湘南 蔦屋書店 竺原康二さん
最近、本屋さんに行ったのはいつですか? ネット書店で買ったり、電子書籍で読んだりが主流で、もうしばらく店舗には行ってないな……という方も多いのではないでしょうか。
もちろんお目当ての本を検索して購入するのであればそれで十分ですが、「書店」という場所の魅力は、検索ワードだけでは辿り着けない思いがけない出会いがあること。この連載では、全国のさまざまな店舗で働く書店員さんが、プロの目線で担当ジャンルの「お金の本」をセレクトします。
今回お話を伺うのは、神奈川県藤沢市にある「湘南 蔦屋書店」でワークスタイルコンシェルジュを務める竺原康二さんです。ライフスタイルを提案するプロが選んだ、ちょっと意外な視点からお金と向き合える本とは?
湘南の地で、スタイルのあるお客様に向き合う
私が書店員という仕事に出会ったのは、学生時代のアルバイトがきっかけです。代官山の蔦屋書店で働き始め、とても楽しくてやりがいを感じました。社員になってからは、広島や千葉・柏の葉などの店舗で勤務してきました。湘南 蔦屋書店では、2025年の4月から働いています。
同じ蔦屋書店といっても当然ながら店舗によってカラーが異なります。湘南は、海が近くて開放的な土地柄からか、お客様の雰囲気も非常にオープンマインド。この土地が好きで移住されてきた方も多く、自分のスタイルを持っている方が多いように感じます。お客様とフランクに会話が弾むこともよくありますね。
休日はご家族連れで賑わい、年代でいうと30~40代、特に女性のお客様が比較的多いでしょうか。食や料理の本、児童書、そして私が担当するビジネス書などが幅広く売れ筋になっています。
「お金の増やし方」ではなく「どう生きるか」を考える
今回は「お金の本」というお題ですが、いわゆる金融や投資の専門書ではなく少し違った角度から、お金や人生についてポップに考えられるものをピックアップしてみました。
まずは、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(早川書房)。酒にドラッグに女遊び、桁外れの浪費――1980~90年代の金融界で、めちゃくちゃに儲けて、めちゃくちゃな蛮行をやっていた株式ブローカーたちの回顧録です。
犯罪ギリギリ……どころか、著者のジョーダン・ベルフォートはその悪事をFBIに目をつけられ、投獄されているほど型破り。レオナルド・ディカプリオ主演の同名映画の原作と言えば、ピンとくる人も多いかもしれません。
お金を稼ぐ専門知識がつくわけではありませんが、華やかな生活の裏にある泥臭くタフな営業手法や、お金を持ちすぎたり使い方を間違えたりするとどうなるか、という教訓が得られます。「稼ぎたい? じゃあその後はどう生きる?」。そんなことを考えさせられる1冊です。
同じく実話を下敷きにしているものとしては『マネー・ボール』(早川書房)もおすすめ。こちらはブラッド・ピット主演で映画化されています。メジャーリーグの貧乏球団が、予算がなくてもチームを強くしていくために奮闘するノンフィクションです。
「予算がない中で知恵と工夫を使って成果を出す」というビジネスの根本的な面白さが詰まっていてエキサイティング! みなさんの仕事のヒントにもなるかもしれません。
反面教師にしてほしいのが、『人はこんなことで破産してしまうのか!』(三笠書房)。タイトル通り、お金の「使い方」で判断を見誤り、破産してしまった人たちの事例集です。
事業の失敗や投資といったよくある理由だけでなく、推し活やペット、不倫など、意外な理由で破産してしまったケースも紹介されています。
下積みに貧乏生活……お金がない状況をどう捉える?
『下積み図鑑 すごい人は無名のとき何をしていたのか?』(笠間書院)。本文にはふりがなが振ってあり、ジャンルでいうと児童書なのですが、大人が読んでもとても面白いです!
ガリレオ・ガリレイや樋口一葉、マリリン・モンロー、三浦知良など、さまざまな時代の偉人や有名人たちが、成功するまでどんな過酷な環境にいて、そこからどう這い上がってきたかが描かれています。「すごい人」の下積み時代のストーリーは、今を生きるビジネスパーソンや未来ある若いみなさんへの活力になると思います。
お金持ちの成功体験は世の中にたくさんあっても、「貧乏をどう楽しむか」に焦点を当てた本は珍しいですよね。エッセイの名手である東海林さだおさんの『貧乏大好き』(大和書房)はさすがの筆致です。お金がない状況をユーモラスに楽しむアイデアが満載で、人生を楽しむ方法について考えさせられます。
「経済はお金ではなく人が中心」
最後に、近年のベストセラーから一冊、『お金のむこうに人がいる』(ダイヤモンド社)。著者は、元ゴールドマン・サックスのトレーダーである田内学さんです。
税金の仕組みや「お金とは何か」といった経済の基礎を、金融の専門用語を一切使わずに平易な言葉で解説してくれます。中学生くらいから読める内容ですが「経済はお金ではなく人を中心に考えないといけない」「労働とは誰かのためにすることだ」という人間関係や働き方の本質にも気づかせてくれる名著です。
本屋という「遊園地」にようこそ
本が売れない時代と言われて久しいですが、本屋という場所の最大の面白さは「予想しなかった出会いがあること」だと思っています。ちょっとしたテーマパークや遊園地に行くような感覚で、何か楽しいことないかな?と足を運んでいただきたいです。
買うか買わないかは一旦置いておいて、店内を歩けばきっと自分のアンテナに引っかかるキーワードや言葉に出会えるはずですし、そんな場になることを書店員たちは目指しています。
蔦屋書店のある「湘南T-SITE」は「Well-being」を新コンセプトにリニューアルし、「働く」「美と健康」「趣味」「暮らし」の4つのテーマを軸に「より良い生き方と出合う場所」へとアップデートしました。書店はもちろん、ライフスタイルに関するさまざまなお店にカフェやレストランまで、ぜひ隅々まで楽しんでいただけたら嬉しいです!

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