道悪回避ならスターアニスに追い風?
オークスの舞台となる東京芝2400mは、3歳牝馬にとって過酷な設定。未知の距離に加えて、道悪での開催となれば、大荒れの雰囲気が漂ってもおかしくなかったが、どうやら今年は堅く収まりそう。特に良馬場ならその恩恵を受けそうなのが、桜花賞馬のスターアニス。ただでさえ距離不安がささやかれているスターアニスにとって、自慢のスピードが削がれる可能性がある道悪だけは避けたかったはず。二冠達成に向けて、不安が一つ減ったことは歓迎すべきだろう。
オークスで浮上する“馬体重の壁”
一方で、もう一つ気になるデータがある。それがオークスにおける“馬体重の壁”だ。春の牝馬クラシックでたびたび話題になるのが、「桜花賞は馬格のある馬が、オークスはやや小ぶりな馬が強い」というもの。実際、過去10年の桜花賞(2017~26年)とオークス(2016~25年)における、勝ち馬の平均馬体重を比べると、桜花賞馬の470kgに対し、オークス馬は463kg。顕著ではないものの、一定の傾向が出ていることは間違いない。
さらにさかのぼって1986年以降の過去40年間のオークスを馬体重別で見ると、もっとも勝ち鞍が多いボリュームゾーンは460kg台の中型馬だった。続いて470kg台も好成績を残しているが、480kg台以上になると一気に好走する確率は下がっている。
【オークス当日馬体重別成績、1986年以降】
※()内は左から勝率、連対率、複勝率
~428kg:7-4-7-117(5.2%/8.1%/13.3%)
430kg台:5-6-7-73(5.5%/12.1%/19.8%)
440kg台:6-6-4-107(4.9%/9.8%/13.0%)
450kg台:5-4-6-106(4.1%/7.4%/12.4%)
460kg台:10-10-5-70(10.5%/21.1%/26.3%)
470kg台:6-4-7-62(7.6%/12.7%/21.5%)
480kg~:2-5-4-82(2.2%/7.5%/11.8%)
このデータを見る限り、480kg以上の大型牝馬は少し評価を下げたくなる。
つまり、過去40年間で当日484kgを超える馬体重で出走した馬は58頭いたが、【0-4-4-50】と全滅していた。この中には単勝オッズ一桁台の上位人気馬も9頭いたが、そろって戴冠を逃している。
今年も484kgの壁を超える馬がいれば軽視したいところ。人気どころではドリームコアやエンネあたりが500kg以上での出走が濃厚だ。前者は東京コースで3戦3勝、後者もデビュー2戦目のフローラSで2着に入っており、どちらも素質は高い。しかし、オークスに限っていえば押さえまでか。
スターアニスの体重は…
そしてもう1頭、やはり気になるのがスターアニスである。道悪という不安要素は回避できそうだが、この馬は桜花賞を480kgで走っていた。木曜日に発表された調教後の馬体重は484kg。東京競馬場への輸送も控えており、おそらく壁を超えることはないだろう。
馬体維持に不安が残るアランカール
さらにもう1頭、スターアニスらとは異なり、馬体の維持という点で不安を抱えているのが、3~4番人気が予想されているアランカールだ。同馬は1800mでデビューしたことから、もともとマイルではなく中距離適性が見込まれていた。2戦目以降は桜花賞を見据えて、1600mを走っているが、2400mへの距離延長を味方につけられる数少ない1頭として注目度は高い。
母シンハライトは10年前のオークス覇者であり、父エピファネイアも距離が延びてこその種牡馬。その鞍上に名手・武豊騎手が跨るとなれば、桜花賞5着からの巻き返しも十分可能だろう。
また、気になる馬体重に関しては、デビューから一貫して430kg台を推移している。気掛かりなのは、桜花賞がデビューからの最低馬体重430kgだったこと。そして、陣営はその維持に相当苦労しているという点だ。
ただでさえ小柄なアランカールは、この1年間で馬体重がほぼ変わっていない点では成長力にクエスチョンマークがつく。また、通常は水曜日に行われる最終追い切りを、前日の火曜日に行ったこともポジティブな理由ではないだろう。実際に陣営もその不安を隠していない。
東京への輸送前に計測された調教後の馬体重も432kgで、桜花賞から2kg増にとどまっている。レース当日を420kg台で迎える可能性は極めて高いだろう。
武豊の“不機嫌”が話題に…
さらに、週中に行われた共同会見で武騎手が“不機嫌”だったこともSNSなどで話題になった。「距離自体は問題無い」「桜花賞よりもオークスの方が戦いやすい」と、鞍上の口からは自信のコメントも出たが、レースに向けてどこかピリピリした緊張感があったことも確かだ。今年のオークスは当日馬体重が484kg以下ならスターアニスを中心視しつつ、好走実績が多い460kg台で出走できそうなジュウリョクピエロとラフターラインズの2頭も高く評価をしておきたい。
文/中川大河
【中川大河】
競馬歴30年以上の競馬ライター。競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。競馬情報サイト「GJ」にて、過去に400本ほどの記事を執筆。
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