札幌六大学野球春季リーグ戦が1日、札幌円山球場で開幕する。3季ぶりの優勝を目指す北海学園大は、投打において戦力が充実。

ともにプロ注目選手で、最速146キロ左腕・木村駿太(4年=札幌国際情報)、強打の遊撃手・常谷拓輝(4年=札幌静修)がチームを引っ張る。

 投手陣は最速150キロオーバーの選手を複数擁する。メジャー球団も視察する159キロの工藤泰己、153キロの高谷舟(ともに4年)といった豪腕がそろい、大学史上最強の呼び声もある。その中で島崎圭介監督(53)が「エース」と断言するのは技巧派の木村だ。

 キレ味鋭い変化球と高い制球力が持ち味で、大学通算10勝を誇る左腕。高校時代は120~130キロ台前半の球速だったが、大学3年間で力強さも増した。測定で平均値を大きく下回った左足でプレートを押す力をオフに鍛え、「球速は平均も上がっている」と4月に146キロをマークした。

 打の中心は、1年春から投打二刀流でメンバー入りしている常谷だ。サイドから最速144キロを投じる強肩と、広角に打ち分ける打撃で低学年から野手陣を引っ張ってきた。さらなる進化へ、オフは課題だった「速さ」を追い求めた。走法を一から見直したほか、白米の摂取を抑えて体脂肪率は4%減。「スピード感のある選手を目指して」俊敏性を磨いてきた。

 23年秋以来の優勝を目指す春。パワーとスピードを兼ね備えた中核の2人が口を揃える目標は「10勝0敗」。無傷の10連勝で4年ぶりの全日本大学選手権に駒を進めてみせる。(島山 知房)

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