナレーションに誘われるようにフロアの照明が消え、“アニメ縛りフェス”の1曲目として響いたのは澤野弘之が手がけるアニメ『七つの大罪』のメインテーマ「Perfect Time」だ。ファンには馴染み深い1曲。フィドルのフレーズと共にIWASAKIのドラムとGOT’Sのベース、さらにボーカル部分はTAKEとGRANRODEOのe-ZUKAの2人による巧みなギタープレイで紡ぎ、これまで聴いたことのない躍動感が「Perfect Time」に生まれると、ステージ後方にスポットがあたる。浮かび上がったのはKOHSHI、KEIGO、そしてGRANRODEOのKISHOWだ。そのままライブは軽快な「7-seven-」へ。メリオダスたち七つの大罪が腰をツイストさせながら歌っていた映像が蘇る。「こりごりこりごりよ!」「ノリノリノリノリよ!」と会場が一体となって歌声を重ねれば、笑みを浮かべるステージ上のFLOW×GRANRODEO。アニメのEDテーマだったギターリフの競演で聴かせるアッパーチューンを、2バンド分の、3人のボーカルによるパワフルな歌声で響かせる。
地を揺らすようなビートで始まった「Howling」は同じく『七つの大罪』のOPテーマ。大歓声はいつしか大きな歌声に。熱を帯びたシャウトにも満員のオーディエンスの声が加わり、スクリーンに映し出されるアニメのシーンもオーディエンスの熱を高めていく。

「我々の20周年にかこつけて、色んな人、(ゲストに)呼んじゃってますから!今宵もアニメ、縛らさせてもらいまーす!」とKEIGOの声がフロアにこだまし「騒ぎ倒す元気は出来ていますか!?」と煽ると「最後までブチ上がっていくぞ!」とKEIGOの声に続いて、KOHSHIのシャウトからグルーヴ感あるラウドロックのTVアニメ『べるぜバブ』OPテーマ「Hey!!!」が始まった。アタックの強いビートに「Hey!Come on!My Baby!」と歓声が乗ると、TVアニメ『ペルソナ~トリニティ・ソウル~』のOPテーマ「WORLD OF THE VOICE」へ。曇天のような仄暗さあるサウンドから一筋の光のような歌声が伸び、フロアの大合唱も重なる。2色のボーカルのユニゾンが美しいTVアニメ『バック・アロウ』のEDテーマ「United Sparrows」ではクラップの音が曲をその温もりで彩り、さらに「Oi!Oi!」のチャントで会場が揺れたTVアニメ『シャドウバース』のOPテーマ「新世界」では、どこまでも広がっていくようなKOHSHIとKEIGOのボーカルを堪能させた。

全身全霊でぶつかり合いながら魅せたのは、手に汗にぎる豪華コラボ!
ゲスト紹介のVTRはルーレットのような作りに。回転していた写真が止まったのは「バンドリ!ガールズバンドパーティー!」のバンド・Aftergrowの美竹 蘭とその声を担当する佐倉綾音の姿。湧き上がる大歓声の中、畳みかけるようなドラムとベースのビートがフロアを席捲し、佐倉が登場。FLOWとAftergrowのコラボ曲であり、ゲームで期間限定実装曲としてファンも聴き込んでいた「優勝 feat,Aftergrow」が鳴り出すと、骨太な美竹蘭の歌声がKEIGO、KOHSHIの歌と全力でぶつかり合い、フロアを大いに沸かせた。「Aftergrow、おじゃまします!」と佐倉。
「改めてこの曲、やっとやれました」とKEIGOが笑顔で声をかける。2年前にレコーディングが行われたこの曲は「いつか(ライブで)やりたいですね」とFLOWから声を掛けられてはいたものの「絶対に社交辞令だ」と思っていたという佐倉は「呼んでいただけて嬉しい」と笑顔を見せる。AftergrowとFLOWのコラボということで、この日はAfterFLOWでのライブだと話す彼ら。せっかくなので、とAftergrowの曲「Y.O.L.O!!!!!」を聴かせる。「幕張!踊れー!」と佐倉の声に割れそうな歓声が沸くと、スクリーンに映し出されるAfterglowのライブと重なるように、ガールズバンドとしても荒々しいまでのエモーショナルなロックンロールが鳴り響いた。

