中国と日本の住宅事情は大きく異なっている。中国では団地や高層マンションが立ち並び、多くの人々がそこで暮らしている。
中国農村部では戸建ての家は一般的に見られるが、都市部では戸建て住宅は日本以上に少ない。

 中国人からすれば、国土が大きい中国ではマンションや団地で暮らす人が多いのに対し、国土が相対的に小さい日本では戸建て住宅が中国より多く見られることが不思議でたまらないようだ。

 中国メディアの網易は10月30日、「日本の国土は非常に小さいのに、なぜ日本人で戸建て住宅に住むことができるのか」と疑問を投げかける記事を掲載し、日本の住宅事情について紹介している。

 日本のアニメやテレビドラマが好きであったり、日本を訪れたことのある中国人ならば、日本の住宅事情についてある程度の知識は持っていることだろう。記事は、日本の1平方キロメートルあたりの人口密度は中国の2.4倍もあることを紹介しつつ、人口密度が高い日本ではなぜ低層の戸建てが存在することができるのだろうかと疑問を投げかけた。

 その答えとして記事は、「人口分布の偏り」を指摘した。記事によると、日本には東京を中心とした首都圏と京阪神の経済圏など一部の都市周辺に人が集中して住んでおり、そこでは人口密度がさらに高くなっていることを指摘。そのため、高層のマンションがあるのは都市部の一部地域だけであり、東京であっても郊外では戸建て住宅は普通に存在すると指摘した。

 また、日本の土地制度も戸建て住宅が存在できる理由の1つだと指摘。日本では土地を購入すれば所有権を手にすることができ、「代々相続していくことが可能」であると紹介した。

 中国では土地は人民のものという考え方があるため、土地を取得するとしても、実際に手にできるのは期限付きの使用権だ。また、中国では公共工事などを理由に土地の収用も強制的に行われる。
こうした政策の違いも、中国の住宅事情に大きな影響を与えているのだろう。中国の都市部の人口は増え続け、マンションが次から次へと建設されているが、都市部では戸建て住宅はほとんど存在せず、中国人からすれば土地の所有権を得れば戸建て住宅にも住むことができる日本人が羨ましいようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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