コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを...の画像はこちら >>

安いうえに、品質も向上している地方発のスーパー

あらゆるモノの値上がりが止まらない日本で、コスパの良さを前面に押し出すスーパーマーケットは、ますます生活に欠かせないものになってきた。

そんな中、今、地方発のスーパーが熱い。

安さはもちろん、品質もグングン向上!  今回は群雄割拠となった"地方系スーパー"それぞれのこだわりをバッと一覧したい。

*  *  *

【勢い止まらない「ラ・ムー」】

物価高が止まらない日本でディスカウント(安売り)スーパーマーケットの存在感が増している。特に地方発祥のチェーン店がすごい。

例えば、「TRIAL GO」(福岡県発)を運営するトライアルHDは2025年6月期の業績が売上高8000億円超、営業利益210億円超で、どちらも過去最高を更新、25期連続の増収を達成した。同年7月には、老舗スーパー・西友を買収するなど、実にノリノリだ。

神奈川県横浜市に本社を置く「オーケー」も首都圏を中心に急成長しており、24年に売上高6000億円を突破、関西エリアにも攻勢をかけている。

これらのスーパーが激安で商品展開できるのは共通の仕組みがある。流通ジャーナリストの西川立一(りゅういち)氏はこう解説する。

「人件費や店舗コストを抑えることはもちろん、各社が独自に商品の企画・開発・製造・販売までを一気通貫で行なう『プライベートブランド(PB)』を持ち、単価を下げているのも大きいですね」

ディスカウントとはうたっていないものの、コスパの良い食品スーパーとして名高い「バロー」(岐阜県発)や「ロピア」(神奈川県発)なども他エリアへとその勢力を広げ、まさに群雄割拠の小売業界―。スーパーマーケット評論家の三浦慶太氏はその背景をこう説明する。

「昭和後期から平成前期にかけて、ダイエーやイトーヨーカドーといった巨大チェーンは"総合スーパー"という画一的な業態で栄華を極めましたが、消費者のニーズが多様化する時代の流れの中で、2000年以降に大量閉店に追い込まれました。

その市場の空白に、独自の強みを磨き上げた地方企業が台頭。

今はそういった"地方系スーパー"が都市部や首都圏を目指して攻め上がり、まさに天下取りを狙っているような状況です」

そんな中、地方系スーパー戦争の台風の目になっているのが「ラ・ムー」(岡山県発)。

「198円弁当」(税別、以下同)や「100円たこ焼き」など、"メガ安"で西日本を中心に勢力を拡大している同店は、3月19日に関東初進出となる甲府徳行(とくぎょう)店(山梨県)をオープンした。

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
3月19日、ラ・ムー甲府徳行店のオープン前の様子。平日の朝でもかなりの行列に

3月19日、ラ・ムー甲府徳行店のオープン前の様子。平日の朝でもかなりの行列に

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
ラ・ムー店舗入り口付近にある併設店「PAKU-PAKU」で購入した1パック100円のたこ焼き。1時間半以上並びました......

ラ・ムー店舗入り口付近にある併設店「PAKU-PAKU」で購入した1パック100円のたこ焼き。1時間半以上並びました......

前出の西川氏はこう話す。

「まずは地価が低く出店コストを抑えられる地方や郊外に出店し、そこで結果を出した上で、満を持して東京に進出しようという戦略でしょう。数年後には23区内でもラ・ムーで買い物ができるようになるかもしれません」

新時代を先取りすべく、週プレ取材班はグランドオープン当日のラ・ムー甲府徳行店へ。すると、開店予定の午前9時前から数十mの長蛇の列ができており、国道と県道が交差する位置に店を構えたせいか、駐車待ちの車で周辺の交通が完全にマヒしてしまうほどの盛況ぶりだった。

取材班が入店する頃にはすでに店内は人であふれ、多くの人が「198円弁当」や袋詰めのパンといったメガ安商品を詰め込んだカートを押していた。東京に出店すれば、これ以上の激混みの光景が見られるかも。

【実はいろいろある各チェーンのこだわり】

では、ここからは地方系スーパー(東京発のスーパーもあるけど)のそれぞれの特徴を解説していこう。 

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
【岡山県発! ラ・ムー】大黒天物産株式会社(岡山県倉敷市)が運営、西日本を中心に160店舗以上を展開するスーパーチェーン。「メガ安」を掲げたその商品群は旗印にたがわぬ激安ぶりで、「198円弁当」や約3斤分の巨大食パン「ビッグアルプスブレッド」が税込235円など、コスパの高さは圧倒的。多くの店舗が24時間営業なのもうれしい。今年3月には関東エリア(山梨県甲府市)に初出店、その版図を広げている。写真は甲府徳行店(山梨県)

