このほど本紙などが加盟する冷凍食品記者クラブの取材に応じ、今津秀会長は「引き続き新しいことにも積極的に挑戦していく。市販用の販売拡大を通じ、ちぬやブランドをもっと浸透させたい」との思いを語った。
富士経済調べによると、同社は業務用の冷凍ポテトコロッケ、冷凍チキンカツ・ササミカツでトップシェアの座にある。冷凍メンチカツ・ハムカツ類でも2位と強い。
創業時(1976年)から経営に関わってきた今津会長は「四国の冷凍食品メーカーとして事業を軌道に乗せるまでには紆余曲折があった」とした上で、「様々な冷凍調理品に挑戦したが、結果的にボリュームの大きいコロッケに着目。量産品を志向した『むかしのコロッケ』がヒットし、業界で徐々に認知されるようになった」と振り返る。
現状、最新の生産拠点は四国ちぬや宇和工場(愛媛県西予市)だ。愛媛ちぬやの既存工場が手狭になっていたことから、2019年に約100億円を投じて建設。冷凍メンチカツ類など、最新鋭の2ラインで日産150万個を供給する。
そして26年4月、新たな生産拠点となる北海道ちぬやが始動した。テーブルマーク傘下の北海道加ト吉から全株式を取得しグループ化したもの。
今津秀会長(前列中央)と松村信人社長(同左) 今津会長は「ばれいしょ(じゃがいも)の主産地である北海道に工場を持つ意味合いは大きい。
当面は冷凍ポテトコロッケを中心に製造。新規ラインの入れ替え・導入等により品質向上や生産体制の強化も目指す。
足元では市販用商品の販売に注力。松村信人社長は「約20年前から展開し、現在の売上構成比は約2割(約60億円)まで上昇した。ただし、まだまだ伸ばせる余地は大きい。世間で『味のちぬや』ブランドを広く認知してもらうためにも重要」と話す。
「むかしのコロッケ」シリーズ等のコロッケ類、メンチカツ類、ささみフライ類を定番に、もちもち食感が特長の「いももち」への期待も大きい。
社員から改善提案4264件
同社はかねてより明快な経営理念・経営方針を内外に示し、10項目からなる「ちぬやフィロソフィ」も制定。その一つである「ガラス張りで全員参加経営をする」を実践するため、独自に「楽しい改善提案500」を行う。自らアイデアを考えて提出するだけで、なんとすべての提案に500円が支給されるという。
昨25年度は実に4264件もの改善案が提出された。そのうち7割近くを実施。これまでに「ばれいしょ在庫の見える化」「改善提案の管理業務簡素化」などが特に成果を上げた。社員のモチベーションアップや現場における一体感の醸成などに一役買っている。
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