佐倉がステージを降り、静かになったフロアにTVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』の主人公・スレイとミクリオの声が響く。アニメ縛りならではの、キャラクターたちのタイトルコール。観客席を見て、興奮するスレイを微笑ましく見つめるミクリオが浮かんでくる。彼らの世界と幕張とを繋ぐ歌「風ノ唄」を会場一体で呼べば、ギターが鳴りだし、オーディエンスの「Wowow~!」の歌声が湧く。フロアはペンライトによって一斉に青に染められ、ケルティックなロックというFLOWの新境地を感じさせた1曲が会場を席捲していく。続けて攻撃力高い音が畳みかけるように迫りくるEDテーマ「INNOSENSE」だ。バトルシーンの臨場感やファンタジックな世界で巻き起こった出来事が、アニメ映像と共に思い出される一曲を、大合唱が支えた。


続くゲストアーティストの紹介映像で映し出されたのは影山ヒロノブ。その瞬間、天井を突き抜けるかと思うほどの歓声が沸いた。「歌おうぜー!」と叫ぶ影山。1989年に生まれ、FLOWによって2013年にカバーされた国民的アニメソング「CHA-LA HEAD-CHA-LA」の大合唱でライブはクライマックスの熱気に。フロアには7つの巨大ドラゴンボールが舞い上がり、オーディエンスの元気玉を集めたFLOWと影山のパワーと共に幕張の空に神龍を呼び出した……はず!さらに超豪華コラボのサプライズ。JAM PROJECTの名曲「SKILL」を、美竹蘭こと佐倉綾音とGRANRODEOの2人を加えて、9人の大所帯バンドでかき鳴らしたのだ!「Motto! Motto!!」と絶叫にも近い声が会場全体に響く。幕張メッセ全体で遥かな大宇宙に光の矢を放ったのだった。

ロックバトルのようなステージが一瞬、静かになる。「私には大切なものがある……」と響く凛とした声。エウレカの声だ。スポットがあたり、そこに現れた名塚佳織がエウレカの想いを切々と紡ぐと、「約束しただろ?君を守るって」とレントンの声も届く。血潮のように赤く染まっていたフロアが一瞬にしてグリーンのライト一色の美しい光景に。そしてレントン役の三瓶由布子が客席へと「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん!」とレントンの名言を叫ぶと、会場も共に叫ぶ。そして観客とエウレカ、レントンとで「I can fly!!」と絶叫すると、それを合図に鳴り出したのは「DAYS」!2005年のシングルはTVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』の幕開けの1曲。彼らの物語は疾走感に溢れた爽快エレクトロロックで始まった。ライブはそのまま『エウレカセブンAO』のOPテーマで「DAYS」のオマージュも詰まった「ブレイブルー」へ。切なさ滲みながらも力強い歌がラウドなダンサブルチューンに軽やかに乗り、会場は高く飛ぶように手を挙げた。


ルルーシュの登場で幕張はエリア11の一角に!? ギアスを飲み込み、宴を楽しめ!
「百人組手のようだよ。次から次に猛者たちがお祝いに駆けつけてくれて。ありがたい話ですよ」とKOHSHI。3年ぶりに声出しのできるライブということでコール&レスポンスを繰り広げるFLOWの元に遠慮がちな声が届く。“アニメ縛り”には欠かせないFLOWのパートナー(!?)、TVアニメ『サムライフラメンコ』の主人公・羽佐間正義の声だ。オーディエンスと声を合わせたいという欲求を満たすように「サムラーイ、フラメンコッ!」と正義と観客とで大きく声を上げ、ライブはOPテーマ「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」へ。ヲタ芸パフォーマンスでその名を国内外に響かせるFly-Nがダイナミックかつスタイリッシュなダンスを見せ、そのパフォーマンスに煽られるようにステージのFLOWも手を上げながら演奏に熱を込めると、続く「Steppin’ out」ではFly-Nに代わってFLOWとは10年来の共演仲間であるアニソン×ダンスチーム・REAL AKIBA BOYZが登場。ヲタクファッションに身を包みながらもそのパフォーマンスはまさしく世界クラス!ブレイクダンスにタットダンス、ヘッドスピンに、とスクリーンに映し出される『デュラララ×2 結』のセルティや竜ヶ峰帝人たち池袋の若者たちのスピード感あるお洒落な映像と共に一瞬たりとも目の離せないダンスパフォーマンスで魅せた。