【岡山県発! ラ・ムー】大黒天物産株式会社(岡山県倉敷市)が運営、西日本を中心に160店舗以上を展開するスーパーチェーン。
「メガ安」を掲げたその商品群は旗印にたがわぬ激安ぶりで、「198円弁当」や約3斤分の巨大食パン「ビッグアルプスブレッド」が税込235円など、コスパの高さは圧倒的。多くの店舗が24時間営業なのもうれしい。今年3月には関東エリア(山梨県甲府市)に初出店、その版図を広げている。写真は甲府徳行店(山梨県)

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(左上から)ホテルの朝食用ロールパン(30個入り)、298円(税込 321円)、おろしハンバーグ弁当 198円(税込 213円)、ビッグアルプスブレッド 218円(税込 235円)、大黒様の濃厚ナポリタン 99円(税込 106円)、昔ながらのコロッケ98円(税込 105円)。商品の値段は甲府徳行店(山梨県)3月19日時点のもの

(左上から)ホテルの朝食用ロールパン(30個入り)、298円(税込 321円)、おろしハンバーグ弁当 198円(税込 213円)、ビッグアルプスブレッド 218円(税込 235円)、大黒様の濃厚ナポリタン 99円(税込 106円)、昔ながらのコロッケ98円(税込 105円)。商品の値段は甲府徳行店(山梨県)3月19日時点のもの

まずはラ・ムー。先述の「198円弁当」シリーズは「唐揚げ弁当」「てりたまハンバーグ弁当」「中華弁当」など種類が豊富で、よりボリューミーな298円の弁当も取りそろえている。PB「D-PRICE」が製造する商品は、食パン8枚切り83円、袋うどん・焼きそば各17円、30個入りロールパン298円などがあり、どれも破格の安さだ。

とにかく安さだけを重視しているように見える経営方針だが、「企業努力によって安かろう悪かろうとならず品質も向上し続けています」(西川氏)という。

トライアルは、祖業がIT企業だったこともあってリテールDX(小売デジタルトランスフォーメーション)をフル活用。「スキップカート」(セルフレジ機能搭載ショッピングカート)や顔認証決済を導入するなどテクノロジーを駆使したローコスト運営で差異化を図る。

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【福岡県発! TRIAL GO】株式会社トライアルカンパニー(福岡県福岡市)が展開するコンビニサイズの小型スーパー。セルフレジや顔認証決済、プロセスセンター(仕入れ、加工、包装、配送を一括で行なう施設)からの商品供給による店内での調理作業の省略など、徹底したコストカットで驚きの低価格を実現。「ロースかつ重」(348円)をはじめ、同店の惣菜、弁当、スイーツを製造・開発する「こはく本舗」のフードは高クオリティだ。写真は江古田栄町店(東京都)

【福岡県発! TRIAL GO】株式会社トライアルカンパニー(福岡県福岡市)が展開するコンビニサイズの小型スーパー。セルフレジや顔認証決済、プロセスセンター(仕入れ、加工、包装、配送を一括で行なう施設)からの商品供給による店内での調理作業の省略など、徹底したコストカットで驚きの低価格を実現。
「ロースかつ重」(348円)をはじめ、同店の惣菜、弁当、スイーツを製造・開発する「こはく本舗」のフードは高クオリティだ。写真は江古田栄町店(東京都)

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(左上から)メンチカツサンド 218円(税込 235円)、限界までクリームつめちゃいました カスタード・ホイップシュー 98円(税込 105円)、海老好きのための海老トマトクリーム 199円(税込 214円)、ロースかつ重 348円(税込 375円)、2種ソース オムライス 398円(税込 429円)。商品の値段は江古田栄町店(東京都)3月17日、4月6日時点のもの

(左上から)メンチカツサンド 218円(税込 235円)、限界までクリームつめちゃいました カスタード・ホイップシュー 98円(税込 105円)、海老好きのための海老トマトクリーム 199円(税込 214円)、ロースかつ重 348円(税込 375円)、2種ソース オムライス 398円(税込 429円)。商品の値段は江古田栄町店(東京都)3月17日、4月6日時点のもの

「ロースかつ重」(348円)が圧倒的な人気を誇るが、「子会社の『こはく本舗』が製造する食品も非常にお得。『自社製おはぎ』(328円)という3つの巨大なおはぎは、安さとボリュームを両立させていて魅力的です」(三浦氏)。

