記事はまず、中国ではカラスが「神の鳥から不吉な鳥」へと変化してきたと紹介。昔はカラスが神聖化された存在で太陽の象徴でさえあったという。しかし漢・宋の時代を境に腐肉を食するカラスに不吉さを感じるようになり、今ではカラスの「鳴き声を聞くだけで眉をひそめる」までになったとしている。
では日本ではどうだろうか。記事は、日本人はカラスを「賢い鳥」と見ていると紹介。「烏」の付く地名もあり、仁王同公園には「天狗カラスの像」があるほどで、日本ではかつてカラスは「神聖視」されていたと伝えている。八咫烏はその典型と言えるだろう。
そのうえで記事は、日本ではカラスは「鳩と同等の待遇」を受けているとしている。例えば、カラスを題材にした歌「七つの子」は子どもたちに親しまれており、カラスの親子の出てくる絵本もあると伝えた。また、日本ではカラスが「自由に飛び回っていて」、カラスの賢さがよく知られていることも、決して中国のように毛嫌いされているわけではないことを示していると伝えた。
中国では、「神聖な鳥」から「不吉な鳥」へと極端にイメージが下がっているのに対し、日本ではそこまで嫌われているわけではないと言えるようだ。記事によると、よく使われることわざからもそれが感じられるという。日本では「烏の行水」、「今鳴いた烏がもう笑う」のように、良くも悪くもない「中性的な意味合い」でカラスが出てくるのに対し、中国では「烏合の衆」のように否定的なことわざが多いと分析している。
こうして見ると、日本と中国とではカラスに対するイメージがずいぶんと異なるようであるが、いずれも人間が勝手に抱いたイメージであり、カラスにとってはどうでも良いことなのかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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