「私はここだ!」と登場したTVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主人公・ルルーシュ。演じる福山潤の手にはゼロのマスクが。「前回のアニメ縛りから3年。世界は、我々は、数々の困難を乗り越えて、ここ幕張に帰ってきたぞ!」と高らかに宣言すれば「ウォー!」と会場は怒号のような声が湧く。「そんな記念すべき日に立ち会えることをとても光栄に思う」と会場を見渡す福山潤。その声に誘われ「DICE」が響く。

まるでルルーシュの演説に民衆から「Wow wow」と声が上がり、雄々しくも勇壮な1曲が歌い上げられる。アニメ『15周年コードギアス 反逆のルルーシュ』のOPテーマを飾ったこの曲と共に、ルルーシュたちの戦いの日々がスクリーンへと投影される。その過酷な戦いを、見守ってきた日時間を、観客も思い出したことだろう。映し出されるルルーシュやC.C.たちの苦しみを振り払うように続く「COLORS」でもオーディエンスは歌声を上げていた。ここでステージに現れたのはルルーシュと、その妹・ナナリー。演じる名塚佳織と共に敵対する自分たちが手を取り合うような奇跡がこれから起きる、と語らう兄妹。「みなの心が1つにならなければ見ることは出来ない」とルルーシュが言うその奇跡とは。「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命ずる。歴史的瞬間をその目で刻み込め。そして今宵を最高に盛り上げるのだ!」。ギアスに掛かった聴衆の絶叫に呼ばれるように姿を現したのはFLOW×ORANGE RANGE。2バンドでのコラボで制作された「デイドリーム ビリーヴァー」という“奇跡”が響く。互いにデビュー20周年の同期バンドの彼ら。同じ時代を止まることなく走り続けてきた2バンドで共に歌い上げるこの曲は、『コードギアス 反逆のルルーシュ』のための曲であるのと同時に互いへのエールのようだ。続いたのはORANGE RANGEが『コードギアス 反逆のルルーシュ』のOPテーマとして歌った「O2」。これをFLOW×ORANGE RANGEバージョンで。RYOの低音とHIROKI、YAMATOの高音パートにKOHSHI、KEIGOも高音シャウトで声を重ねる。5色のボーカル、そしてベース、ギターも2体ずつの音で紡ぐ「O2」のなんと色鮮やかでドラマチックなことか!「FLOW×ORANGE RANGE、もう1曲いっちゃってもいいですかー?」とKEIGO、「幕張の最高の笑顔ください!『ビバ★ロック』!」とRYOも声を上げ、大歓声の中、“世界中ほら 笑ってる空 見上げて さあ立ち上がって”と大合唱が起きた。TVアニメ『NARUTO-ナルト—』が始まってまだ1年というタイミングでEDテーマを飾った「ビバ★ロック」。エンディング映像で3等身のナルトたちが行進していったことも懐かしく思い出してしまう(2003年の放送なのに!)。そんな1曲を、幕張メッセが一体となって笑顔いっぱいに歌ったのだった。


