◆日本生命セ・パ交流戦 日本ハム7―4DeNA(7日・横浜)

  日本ハムは7日、DeNA戦(横浜)に7―4で快勝。連敗を2で止めた。

「2番・中堅」で起用された五十幡亮汰外野手(26)は、2回に右越え適時三塁打を放つなど5打数3安打2打点1盗塁の活躍。今季初の猛打賞をマークした。シーズンに入ってから新庄監督の指導を受け、スイングを大胆に変更。まだ発展途上だが、徐々に成果が見え始めた。

  打球が右翼手の頭上を越えると、五十幡は迷わずトップスピードに乗った。2回2死二塁、DeNA先発・大貫の初球136キロを捉え、決して広くはない横浜スタジアムで悠々と三塁を陥れた。初回は中前打で出塁し、二盗を成功させて郡司の先制打につなげ、4回2死一、二塁でも代わった堀岡の初球を左前適時打。今季初の猛打賞となる3安打2打点1盗塁の活躍に「積極的にいこうとは思っていたので、良かった」とうなずいた。

 必死にスイングの変更に取り組んでいる。今季は一時、天秤(てんびん)打法を試行するなど模索していたが、新庄監督から直接指導を受けた。これまで上からたたくようにスイングしていたが、求められたのは投球の軌道に乗せるようにスイングすること。極端に言えば、上から来るボールに対し下からバットを出していく、これまでと真逆のスイング。

参考になりそうな左打者の映像が、SNSのDMで新庄監督から大量に送られてくる。「ラインにしっかり入れて打とうというバッティングに変えている。少しずついい方向にはいってるのかなと思います」と手応えを口にした。

  新庄監督も、指導について一端を明かした。「たぶん映像一番送ってるんじゃないかな。フリーマン、キム・ヘソン(ともにドジャース)、柳町くん、近本くん。だいたい軌道が一緒なんで」。求めているスイングとの違いについては「極端に直さないといけないです。上からたたいてフライ上げるバッティングから、フリーマンでいっての一、二塁間にスピンがかかって抜けていくゴロ。五十幡くんが出たら(相手は)嫌でしょ」と意図を説明した。

 3打席目までに猛打賞をマークしたが、4、5打席は凡退。「ボール球に少し手を出してしまったり、課題はすごくある。

もっともっと嫌なバッターになれるように、そういうところも突き詰めてやっていけたら」。唯一無二の快足を持つスピードスター。打撃の成長は、チーム力を一気に押し上げる可能性も秘めている。(山口 泰史)

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