藤田元司、堀内恒夫は「18」の代名詞とされるが、この2人の入団時の背番号は「21」。藤田が17勝、堀内も16勝を飾り、ともに新人王に輝き「18」に昇格している。

 堀内は当時を振り返る。「変更を打診された時、変えなくてもいいか、とも思ったが球団が俺にかける期待の大きさも分かったから、受け入れた。重圧がなかったわけじゃない。でも、18を背負ったことが、最終的には203もの勝ち星につながったと思っている。万一コケたら、藤田さんや、その前につけていた200勝(209勝)投手・中尾碩志さんという先人に申し訳が立たないからね」

 堀内は83年で現役を引退し、84年にコーチになった時「18」のままキャンプインするが、「コーチがやはり現役の番号ではおかしい」と「73」に変更した。

 「実は江川に『18番をつけないか?』と話をしたんだ。だが彼は、すでに入団から5年間、30番をつけていたし、『30番で江川卓のイメージを作りたい』と断ったんだ。俺が引退したばかりで、あまりにも堀内恒夫の印象が強すぎたのかもしれない」

 その結果、84~85年シーズンは「18」の空白が生じることになった。

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