FLOWの兄ちゃんたちと全力でライブを楽しむってばよ!
ステージに松明が灯ると「ビバ★ロック」に呼ばれたように高梨康治が作った『NARUTO-ナルト-』のメインテーマが響く。『NARUTO-ナルト—』もFLOWに同じくアニメ化20周年を迎えた同級生作品。20年、作品と共に在る和太鼓の勇壮な音と笛の音、そして雄々しいかけ声が響く中、ナルト、サクラ、シカマル、サスケの声が響く。「FLOWの兄ちゃんたちはまだまだイケるみたいだな!」とナルトが言うとサクラたちも次々に煽る。「そんなもんじゃないだろう?」とサスケが叫び「今日いち、大きな声を聴かせてくれよな」とナルトも続く。最後は「貫け!FLOW!」というナルトたちの声でFLOWへとバトンを渡す。KOHSHIの声から幕を開ける「Re;member」が響き出し、「Wow Wow」とオーディエンスの声が上がった。コロナ禍の中でも演奏し続けてき盟友『NARUTO―ナルト-』の楽曲たちに、これだけの大きな歌声が重なれば、バンドの演奏にも熱が入る。続く「虹の空」でも歌声がやむことはない。小さかったナルトが、少年から青年へ、そして真っ直ぐに自分の忍道を曲げずに進んできた時間を、耳に届く大きな声が思い出させる。その成長の時間を、FLOWは共に歩んできたのだ。そして、世界を魅了するこのアニメがあったからこそ生まれた「Sign」が響く。サブスク再生数が世界で1億回を超えた、世界中のファンから愛される1曲。スクリーンに映し出される映像によって、これがナルトと師・自来也の別れのシーズンだったことやナルトの心に触れて憎しみを融解させた長門や小南のことが蘇り、会場全体で歌うサビに心が震えた。ずっとナルトの物語を彩ってきたFLOWがついにその息子・ボルトの物語『BORUTO-ボルト-NARUTO THE NEXT GENERATIONS』の主題歌を担当したことでも話題となった「GOLD」は木の葉の里を思わせる和楽器的な旋律を取り込んだロックンロール。ボルトを演じる三瓶由布子も登場し、「なりたい自分になろうとする気持ちだけは捨てちゃだめなんだ!」とボルトの想いを叫び、「GOLD」にさらなる熱を添えた。

「ラストはせっかくなんで、みんなでやりたくない?」とこの日の全出演者をステージへ呼び込むFLOW。20周年を祝う宴の、アニメで縛ったライブの最後を飾るのはFLOWが初めて『NARUTO-ナルト—』と出会った「GO!!!」だ。ここから彼らとアニメのコラボレーションが始まり、ここから彼らの名前が日本列島のみならず世界へと飛び出したのだ。幕張全体で「Fighting dreamers!」と声を1つにし、想いを1つに歌い、総勢36名と、会場を埋め尽くす幕張メッセのファンたちとで高らかに声を上げ、気持ちを重ねたライブはこうして幕を閉じた。

最後はサブステージの出演者たちも呼び込まれ、このフェスの成功を分かち合い、観客も一緒に写真撮影。この記念すべき1日を共に作り上げたみんなで、祝いの時間を締めたのだった。ここからまだまだ彼らとアニメのタッグは続く。KOHSHIが「百人組手だ」といったイベントはきっともっと大きなものになる。いつか来るその日を楽しみに、これからも増えていくFLOWのアニメソングに期待をしていきたい。

