3日に肺炎のため89歳で死去した巨人軍終身名誉監督の長嶋茂雄さんの通夜が7日に、告別式が8日に東京・品川の桐ヶ谷斎場「雲」で執り行われた。8日の告別式で葬儀委員長の山口寿一読売新聞グループ本社代表取締役社長・読売巨人軍取締役オーナーは、あいさつで詩人・サトウハチローが作った「長島茂雄選手を讃える詩」を紹介し、誰からも愛された長嶋茂雄さんをたたえた。
以下は全文。
本日はご多忙の中、読売巨人軍終身名誉監督・故長嶋茂雄の告別式にご参列をいただきまして、ありがとうございました。おかげさまをもちまして、通夜、告別式も滞りなく進みました。王会長をはじめ、V9のチームメートの方々、大勢のジャイアンツの関係の方々に、最後までお見送りをいただきまして、心より感謝を申し上げます。
長嶋監督もさぞ、お喜びのことと思います。詩人のサトウハチローに「長島茂雄選手を讃える詩」という詩があります。先日、読売新聞のコラムでも取り上げましたので、一部をご紹介します。
<疲れきった時/いらいらした時/すべてのものが いやになった時/ボクはいつでも/長島茂雄のことを思い浮かべる/長島茂雄はやっているのだ/長島茂雄はいつでもやっているのだ/どんな時でも/自分できりぬけ/晴れやかな顔をして/微笑さえたたえて/グラウンドを走りまわっているのだ/ボクは長島茂雄のその姿に拍手をおくる/と同時に/「えらい奴だなァ」と心から想う/ひとにはやさしく/おのれにはきびしく/長島茂雄はこれなのだ>
この詩は長嶋さんが、現役を引退した時に作られました。ちなみに、この詩を作ったサトウハチローさんは、熱烈なジャイアンツファンではなくて、中日ドラゴンズのファンでした。
「ドラゴンズの歌」という、中日の最初の応援歌の作詞を手伝ったほどのドラゴンズのファンでした。でも、長嶋さんが大好きだったんですね。誰からも愛された長嶋監督は生涯、「長嶋茂雄」を貫きました。
私たち読売巨人軍は、長嶋監督の志を継いで、強くて愛されるジャイアンツを築くよう全力を尽くします。皆様のご遺族へのご厚情を改めてお願い申し上げまして、御礼のご挨拶といたします。本日は最後までありがとうございました。