◆日本生命セ・パ交流戦 2025 日本ハム3―1ヤクルト(10日・エスコンフィールド)

 日本ハムがヤクルトを下し、北海道移転後通算1500勝を達成した。2004年に本拠地を東京から北海道に移転し、3022試合目での到達となった。

移転初年度の開幕戦の日に当たる2004年3月27日生まれの達孝太投手(21)が、7回3安打無失点で無傷の3勝目。また、5月4日のロッテ戦(エスコン)の3回から続く連続イニング無失点を24回2/3とした。

 将来のエース候補が球団史に名を刻んだ。3―1の9回2死一塁、4番手・玉井が内山を三飛に仕留めると日本ハム・達はベンチで2度手をたたいた。7回3安打無失点で3勝目。5月4日のロッテ戦(エスコン)の3回から24回2/3連続無失点を継続し、チームの北海道移転1500勝に導いた。「節目の1500勝に自分が勝てたのはうれしかった」と笑みがこぼれた。

 不思議な縁があった。達が誕生した2004年3月27日は、チームが移転した年の開幕戦の日付。その日こそ敗れるも31日のオリックス戦(ヤフーBB)の勝利から22年間で1499勝を積み上げてきた。「なんかうれしかったですね。自分が生まれた日にファイターズが試合をしたって聞いて。

勝てる気しかしなかったです」と胸を張った。

 試合中の変化も恐れなかった。2回2死から四球を与えるなど「序盤は良くなかった」と3回からフォームを大幅に変更した。「ダルさんのフォームをまねしたような感じ」と体の開きを抑えるためにグラブを持つ左手を三塁方向に意識的に出し、壁を作った。「大胆に変えて、試合中に修正できたのは収穫」と自身の成長にうなずいた。

 新庄監督は「テンポをよくしてリリースポイントもしっかり合うようになってきた」と評価。また、「早く完投見たいですね。もうそろそろあるんじゃないですか。119球くらいで」と21年のドラ1右腕の初完投を予告した。チームは接戦をものにし、堅首。メモリアルな1勝を飾った新庄ハムは、9年ぶりのリーグ優勝まで駆け抜ける。(川上 晴輝)

 ◆日本ハムの北海道移転後の歩み

 ▽04年1月 チーム名を「北海道日本ハムファイターズ」へ改称。

本拠地を東京Dから札幌Dに移転

 ▽同3・28 近鉄戦(大阪D)で同年加入したSHINJOが移転後1号

 ▽同3・31 オリックス戦(ヤフーBB)で移転後1勝

 ▽同4・2 札幌D開幕戦で西武に勝利。勝利投手の金村暁が「なまら最高です!」

 ▽05年6・29 西武戦(札幌D)で移転後100勝

 ▽06年10・12 4月に引退宣言したSHINJO、小笠原、稲葉ら強力打線を擁してレギュラーシーズン1位。プレーオフ第2ステージ(S)第2戦(札幌D)でソフトバンクを下し、25年ぶりリーグV

 ▽同10・26 日本Sで中日を下し、4勝1敗で44年ぶり2度目の日本一

 ▽07年9・19 楽天戦(東京D)でダルビッシュ有が15勝。防御率1.82、12完投でMVPと沢村賞

 ▽09年10・6 2年ぶりのリーグV

 ▽10年8・20 西武戦(札幌D)でサヨナラ勝ちし、移転後500勝

 ▽11年4・17 ロッテ戦(札幌D)で斎藤佑樹がプロ初登板初勝利

 ▽12年10・2 3年ぶりのリーグV

 ▽16年7月3日 ソフトバンク戦(ヤフオクD)で大谷翔平が「1番・投手」でプレーボール弾。投げては8回無失点、10Kでチーム9年ぶりの10連勝

 ▽同9・28 西武戦(西武プリンス)で大谷が1安打15奪三振で完封。4年ぶりのリーグV

 ▽同10・29 日本Sで広島を下し、4勝2敗で10年ぶり日本一

 ▽17年7・26 ロッテ戦(帯広)に勝ち、移転後1933試合目で1000勝

 ▽21年10・29 新庄監督の就任を発表

 ▽23年3・30 エスコン初公式戦

 ▽24年10・14 初のエスコン開催となったCSの第1Sでロッテを下し、最終S進出

 ▽同10・18 最終Sでソフトバンクに敗れる

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