◆米大リーグ パドレス―ドジャース(9日、米カリフォルニア州サンディエゴ=ペトコパーク)
ナ・リーグ西地区の首位を争うドジャース―パドレスのライバル対決の今季初戦は異様な雰囲気の中で打ち合いとなった。
初回、先頭の大谷が打席に入るとブーイング。
2回表のドジャースは大谷が見逃し三振に倒れるなど3者凡退に終わったが、パドレスは2回裏には捕手・スミスの二塁への悪送球(記録は失策)で1度は勝ち越し。チャンスの場面では「BEAT LA!」(LAを倒せ!)の大合唱も巻き起こるポストシーズンのような異様な空気となった。
1点を追うドジャースは3回にベッツ、フリーマンの連打とT・ヘルナンデスの中犠飛で追いつくと、スミスの2ランで勝ち越し。さらに2死二、三塁のチャンスを作ったが、金慧成(キム・ヘソン)は空振り三振に倒れた。
昨季の地区シリーズで対戦し、本拠地も近いライバル対決。昨季の地区シリーズでは2勝1敗とパドレスが一度は追い込みながらドジャースが土壇場の2連勝で勝ち上がり、ワールドシリーズ制覇へ勢いをつけた。今季もここまでドジャースが首位を走るが1ゲーム差。それでも両軍指揮官は試合前、平常心を強調していた。
ドジャース・ロバーツ監督「ここに戻ってくると多くの激しい試合や緊張感のある競争を思い出す。彼ら(パドレス)は我々に挑戦したくてうずうずしているだろうし、我々も彼らと対戦するのを楽しみにしている。彼らはリベンジのためにこのシリーズを待ち望んでいただろうが、これは1試合であって、1シリーズにすぎない」
パドレス・シルト監督「もちろん期待感があるのは分かっているが、正直言って私はそのことを考えていなかった。スケジュールに載っている相手と我々は対戦するのであり、今日は彼らとの試合が組まれている。ただそれだけだ」
今季も地区優勝を争うことになることが濃厚な2チーム。冷静だった指揮官とは対照的に、パドレスの本拠地・サンディエゴは熱く盛り上がっている。この日からの3連戦を終えると、16日(同17日)からはドジャースタジアムでも4試合が組まれ、10試合で7試合がドジャース―パドレス戦となる。