中国メディア・今日頭条は15日、「徐福は結局、日本人の祖先である神武天皇なのだろうか」とする文章を掲載した。文章はまず、1950年代に香港の学者・衛挺生氏が徐福と神武天皇に10の類似点があることから「徐福は神武天皇」説を提起して以降、多くの中国人、日本人がこの説に影響を受けてきたと紹介。そのうえで、徐福が神武天皇として神格化された可能性について持論を披露した。
文章は、徐福は中国大陸から近い北九州に上陸したと想定。そして、当時弥生時代の農耕社会だったとされる日本の人びとにとって徐福とその一行は「極めて強大で、抗うことのできない」存在だったはずだとした。一方、徐福は始皇帝の追っ手から逃れるために積極的に現地化を進め、これにより新たな民族が形成されるとともに、彼らが持ち込んだ中国の文明が日本社会の成長を大いに加速させたと論じた。
さらに、徐福が用いていた銅剣、銅鏡、玉がやがて日本建国の「三種の神器」として崇め奉られるようになり、彼の後継者が日本列島を統一して大和王朝を立ち上げた、大和王朝が歴史書を編纂する際、遺跡をベースに神秘的な要素を加えて「神武天皇」化した、と説明している。
文章も断りを入れているが、このストーリーはあくまで出回っている仮説から推測して組み立てたものであり、有力な根拠に裏付けられたものではない。現時点では「徐福は神武天皇」という説を肯定することも、完全に否定することもできないゆえ、日本各地や中国でさまざまな仮説が出され、議論が繰り広げられている。昔も今も、徐福は日本と中国との交流に一役買っているのである。(編集担当:今関忠馬)(写真は徐福像、写真提供:(C)yigeyinghua/123RF)
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