中国メディア・今日頭条は27日、リメイク作品の公開に際し、1978年に中国で公開された「追捕」が、いかに当時の中国に衝撃を与えたかを紹介する記事を掲載した。
記事は「70年代末から80年代の日中蜜月期、日本からやってきた映画の波は中国の観客や映画関係者に計り知れないほどのインパクトを与えた。なかでも『追捕』が巻き起こしたセンセーションは、今のどんなハリウッド映画の大作さえ足元にも及ばない」としている。
そして、「高倉健扮する杜丘の無表情で寡黙なクールガイぶりは、立派な男性の代名詞となった。中野良子が演じた、愛おしくも恨めしくもある真由美には何億もの中国人が傾倒した。また、田中邦衛が扮した横路敬二の下衆なキャラクターも、多くの人の心に残った。さらに、熊との戦い、犯罪者との戦い、不公平な司法体制との戦い、自家用飛行機、真由美が馬を暴走させて警察の包囲を打破するシーン、おしゃれな髪型やコート、メガネ、美しい容姿、軽快なリズムは、紋切り型の劇に飽き飽きし、自転車が贅沢品だった中国大陸にはまるで一発の重量級爆弾のようだった」と評した。
さらに、「特に、高倉健の硬派なイメージは当時中国で流行していた『バターボーイ』(顔がいいだけの二枚目)とは強烈なコントラストをなしていた。85年発表の雑誌に掲載された『どこに行ったら高倉健が見つかるのか』という文章では、『中国の男子は退化してしまった』という作者の嘆きが綴られ、『漢(おとこ)を探せ』が社会全体の話題になった」と伝えている。
記事を読んだ中国のネットユーザーは、「もう何十年も経つけれど、70年代、80年代の日本の映画やドラマは今でも中国大陸の作品を全く寄せ付けないほど優れている」、「中国映画の優男一辺倒を打ち破って、ハードボイルドを中国に持ち込んだ」、「高層ビル、小型自動車、セスナ機、そして真由美。当時は本当に震えた」、「『追捕』はとても芸術性が高い。
今もなお日本を代表する俳優として名前が挙がる高倉健さんと中野良子さんの「追捕」コンビ。高倉さんの訃報は中国にも大きな衝撃を与え、多くのメディアが報じた。中野さんは昨年より、中部・北陸地方の中国系観光客誘致プロジェクト「昇龍道」の大使を務めている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
【関連記事】
「死んでも嫌いだ」と反日感情を語る中国人を日本に行かせてみた=中国メディア
米を買いに台北から新潟に来た台湾人がお茶しか買えずに帰還したトンでもない事情=中国メディア
古代中国の香りが残る日本と韓国の農村 でも両者の間にはとても大きな「格差」があった=中国メディア
日本一の大都市・東京と、中国一の大都市・上海 すごいのはどっちだ?=中国メディア
外国ネットユーザー「どうして日本しか中国文化の影響を認めてないの?」 韓国人「・・・」=中国メディア