エースナンバー「18」にはもちろん、そうそうたる投手が並ぶ。9人しか背負っていない中で、最も長くつけたのが桑田真澄。

甲子園に全5季出場し優勝2度、通算20勝という実績を引っさげ、入団した86年から21年間つけ続けた。

 当然、思い入れは強い。先輩の「18」でもあり、現役時代の指揮官だった藤田元司監督の言葉が、頭に残っているという。「野球に取り組む姿勢も大事だと教えられた。『真澄、お前は18番をつけてるんだろ。いい時に頑張るのは誰でも頑張れるけど、苦しい時、逆境の時でも18番のお前だから頑張らなきゃいけないよ』と。力をもらいました」

 誇りもあった。「巨人の18番は日本球界のエースナンバーだと思っていたし、それを心に刻んでやってきた。プレーは当たり前で、普段でも背番号を大切にする。練習後や試合後に、汗や泥で汚れたユニホームをポーンと放っておくということはできなかった。クリーニングに出すときでも、イスなどの上にきちんと置いた。なぜなら、この18番は自分が預かっているもの。

大切にして、そして18番にふさわしい投球ができなくなった時が引退だと決めていた」

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