西川氏は「西友を買収したことで今後は精肉など生鮮食品も強くなるはず」と話す。日本の小売業界でナンバーワンの座を獲得するポテンシャルを秘めていると言えるだろう。

三浦氏が"安売り王"と評するのがオーケーだ。

「長年培ってきた無駄を徹底的に省く店舗運営により、すべての商品カテゴリーで満遍なく安い。

また、競合店の価格を調査し、もし自店のほうが高かった場合には『競合店に対抗して値下げしました』と書いたPOPを掲げて値下げしている点も、価格面で他社に負けてたまるかという気概を感じます」 

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【東京都発! オーケー】東京・上板橋で創業。関東を中心に170店舗以上を展開。強みはモットーの「高品質・Everyday Low Price(毎日低価格)」だけでなく、客との信頼構築策にあり。その代表例が「オネスト(正直)カード」。各商品に時折設置されるポップで、例えば「レタスは長雨の影響で品質が普段に比べて悪く、値段も高騰しています」といった具合に店に不利になる情報も隠さず伝える。写真は高田馬場店(東京都)

【東京都発! オーケー】東京・上板橋で創業。関東を中心に170店舗以上を展開。強みはモットーの「高品質・Everyday Low Price(毎日低価格)」だけでなく、客との信頼構築策にあり。その代表例が「オネスト(正直)カード」。
各商品に時折設置されるポップで、例えば「レタスは長雨の影響で品質が普段に比べて悪く、値段も高騰しています」といった具合に店に不利になる情報も隠さず伝える。写真は高田馬場店(東京都)

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(左上から)バターが香るメロンパン 120円(税込 129円)、若鳥油淋鶏弁当 359円(税込 387円)、旬にぎり10カン(炙りサワラ、国産しらす) 580円(税込 626円)、手作り チェリートマトのマルゲリータピザ 498円(税込 537円)。商品の値段は高田馬場店(東京都)3月14日時点のもの

(左上から)バターが香るメロンパン 120円(税込 129円)、若鳥油淋鶏弁当 359円(税込 387円)、旬にぎり10カン(炙りサワラ、国産しらす) 580円(税込 626円)、手作り チェリートマトのマルゲリータピザ 498円(税込 537円)。商品の値段は高田馬場店(東京都)3月14日時点のもの

200円の手数料を払い入会することで食料品が3%相当額(酒類を除く、現金払いのみ)値下げとなる「オーケークラブ」会員も約776万人に達するなど、着々と全国にファンを増やしている。

明確にディスカウントを打ち出すこの3店には全体的な安さではかなわないものの、特定の商品群を安くしたり、こだわり路線へとかじを切るなどして独自の強みを持つスーパーもある。

一軒の精肉店から始まったロピアの武器はやはり肉。

「特に私が好きなのが『お肉屋さんの牛肉カレー』(980円)。食べ応え抜群の肉がゴロゴロと入っていて、さすが肉屋というクオリティ」(三浦氏)

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
【神奈川県発! ロピア】1971年創業の精肉専門店「肉の宝屋」(神奈川県藤沢市)をルーツとし、精肉の品質と種類の多さで他店を圧倒するスーパーチェーン。牛一頭を丸ごと買い、希少部位なども含めて低価格で提供するなどコスパの良さも魅力。「からあげの山」(999円)といった業者向けの大容量のパック商品も充実していて、「ロープライスのユートピア」「食のテーマパーク」のキャッチフレーズにたがわぬ楽しさがある。写真は馬絹店(神奈川県)

【神奈川県発! ロピア】1971年創業の精肉専門店「肉の宝屋」(神奈川県藤沢市)をルーツとし、精肉の品質と種類の多さで他店を圧倒するスーパーチェーン。牛一頭を丸ごと買い、希少部位なども含めて低価格で提供するなどコスパの良さも魅力。「からあげの山」(999円)といった業者向けの大容量のパック商品も充実していて、「ロープライスのユートピア」「食のテーマパーク」のキャッチフレーズにたがわぬ楽しさがある。写真は馬絹店(神奈川県)

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
(左上から)焼き鳥三昧(ハラミ・ハツ・モモ) 699円(税込 754円)、大きな皮のせ焼売 300円(税込 324円)、濃厚焼きチーズケーキ 399円(税込 430円)、焼肉明太のり弁 500円(税込 540円)、からあげの山(900g) 999円(税込 1078円)。商品の値段は馬絹店(神奈川県)3月24日時点のもの

