記事は、上海ディズニーの入場料や飲食品の値段について文句が出ていることについて「心を落ち着けて考えてみれば、市場の予測判断やその価格設定体系にかなっているのだ」と説明。中国大陸では初めて、世界でも6番目のディズニーテーマパークである上海ディズニーは、そのブランド的価値が明らかに一般の観光・娯楽施設より高いこと、それがビザを取得して出国することなく、本物のディズニーキャラクターたちに出会えることを考えれば理不尽な価格設定ではないとの論理を展開した。
また、ディズニーは世界的に成熟した商業プロジェクトであり、配置や価格、特色づくり、マーケティング、販売、効果の評価など全て市場によるチェックを経て、規定の目標や市場ニーズを満たすべく絶えず調整されていくものであると指摘。その価格が高いかどうかは、利用する消費者自身が考えればいいことであり、他人がああだこうだ心配する必要はないのだとも論じた。
記事は「上海ディズニーの肉まんが日本よりも安くなければならない、などと規定する者は誰もいない。商品経済の時代においては、経営者も消費者も経済人としての理性的な目で市場行為を眺める必要があることを学ばなければならない」としたうえで、上海ディズニーが「楽園」になるのか、高価と言われる肉まんが訪問客に受け入れられるかどうかの判断は、「市場の評判や一定期間の結果に委ねてみてはどうだろうか」と締めくくった。
市場経済において、商品の価格が適正かどうかは消費者がそれの価格を受け入れるかどうかで決まる。そういった意味では、正式オープンを前に価格設定が高すぎるという判断を下すのは時期尚早と言えるかもしれない。
中国ではこれまでしばしば、空港で供される飲食品の値段が市井の価格の数倍という「ぼったくり」状態であることが指摘されてきた。ゆえに、中国では一般的な金銭感覚を逸脱した状況に対して敏感に反応する土壌があると言えるが、ディズニーのテーマパークは独特の高いブランド価値、商品価値、クオリティの高さを持っている。必ずしも今の中国における「一般的な感覚」と合致しない部分があるのではないだろうか。
チケットや食べ物の値段が高すぎる、という「外野」の議論は、本営業を開始してどれほどの集客があるかを見てからでも遅くはない。
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