◆春季大阪府大会 ▽5回戦 堺東8X―7箕面学園=延長10回タイブレーク=(5日・豊中ローズ)

 堺東が延長10回タイブレークで6点差を大逆転勝ちし、公立勢で唯一8強入りした。今大会は4勝中3勝がタイブレークで勝利。

鈴木昭広監督は「力がないので、こんな勝ち方しかできない。あれだけ点数を取られて、ひっくり返すのはびっくりした。奇跡的なことが起こるのが高校野球」と、興奮気味にまくしたてた。

 10回表に6点を奪われたが、指揮官が「勝てるから、誰もあきらめるな」とゲキを飛ばした。その裏、代打・草野景柊(2年)が四球を選んで無死満塁とすると、岡本暖平遊撃手の右前2点打、三井颯斗投手の右前適時打、岸田大希二塁手(いずれも3年)の中前適時打などで追いつき、最後は草野の左越え安打で決めた。「打った瞬間に『これは来た』と。自分が打ったことより、チームが勝ったことがうれしかった。全員の力を合わせたら、勝てると思っていた」と、顔をほころばせた。

 大阪大会で準々決勝に進出したのは、2015年夏以来。グラウンドは他部と共用で、週6日の練習時間は2時間半~3時間程度。部員はマネジャーを含めて33人だ。次戦は大阪桐蔭。

2021年の春季府大会2回戦で2―4と善戦した。「公立で1校だけ。みんなで力を合わせたら戦えると思う」と草野。大阪の雄を相手に、ミラクルを起こす。

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