(左上から)焼き鳥三昧(ハラミ・ハツ・モモ) 699円(税込 754円)、大きな皮のせ焼売 300円(税込 324円)、濃厚焼きチーズケーキ 399円(税込 430円)、焼肉明太のり弁 500円(税込 540円)、からあげの山(900g) 999円(税込 1078円)。商品の値段は馬絹店(神奈川県)3月24日時点のもの

ちなみに、本特集の趣旨とはビタイチ関係のない情報だが、同社の髙木勇輔代表取締役の奥さんはフジテレビ元アナウンサー、"カトパン"こと加藤綾子さんだ。

肉といえばロピアなら、魚といえばバローである。

「魚専門店を超える豊富な魚種の品ぞろえを誇る鮮魚コーナーは圧巻。スタッフがその場でさばいてくれるサービスもうれしいですね」(三浦氏)

筆者が訪れた横浜下永谷店も例に漏れず、水族館のような鮮魚コーナーがあった。すし店なら3000~4000円はするであろう中トロ、大トロが入った「本まぐろ握り鮨盛合せ(8貫)」が1580円で思わず衝動買い。魚だけでなく、焼きたてのおいしいパンを低価格で提供する「北欧倶楽部」も同ブランドの看板になっていた。

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
【岐阜県発! バロー】東海エリアからじわじわ勢力を広げるバローは「デスティネーション・ストア」(目的買いの店)を掲げ、特に鮮魚コーナーの品ぞろえは他の追随を許さない。首都圏唯一の店舗・横浜下永谷店では「頭から尻尾まで見える魚屋」をコンセプトに、買い物客の目の前で魚をさばく。安さよりも品質重視だが、多様な98円パンを並べるインストアベーカリー「北欧倶楽部」や30円コロッケも人気。写真は横浜下永谷店(神奈川県)

【岐阜県発! バロー】東海エリアからじわじわ勢力を広げるバローは「デスティネーション・ストア」(目的買いの店)を掲げ、特に鮮魚コーナーの品ぞろえは他の追随を許さない。首都圏唯一の店舗・横浜下永谷店では「頭から尻尾まで見える魚屋」をコンセプトに、買い物客の目の前で魚をさばく。安さよりも品質重視だが、多様な98円パンを並べるインストアベーカリー「北欧倶楽部」や30円コロッケも人気。写真は横浜下永谷店(神奈川県)

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
(左から)本まぐろ 握り鮨盛合せ(本まぐろ、中トロ、大トロ) 1580円(税込 1707円)、かき食べ比べ飯 598s(税込 646円)、手作り照り焼き Wチキンピザ(ホール) 598円(税込 646円)、北欧アップルパイ500円(税込 540円)。商品の値段は横浜下永谷店(神奈川県)4月8日時点のもの

(左から)本まぐろ 握り鮨盛合せ(本まぐろ、中トロ、大トロ) 1580円(税込 1707円)、かき食べ比べ飯 598s(税込 646円)、手作り照り焼き Wチキンピザ(ホール) 598円(税込 646円)、北欧アップルパイ500円(税込 540円)。商品の値段は横浜下永谷店(神奈川県)4月8日時点のもの

こだわりの惣菜(そうざい)を提供するのは埼玉県発の「ヤオコー」。「安さと品質を兼ね備え、お得な気持ちになれます。店内の風景も美しく、居心地がいい。買い物自体を豊かな体験として楽しめるのがポイントですね」(三浦氏)

東京23区内にある杉並桃井店をのぞいてみると都心スーパーとは思えない広々としたスペースで、お弁当や惣菜などは他店にはないシズル感にあふれていて非常においしそう。

店内調理に強いこだわりがあるのも納得だ。

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
【埼玉県発! ヤオコー】関東で202店舗を展開する埼玉の雄。その強みは独創性のあるお弁当や惣菜、パンだ。店内調理にこだわり、店舗によってはその様子をガラス越しに眺められて購買意欲がかき立てられる。オレンジジュースやコーヒーなど自社製造商品もハイクオリティ。宮城県仙台市の有名スーパー「主婦の店さいち」の製造法を受け継いだ99円の「あずき香る 粒あんおはぎ」など格安商品も高評価。写真は杉並桃井店(東京都)

【埼玉県発! ヤオコー】関東で202店舗を展開する埼玉の雄。その強みは独創性のあるお弁当や惣菜、パンだ。店内調理にこだわり、店舗によってはその様子をガラス越しに眺められて購買意欲がかき立てられる。オレンジジュースやコーヒーなど自社製造商品もハイクオリティ。宮城県仙台市の有名スーパー「主婦の店さいち」の製造法を受け継いだ99円の「あずき香る 粒あんおはぎ」など格安商品も高評価。写真は杉並桃井店(東京都)

