フランス現地時間12日、「第79回カンヌ国際映画祭」とともに、世界最大級の映画見本市「マルシェ・ドゥ・フィルム」が開幕した。世界的なアニメ人気を背景に注目を集めるアニメーション部門「カンヌ・アニメーション」の一環として実施される「アヌシー・アニメーションショーケース」には、日本から2作品が選出されている。

 「アヌシー・アニメーションショーケース」は、世界中から選ばれた制作進行中のアニメーション作品を紹介する特別プログラム。選出された5作品について、制作者自らがプレゼンテーションを行い、国際共同制作や海外配給へつながる重要な機会として知られている。

 今回、日本から選ばれたのは、『映画大好きポンポさん』(2021年)のスタッフ陣が再集結した、平尾隆之監督によるオリジナルアニメーションプロジェクト『WASTED CHEF(仮)』と、ストップモーションスタジオドワーフが開発中の時代劇アニメ『HIDARI』(監督:川村真司、小川育)の2作品だ。

 『WASTED CHEF(仮)』は、現在制作進行中の完全オリジナル作品。今回、世界の映画関係者に向けて本格的にお披露目される形となり、プログラム告知映像では制作中の本編映像の一部が公開されている。

 プレゼンテーションには、平尾監督とアニメーション制作スタジオCLAPの松尾亮一郎プロデューサーが登壇予定。平尾監督は「この度は『アヌシー・アニメーションショーケース』に選出していただき、誠に光栄です」とコメントし、「映画制作は現在佳境に入りつつあり、完成までにはあと少し時間をいただくことになりますが、近日中にいくつかのお知らせをお届けできる予定です」と、新情報解禁も予告している。

 スタッフには、『リコリス・リコイル』監督でも知られる足立慎吾がキャラクターデザインとして参加。音楽は、『映画大好きポンポさん』や『仮面ライダーBLACK SUN』などを手がけた松隈ケンタが担当する。

 アニメーション制作を務めるCLAPは、『映画大好きポンポさん』や『夏へのトンネル、さよならの出口』などで高い評価を獲得してきた注目スタジオだ。

 一方、『HIDARI』は、実在不明の伝説的彫刻職人「左甚五郎」の物語を、木彫人形によるストップモーションで描く時代劇アニメ。カンヌでは、原案・脚本・監督を務める川村真司と、松本紀子プロデューサーが登壇し、パイロットフィルム上映とともに、長編映画化に向けたプレゼンテーションを実施する予定だ。

 「アヌシー・アニメーションショーケース」選出作品の多くは、その後長編映画として完成・公開へとつながっている。過去には、岩井澤健治監督『ひな』や、松本大洋原作『Sunny』などが選出。近年では、四宮義俊監督『花緑青が明ける日に』が2024年に同プログラムへ選出された後、「第76回ベルリン国際映画祭」コンペティション部門へ正式出品され、今年3月に全国公開を果たしている。

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