<セットリスト>
1.「Perfect Time」
2.「7-seven-」/FLOW×GRANRODEO(TVアニメ『七つの大罪』エンディングテーマ)
3.「Howling」/FLOW×GRANRODEO(TVアニメ『七つの大罪 戒めの復活』オープニングテーマ)
4-1. アニメ尺メドレー「Hey!!!」(TVアニメ『べるぜバブ』オープニングテーマ)
4-2. アニメ尺メドレー「WORD OF THE VOICE」(TVアニメ『ペルソナ~トリニティソウル~』オープニングテーマ)
4-3. アニメ尺メドレー「United Sparrows」(TVアニメ『バック・アロウ』2期エンディングテーマ)
4-4. アニメ尺メドレー「新世界」シャドウバース(TVアニメ『シャドウバース』第2弾オープニングテーマ)
5.「優勝 feat.Afterglow」
6.「Y.O.L.O!!!!!」
7.「風ノ唄」(TVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』第1期オープニング主題歌)
8.「INNOSENSE」(TVアニメ『テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス』第2期エンディング主題歌)
9.「CHA-LA HEAD-CHA-LA」(映画『ドラゴンボールZ 神と神』主題歌)
10.「SKILL」/JAM Project(プレイステーション2用ソフト[『第二次スーパーロボット大戦a』オープニング主題歌
11.「DAYS」(TVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』オープニングテーマ)
12.「ブレイブルー」(TVアニメ『エウレカセブンAO』オープニングテーマ)
13.「愛愛愛に撃たれてバイバイバイ」(TVアニメ『サムライフラメンコ』オープニングテーマ)
14.「Steppin’ out」(TVアニメ『デュラララ!!×2結』オープニングテーマ)
15.「DICE」(TVアニメ「15周年 コードギアス反逆のルルーシュ」オープニングテーマ)
16.「COLORS」(TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』オープニングテーマ)
17.「デイドリーム ビリーヴァー」/FLOW×ORANGE RANGE(TVアニメ「15周年 コードギアス 反逆のルルーシュ R2」第2クール オープニングテーマ)
18.「O2」/FLOW×ORANGE RANGE(TVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ R2』オープニングテーマ)
19.「ビバ★ロック」/ORANGE RANGE(TVアニメ『NARUTO-ナルト-』オープニングテーマ)
20-1.NARUTOメドレー「Re:member」(TVアニメ『NARUTO-ナルト-』オープニングテーマ)
20-2.NARUTOメドレー「虹の空」(TVアニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』エンディングテーマ)
21.「Sign」(TVアニメ『NARUTO-ナルト- 疾風伝』オープニングテーマ)
22.「GOLD」(TVアニメ『BORUTO -NARUTO NEXT GENERATIONS』オープニングテーマ)
23.「GO!!!」(TVアニメ『NARUTO-ナルト-』オープニングテーマ)

●配信情報
『FLOW 20th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE 2023 ~アニメ縛りフェスティバル~』後日配信
8月26日(土)

チケットは下記より購入可能
・日本語サイトはこちら

・英語サイトはこちら

●リリース情報
『FLOW THE COVER ~NARUTO縛り~』
8月30日発売

【初回生産限定盤(CD+BD+豪華BOX仕様)】
価格:¥6,600(税込)

【通常盤(CD only)】
価格:¥3,300(税込)

<CD>
1.遥か彼方 / ASIAN KUNG-FU GENERATION
2.ビバ★ロック / ORANGE RANGE
3.GO!!!(20周年アニバーサリーバージョン)
4.ユラユラ / Hearts Grow
5.Hero’s Come Back!! / nobodyknows+
6.流れ星~Shooting Star~ / HOME MADE 家族
7.ブルーバード(NARUTO縛りMix ver.)/ いきものがかり
8.CLOSER / 井上ジョー
9.Sign(Piano Ballad ver.)
10.Moshimo / ダイスケ
11.シルエット / KANA-BOON
12.カラノココロ / Anly
13.GO!!! – From THE FIRST TAKE
14.Sign – From THE FIRST TAKE

<Blu-ray>
MV
1.遥か彼方 / ASIAN KUNG-FU GENERATION
2.ビバ☆ロック / ORANGE RANGE
3.GO!!!(20周年アニバーサリーバージョン)
4.CLOSER / 井上ジョー
5.Sign(Piano Ballad ver.)
6.シルエット / KANA-BOON
7.カラノココロ / Anly

●イベント情報
アニメ縛りスタンディング
9月23日(土)
開場/開演 17:00/18:00
会場:新宿BLAZE
詳細はFLOWオフィシャルサイトをチェック

関連リンク
FLOW オフィシャルサイト
https://www.flow-official.jp/

FLOWオフィシャルTwitter
https://twitter.com/FLOW_official

FLOW オフィシャルYouTube
https://www.youtube.com/channel/UCLakaKEelmUdqQISLjwIRmg
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