中国メディア・東方網は5日、新型コロナウイルスの感染が拡大している日本で先日、遠隔操作ロボットを使用した卒業式が行われて注目を集めたことについて「人工知能の時代、われわれはどう振る舞うべきなのか」とする記事を掲載した。

 記事は、先月28日に東京千代田区にあるBBT(ビジネス・ブレークスルー)大学が都内のホテルでロボット「newme」を使った世界初の卒業式を執り行ったと紹介。
「newme」は成人した人間ほどの背丈で足は4つの車輪で構成されており、顔面部分のモニターに操作者の顔を表示することができるとした。

 そして、卒業式ではガウンに学士帽が着用された「newme」が自宅にいる卒業生代わりとなり、名前を呼ばれた卒業生が遠隔操作でロボットを学長の前まで動かし、卒業証書を受け取ったと説明。他の卒業生たちはその様子をオンラインミーティングアプリのZoomで視聴したと伝えた。

 そのうえで「アイデアは素晴らしいのだが、現場の設えや色調には違和感がある。特に壇上に置かれた黄色い菊の花や、遠くから見るとモノクロに見えてしまう卒業生の写真から、多くの中国人ネットユーザーが『われわれには日本人のセンスが理解できない』との感想を残している」と紹介する一方、実際に「出席」した卒業生からは「とても新鮮で、出られてよかった」との声が出ているほか、同大学の教授も「日本の教育にとってポジティブな意味を持つ」試みであるとの見解を示したと紹介した。

 記事は同大学のオンライン卒業式について「些か画風は奇妙だった」ものの、新しいものを大胆に使ってみようとする試みは奨励に値するものだと評価。「5G時代に入り、ネットワークを使ったイベントの機会はますます増えるだろう。技術は生活や考え方を変える。われわれは新しいものを奇異のまなざしで観察するのではなく、そこにある潜在力を発掘する姿勢を持つべきなのだ」と論じている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)


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