【新連載】SHOW-WA青山隼の「果てしない延長戦」。浦和レ...の画像はこちら >>

連載【果てしない延長戦】第1回

元Jリーガーで、現在は昭和歌謡グループ・SHOW-WAのメンバーとして活躍する青山隼(38歳)。サッカーだけで終わらない人生を求め、さらなる夢を追い続ける彼の新連載「果てしない延長戦」がスタートする。

現役時代の先輩や戦友をはじめ、各界で活躍する方をゲストに招き、「人生の転機」や「次への挑戦」をテーマに熱く語り合う本企画。対談を通じて、彼自身も学びながら"地味にコツコツ"と成長していく。

記念すべき第1回は、Jリーグ・浦和レッズ時代のチームメイトであり尊敬してやまない先輩、坪井慶介さんを迎えてキックオフ。前編では、出会いや関係性、サッカーと向き合う姿勢について語ってもらった。

【出会いは浦和レッズの初キャンプ】

――出会いは2011年。青山さんが徳島ヴォルティスから浦和レッズに移籍したときでしょうか?

青山 そうですね。当時、J1の浦和レッズからまさかのオファーをいただいて入団しました。ツボさん(坪井)は全盛期のレッズを支えていて、"日本代表の坪井慶介さん"という印象で。それまで身近に代表選手がいる環境ではなかったので、とてつもない距離を感じていました。

坪井 正直、最初は青山隼を認識していませんでした。現役時代は他の試合にあまり興味がなくて。同世代かJ1同士で対戦する選手じゃないとほとんど名前を覚えていなかったんです。

青山 そうですよね。僕は、2006年のドイツワールドカップに出ている姿をテレビで見ていました。「坪井さんが足つった!」とか思いながら見ていて......。

坪井 そうね、ワールドカップで足つったね(笑)。年齢も9歳下なので、初めて話したときに「青山隼ってこのコか」って思ったぐらいでした。

【新連載】SHOW-WA青山隼の「果てしない延長戦」。浦和レッズ時代の先輩、元サッカー日本代表・坪井慶介と語る〈前編〉

――2011年は坪井さんが32歳、青山さんが23歳になる年です。今より年齢差を感じると思うのですが、二人の距離が近づいたきっかけは?

青山 鹿児島の指宿キャンプです。入団後初めてのキャンプだったので、まだチームに馴染めていなくて。ひとりでお風呂に行ったら、ツボさんもひとりで入っていたんですよ。「お疲れさまです! 坪井さんって長渕剛さんが好きなんですよね? 僕も好きです」って話しかけたのが最初でした。

坪井 長渕さんを好きというのは、チーム内では有名な話だったんですよ。

青山 「どんな曲知ってるの?」と聞かれて、「『乾杯』です」って王道すぎることを言ってしまい......。

坪井 「お前は浅いな!」って(笑)。「じゃあこの曲知ってるか?」とか、そこから話が広がって少しずつ話すようになって。そんな出会いでした。

青山 ツボさんはキャンプ中もトップチームのレギュラーで、たまにコミュニケーションを取るくらいしか機会がなかったんです。でも、キャンプが終わってオフってときに「家どこなの?」って聞かれて、たまたま近所だったんですよ。

坪井 そうだね、すごい近かったね。

青山 それで「うちの家族と他の選手の家族みんなでご飯行くけど来る?」と誘ってくださったんです。「日本代表の方に誘ってもらえた!」ってめちゃくちゃ嬉しいじゃないですか。初めてツボさんの奥様やお子さんともお会いして、そこから距離が縮まりました。

【新連載】SHOW-WA青山隼の「果てしない延長戦」。浦和レッズ時代の先輩、元サッカー日本代表・坪井慶介と語る〈前編〉

【別世界にいた二人が飲み仲間に】

――翌年2012年には青山さんが徳島ヴォルティスに移籍。チームメイトだったのは一年だけなのに、今も親交が続いているのはすごいですね。

坪井 僕、仲間はたくさんいるんですけど、ひとりで過ごす時間がわりと好きで。

後輩を引き連れて「はい、みんな行くぞ!」ってタイプではなかったんですよ。でも青山に対しては、「長渕さん好きとか言っているけど、まだまだ鍛えなきゃダメだな」という思いがあって。

青山 鍛えるの、そっちですか(笑)。

坪井 そうだよ(笑)。あとは、ワールドカップの出場経験があって年齢も30代になると、若い選手から遠慮されるんです。それなのに、青山隼は遠慮しながらもすごいズカズカくる(笑)。それが面白くて、気になる存在だったのはよく覚えています。