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
(左から)お好み焼き 398円(税込 429円)、海老と野菜天ぷら盛合せ 498円(税込 537円)、北海道産あずき おはぎ粒あん・きなこ 260円(税込 280円)、筍 銀鮭西京味噌弁当 698円(税込 753円)。商品の値段は杉並桃井店(東京都)4月3日時点のもの

(左から)お好み焼き 398円(税込 429円)、海老と野菜天ぷら盛合せ 498円(税込 537円)、北海道産あずき おはぎ粒あん・きなこ 260円(税込 280円)、筍 銀鮭西京味噌弁当 698円(税込 753円)。商品の値段は杉並桃井店(東京都)4月3日時点のもの

最後に紹介するのは昨年10月期の連結純利益が前期比から48%増となるなど、破竹の勢いで業績を伸ばしている「業務スーパー」(兵庫県発)。

「フランチャイズシステムを採用し、加盟店に商品を卸すビジネスモデル。ですが、直轄エリア店舗のロイヤルティは仕入れ額の1%でとても安く、常温品と冷凍食品に特化した品ぞろえでロスが少ないシステムを構築できたのが安さの秘密です」(三浦氏)

ロット売りの商品は、単品換算で見ると、今回紹介した他スーパーに比べても激安だ。

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
【兵庫県発! 業務スーパー】北海道から沖縄まで全国各地に約1100ものフランチャイズ店舗を展開。その実態は小売業というより製造卸売業だ。冷凍食品や加工食品など業務用の大ロット商品は特に割安で、「焼そば」「フレンチフライ」「鶏竜田揚げ」といった1kgシリーズや、1本30円を切るものもある50本入り焼き鳥など、そのコスパは異次元。ほかに、パスタやワッフルなど海外直輸入の商品も豊富。写真は中野弥生町店(東京都)

【兵庫県発! 業務スーパー】北海道から沖縄まで全国各地に約1100ものフランチャイズ店舗を展開。その実態は小売業というより製造卸売業だ。冷凍食品や加工食品など業務用の大ロット商品は特に割安で、「焼そば」「フレンチフライ」「鶏竜田揚げ」といった1kgシリーズや、1本30円を切るものもある50本入り焼き鳥など、そのコスパは異次元。ほかに、パスタやワッフルなど海外直輸入の商品も豊富。写真は中野弥生町店(東京都)

コスパ最強「地方系スーパー」戦国時代が到来! 全7チェーンを徹底調査!
(左から)五目春巻(20本入り) 528円(税込 570円)、ベルギーワッフル(10個入り) 448円(税込 483円)、牛カルビ重 298円(税込 321円)、業務用焼そば(1㎏) 178円(税込 192円)。商品の値段は中野弥生町店(東京都)3月16日時点、上池袋店(東京都)3月24日時点のもの

(左から)五目春巻(20本入り) 528円(税込 570円)、ベルギーワッフル(10個入り) 448円(税込 483円)、牛カルビ重 298円(税込 321円)、業務用焼そば(1㎏) 178円(税込 192円)。商品の値段は中野弥生町店(東京都)3月16日時点、上池袋店(東京都)3月24日時点のもの

【注目の新ブランド「ロビン・フッド」】

これら7店のほかにも今後、新規勢力が台頭してくる可能性は大いにあるという。

「地方のディスカウントスーパーは都市部に進出して従来のスーパーから顧客を奪っていましたが、複数のディスカウントスーパーが一斉に勢力を広げた結果、今は都市部でディスカウントスーパー同士の争いが激化しています。

また、最近では格安で食品を扱うドラッグストアなども増えてきており、異業種間競争にも発展しています。ディスカウント大手のドン・キホーテを運営するPPIHもOlympicグループを買収し、食品販売の新ブランド『ロビン・フッド』として全国展開することで市場へ本格的に殴り込んできます。スーパーはさらなる戦国時代に突入するでしょう」(西川氏)

そんな中、地方系スーパーが生き残るために必要なこととは何か。三浦氏が言う。

「現在の市場では安いだけでは生き残れない。安さを前提にしつつ、惣菜、鮮魚、肉といった自社の強みを前面に押し出すとともに買い物の『楽しさ』や『発見』といった付加価値を提供できるかどうか、それが各社生き残りのカギになるのではと思います」

消費者にとって選択肢が広がるのはうれしいこと。がんばれ地方系スーパー!

取材・文/武松佑季 写真/PIXTA

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