青山 内心ヒヤヒヤでした。僕もU-20の代表経験はありましたけど、ワールドカップに出るフル代表とは次元が違うじゃないですか。だけど、ツボさんって偉ぶるところが全然なくて。心は広いし責任感は強くて、言葉だけじゃなくて行動で示してくれる。「僕の人生に影響を与えてくれるだろうな」と勝手に思っていたのもあって、もっと近くで学びたい気持ちでした。

坪井 1回食事に誘っちゃったもんだから、そのあとの誘いがすごいんですよ。休みのたびに「ツボさん、今日何してますか?」って連絡が来るんです。「今日は家族と予定があるから......」とか言っていたのに、しまいには青山も僕の家族と一緒にご飯を食べるようになって。しまったなぁと思いました(笑)。

青山 やばい奴ですね(笑)。その頃は、若い人同士のワイワイする飲み会にあまり行かないタイプだったので、ツボさんとお酒を飲むのが楽しかったんです。

坪井 そう、この世代は特にワイワイしたコが多いからね。今となっては成長した姿を見せてくれますけど、23歳の青山隼は僕ら夫婦に説教されてばかりで(笑)。優しい好青年はいいところでもあるけど、最後自分で決めきれない甘さがあったかなと思います。

【新連載】SHOW-WA青山隼の「果てしない延長戦」。浦和レッズ時代の先輩、元サッカー日本代表・坪井慶介と語る〈前編〉

【今できる100%をやる】

――「僕の人生に影響を与えてくれるだろうな」という思いは的中。実際に価値観を変えられた出来事があったそうですね。

青山 レッズではあまり試合に出られず、夏になっても結果を残せなかったんです。

そんな苦しんでいた時期にツボさんもメンバー外になって、試合でもないのに誰よりも練習していて。「なんでそんなに一生懸命できるんですか?」と聞いたら、「今できる100%をやる。今日100%でやらないと試合に出られないし、夢や理想があっても辿り着けないから」と言われて。自分を見つめ直すことができましたし、あの言葉がなければ今の自分はないと思います。

坪井 今思えば、ちょうどいい時期でした。学生時代はあまりいいサッカー人生ではなかったんですけど、プロになってからはずっと試合に出ていたんです。だけど2011年はメンバー外になり、その一年間はほとんど試合に出ていないんですよ。

――前年の坪井さんはリーグ戦31試合出場ですが、2011年シーズンはリーグ戦5試合、リーグカップ戦2試合出場でした。翌年は復帰して30試合以上出場しています。

坪井 そうなんですよ。だから、僕からしても一番苦しい時期を共に過ごした仲間でもあり、あの頃の経験が今につながっているので存在として大きかったですね。「今できる100%を」と言いながら、たぶん自分自身に言い聞かせていたと思います。

やっぱり悔しかったですし、移籍も考えましたし。青山に言ったからには自分も絶対やらなきゃいけないので。出会ったタイミングがものすごく良かったですね。

青山 ありがとうございます。嬉しいです。

坪井 人とのつながりって面白いですよね。運なんてね、いつでもどこでもその辺にあるんじゃないかなと思うんです。誰にでもチャンスはあるかもしれないけど、それに気づけるか、つかめるかは別で。何もやらないと絶対につかめない。そのための準備が必要だと思うので、僕は「今できる100%を」と言い続けています。

【新連載】SHOW-WA青山隼の「果てしない延長戦」。浦和レッズ時代の先輩、元サッカー日本代表・坪井慶介と語る〈前編〉

●坪井慶介(つぼい けいすけ) 
1979年9月16日生まれ 東京都出身 
◯福岡大学を卒業後、2002年に浦和レッズに入団しプロデビュー。2006年ドイツW杯に出場するなど、日本代表としても活躍。湘南ベルマーレ、レノファ山口FCを経て、2019年に現役引退。現在はサッカー解説やメディア出演、イベント出演など幅広く活動。ラジオ『"漢"坪井慶介のラジオツボイ!』(茅ヶ崎FM、毎週木曜19:00~)レギュラー出演中!
公式X【@tsubo_0916】 
公式Instagram【@keisuke_tsuboi0916】

●青山隼(あおやま じゅん) 
1988年1月3日生まれ 宮城県出身 
◯2006年にプロデビュー。U-20日本代表経験を持ち、Jリーガーとして名古屋グランパス、セレッソ大阪、徳島ヴォルティス、浦和レッズでプレーし、2015年に現役引退。その後は、俳優として舞台やドラマ等に出演。現在は、秋元康プロデュースの昭和歌謡グループ・SHOW-WAのメンバーとして活動中。ラジオ『SHOW-WA寺田&青山の青春時代を取り戻せ!』(CBC、毎週日曜22:00~)レギュラー出演中。2026年10月1日(木)にはSHOW-WAとして初となる日本武道館での公演が決定!
公式X【@jun_aoyama1988】 
公式Instagram【@jun_aoyama_show-wa】

取材・文/釣本知子 撮影/上村透生

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